「4回泣ける」と話題のベストセラー小説が原作の映画『コーヒーが冷めないうちに』。主演の女優 有村架純さんに本作への思いや魅力をたっぷり語っていただきました!
私はいろいろ考えてしまうタイプだから
原作は本屋大賞にノミネートされ、「4回泣ける」と話題のベストセラー小
説。ある席に座り、有村架純さん演じる数(かず)がコーヒーを淹れると、
望んだ時間に戻ることができるという喫茶店を舞台に、4つのストーリー
が交差する。
「あのときこうしていれば・・・、あんな風に言わなければ・・・という後悔は、相手が友人や恋人であったり、家族であったりとさまざまですが、きっと誰もが一度は経験があるはず。ですから、4つのストーリー以外にも、観る方それぞれの世界で“もしあのときに戻れるのなら?”という想像が、共感を呼び起こすのだと思います」
有村さんが特に印象に残ったのは、薬師丸ひろ子さんと松重豊さんが演じる、
若年性アルツハイマーに侵された夫婦のエピソードだそう。
「ふたりのお芝居が本当に素晴らしくて、現場でも鼻をすする音が聞こえてきました。現場で涙が流れるというのは、映画館で観てもきっと伝わるものがあるのではないでしょうか」
作品の軸となる“過去に戻れる席”があったら、有村さんが戻りたい過
去はあるだろうか?
「戻ることができるなら、高校時代に戻りたいですね。高校3年生になってすