フリーアナウンサーの青木源太さんによる美容×コミュニケーションにまつわる連載。17回目の今回は、なりたい自分に変わることについて。
vol.17 YOU、デビューしちゃいなよ!
「出会いがあれば別れがある」と聞くとセンチメンタルな気持ちにもなりますが、「別れがあれば出会いがある」とすると少し前向きになれます。4月になり出会いの季節になりました。
この4月のスタートは、新しい自分になるまたとないチャンスです。「中学デビュー」「高校デビュー」「大学デビュー」という言葉がありますが、そうではなくてもクラス替えや人事異動で新しい部署に行くタイミングです。これは「見た目」を変えるチャンスでもあります。髪型、メイク、服の系統、思い切ったチェンジをしてみましょう。
「本当はなりたい自分がいるのに、周りの目を気にしてなかなか踏み切れない」という人、多いのではないでしょうか? 僕もよくそういった相談を受けます。少しでも気持ちを軽くしてもらうために、「他の人はそんなにあなたに興味はないよ!」と敢えて身も蓋もないアドバイスをすることがありますが、それでも周りの目を気にしてしまうのが人間というものです。だったら周りの人に出会う前、この4月のタイミングで変えてしまいましょう。
中には、周りの人に気付かれないよう少しずつ変えていく、という涙ぐましい努力をしている人もいますが、4月はそんなことを気にせず一気に変えることが可能です。さらには思い切って「キャラ」や「話し方」、「一人称」まで変えてしまうチャンスでもあります。
なぜ僕がこのタイミングでのチェンジをこんなにオススメするのかというと、僕自身が「中学デビュー」「高校デビュー」「大学デビュー」、その全てに失敗してきたからです。「今思えばたいそうくだらないことを気にしていたなぁ」という僕の大きな後悔が込められています。ちなみに、その後僕は見事(!?)に「社会人デビュー」を飾りました。日テレアナウンス部の優しい先輩方に可愛がってもらい、色んな世界や考え方を教えてもらい、徐々に本来の自分を出すことができるようになりました。
男ならこれ、女ならこれ、若いならこれ…。そういった類いの決めつけや押しつけは昔に比べたら随分減ってきたような気がします。見た目もキャラも「なりたい自分でいること」が何より大事です。そして成長や環境の変化で「なりたい自分」が変わっていくのは自然なことです。「デビュー」や「チェンジ」と言うとやや大袈裟にも聞こえますが、自分の素直な気持ちに寄り添うことで、日々の自己肯定感の向上にもつながることでしょう。