GENGERサポーター

GINGERの世界観に共感し、誌面やWEBの企画に積極的に参加、協力してくださるGINGERサポーターを募集します。 サポーターに登録することで、取材や撮影、レポーターなどを体験していただいたり、イベント・セミナーへの参加、 サポーター限定プレゼントへの応募など、数々の特典をお楽しみいただけます。

GINGERサポーターとは

GINGERサポーターに登録する

MAGAZINE

2•3月合併号 Now on sale
This is LOVE

最新号を見る

定期購読はこちら

  • LINE
  • Instagram
  • YouTube
  • TikTok

TIMELESSPERSON

2023.02.12

20代は窮屈だった。有村架純の30代は穏やかに…

もうすぐ30歳を迎える有村架純さん。数多くの作品に出演し、多くの映画賞も受賞している。大河ドラマの出演で幕を開けた2023年、これからの30代はどう過ごしていくのだろう。

有村架純02-top

有村架純「すべては移り変わっていく。自分の心だけは嘘なく、穏やかに」

もうすぐ30歳を迎える有村架純さん。20代はペースを緩めることなく作品と向き合い、その集大成として数々の輝かしい映画賞を手にした。でも、どこか「窮屈だった」と言う。

「キャリアや肩書きと言えるものができたことはすごくうれしいけれど、それにより『あなたならやれるよね』『できるでしょ?』という前提で物事が進んでいくような感覚もあって、ちゃんと私自身を見てくれている人はいるのかな、とちょっと不信感が芽生えてしまった時期もあったんです。誰かのイメージや型みたいなものに、ハマっていかないといけないのかな? それじゃ、ちょっと生きづらいなぁって」

そんなときにオファーされたのが映画『ちひろさん』。原作マンガを読んだとき、心のわだかまりが溶けていくような魅力を感じた。

「私もいちファンになってしまったぐらい、ちひろさんという女性に心を持っていかれてしまったんです。自分の心のなかにあったわだかまりみたいなものを溶かして、救ってくれるような、そんな魅力にあふれていました。今泉(力哉)監督からの『今の時代に生きづらさを抱えている人たちにとって救いとなる作品になるはず』という力強くてまっすぐな言葉にも共感できて、この作品への参加を決めました。さらに後押しのひとつになったのは自分の年齢。私も29年間生きてきて、もうすぐ30代に突入しようとしている。もちろんまだまだ知らないことはたくさんありますが、自分なりに生きてきて、いろんな経験、大勢の人と出会い関わってきた。今まで積み重ねてきたものに背中を押してもらった部分もあります。これからもそうやって生きていきたいし、この作品を通して、何か想いを抱えている人と手を取り合って、一緒に歩んでいけたらという気持ちが生まれたんです」

有村架純「映画『ちひろさん』のちひろ役はアロマテラピーのようでした」

有村架純02-02

自身が演じた“ちひろさん”という女性について、有村さんはこう振り返る。

「ちひろさんをはじめ、登場人物たちはそれぞれ事情や状況が違えど、何か心の内側に抱えているものがあります。ちひろさんは、誰に対しても心地よい距離感を保てる人でした。距離が近すぎないからこそ本音をこぼせることってあるじゃないですか。第三者だからこそ変な先入観もなく話を聞いてもらえたりもする。いい意味で人や物事に干渉せず、期待もせず、依存もしない。そこに冷たさはなくて、どこかカラッとした明るさがある。ちひろさんの過去は断片的にしか描かれていませんが、きっといち社会人として社会に踏み出した経験があって、そこで他者と尺度が合わなかったり、うまく交われない挫折や苦しさを感じたことがある人なのかもしれない。さまざまな経験があるから、まるで人生2回目のような達観したまなざしで物事を捉えている、そんな風に想像しました」

その生き方は、“いい人と思われなくていい”と言う有村さんの考えと共鳴する。

「私もどちらかというと、人に対してそんなに興味がなかったりもして(笑)。だから人の細かいこともあまり気にしない。人の気持ちも世の中も移り変わっていくものなので、深入りしすぎず、軽やかでありたいなと。そのほうが自分の心もすり減らないし、フラットでいられる気がします。なぜか悩みを相談されることが多いんですけど、今回ちひろさんを演じたことで、ちょっと腑に落ちたんです。誰もが深い人間関係を求めているわけではないし、入り込みすぎ ないほうが素直になれたり、そういうことってあるんだろうなって」

