広瀬アリスさんが惹かれるのは、いつも柔らかくて優しいもの。自身の心も体も、そして仕事も、柔らかくあるために、日々心掛けていることを教えてもらった。
これからは、自分が優しい雰囲気の現場を作っていきたい
柔らかい笑顔と、しなやかな体。美しくあるために、広瀬アリスさんが意識しているのが、自宅で取る食事だという。
「本当に基本的なことですが、家での食事は大切にしたいので、休みの日には野菜などの副菜を3種類は作り置きしています。ひじき煮や、きんぴら、煮卵とか、おばあちゃんみたいな食事ですが(笑)、家で食べるんだから映えなくていいんです! 最近はごはんも白米から若玄米に替えました。味噌にもこだわってみたり、時間があるときはいりこ節から出汁を取ってみたりと楽しんでいます。
一方で友達と外食するときは、何を食べてもOK! お酒も飲むし、〆のラーメンだって行っちゃいます。この前も、妹の(広瀬)すずと行きました。家では体が整うものを、外ではストレス解消を兼ねて思いっきり!…というバランスを取ることが、柔らかい笑顔のためには大事だと思っています」
さらにその食事のマナーにも美しさが大事だとアリスさんは常々感じている。
「お米粒を残さない、大皿から料理を取るときは、箸をひっくり返すなど、当たり前のマナーがさらっとできる人は美しいなと思いますし、私もそうありたい。母が、わりと食事マナーに厳しかったのですが、大人になってから、しっかり教えてもらえたのはありがたいことだったなと感謝しています。20代前半のころは気にしなかったのですが、そこに感謝できるようになったのは、私がちょっと大人の年齢になってきたからかもしれません(笑)」
そのアリスさんは、ドラマ「マイ・セカンド・アオハル」で、令和の“イマドキ”大学生に交じって30歳で大学1年生になった女性を演じる。メインキャストで最年長というのは初の経験だ。
「これまでは先輩方に『緊張しなくてもいいよ』という撮影現場の柔らかい雰囲気を作っていただいてきました。遠藤憲一さん、西田敏行さん、滝藤賢一さんなど大ベテランの方々なのに、すごく話しやすくて。ですから、この作品では先輩方がこれまで作ってきてくださった優しく柔らかい雰囲気を、私が作っていけたらいいなと思っています」
アリスのなかの美しきもの
言葉
言葉選びが柔らかい人は、美しいなと思います。以前、松本まりかさんにお会いした際にすごくそれを感じました。ご一緒していると私もつられて、丁寧で柔らかい言葉遣いになれる気がしてくるんです。
人物
切り替えの早い、さっぱりしている人を美しいといつも思います。私自身が、失敗や嫌なことを引きずるタイプなので、そういう人がすごくうらやましくて、美しい生き方だなと憧れます。
映画
美しい映画といえば『バーレスク』。クリスティーナ・アギレラのポテンシャルがすべて画面に映っている。あの歌声も美しくて、もう何百回と観ています。
景色
美しいもの、と聞いてパッと思いつくのは、自然の風景。海でも山でも、人工物のない風景を美しいと感じます。昨年ふと、空を見上げた瞬間があってとても美しいなと気が付いたんです。それまで、忙しくてずいぶん長い間空を見ていなかったんだなってことにも。以来、空を見たり、自然の風景に触れることを日々意識しています。
ドラマ「マイ・セカンド・アオハル」
出演/広瀬アリス、道枝駿佑(なにわ男子)ほか
https://www.tbs.co.jp/mysecondaoharu_tbs/
※10月17日よりTBS系にて毎週火曜22:00放送
広瀬アリス(ひろせありす)
1994年12月11日生まれ、静岡県出身。2010年女優デビュー。NHK連続テレビ小説「わろてんか」、ドラマ「恋なんて、本気でやってどうするの?」、映画『地獄の花園』などに出演。