また、ちひろさんを演じることで心が救われた部分もあったという。

「“みんなで食べるごはんも美味しいけど、ひとりで食べても美味しいものは美味しい”という好きなセリフがあるんですけど、特に“ひとりで食べても”という部分に『そうだよね! 無理してみんなで食べなくてもいいよね』ってめちゃくちゃ頷きました(笑)。普通に暮らしているなかでも、常日頃からちょっとした人間関係の駆け引きがそばにあるし、自分がこう思うのはいけないことなのか…と不安になったり、どこか共感を求めてしまったり、共感できないと疎外感を感じることもある。そんなモヤモヤをちひろさんのセリフが払拭してくれました。今回、ちひろさんを演じること自体がアロマテラピーを受けているようで、初めての感覚を味わいました(笑)」

有村架純「刺激的な毎日は、同志の存在も大きい」

有村架純02-02

ワンピース¥44,000、シャツ¥55,000/ともにテーロプラン(テーロプランカスタマーサポート) その他/スタイリスト私物

2023年は、大河ドラマに初出演するなど新たな挑戦で幕が上がった。その心の拠りどころとなるものは思いがけず熱いもの。

「年齢やキャリア、経験値があろうがなかろうが、とにかく熱量高く物事に向かっている人はカッコいい。応援したくもなるし、私も鼓舞されます。自分がハードなスケジュールでくじけそうなとき、『いや、みんなもきっと今日この時間に頑張っているはず』と思い浮かべるんです。具体的な誰かではなくて、そういう同志がどこかにいて、今日という日を乗り越えていると思うと心が強くなります。ただ、役者という仕事柄、演じる役によって感情の波に振り回されるし、毎日があまりにも刺激的。仕事に心血を注ぐのと同じように、自分を労る時間も大切にしたい。自分の心とカラダに矢印を向けてあげないと、どこかしらに綻びや粗が出てしまいます。30代を心置きなく戦っていくためにも、自分に対して耳を傾けてあげたいと思っています」

有村架純主演・Netflix映画『ちひろさん』がまもなく公開!

Netflix映画『ちひろさん』

Netflix映画『ちひろさん』2023年2月23日(木・祝)全世界配信&全国劇場公開

原作/安田弘之『ちひろさん』(秋田書店「秋田レディース・コミックス・デラックス」刊)
監督/今泉力哉
脚本/澤井香織、今泉力哉
出演/有村架純、豊嶋花、嶋田鉄太、van、若葉竜也、佐久間由衣、長澤樹、市川実和子、鈴木慶一、根岸季衣、平田満、リリー・フランキー、風吹ジュンほか
https://chihiro-san.asmik-ace.co.jp/

有村架純(ありむらかすみ)
1993年2月13日生まれ、兵庫県出身。2010年デビュー。直近の出演作に、第47回報知映画賞主演女優賞を受賞した映画『前科者』や『月の満ち欠け』、ドラマ「石子と羽男—そんなコトで訴えます?—」などがある。現在放送中の「どうする家康」(NHK)で大河ドラマ初出演。徳川家康の正室・築山殿(瀬名)役を演じる。

PHOTO=今城純

STYLING=瀬川結美子

HAIR & MAKE-UP=尾曲いずみ

TEXT=長嶺葉月

PICK UP

MEMBER

GINGERの世界観に共感し、誌面やWEBの企画に積極的に参加、協力してくださるGINGERサポーターを募集します。 サポーターに登録することで、取材や撮影、レポーターなどを体験していただいたり、イベント・セミナーへの参加、 サポーター限定プレゼントへの応募など、数々の特典をお楽しみいただけます。

GINGERサポーターとは

GINGERサポーターに登録する

GINGERの世界観に共感し、誌面やWEBの企画に積極的に参加、協力してくださるGINGERサポーターを募集します。 サポーターに登録することで、取材や撮影、レポーターなどを体験していただいたり、イベント・セミナーへの参加、 サポーター限定プレゼントへの応募など、数々の特典をお楽しみいただけます。

GINGERサポーターとは

GINGERサポーターに登録する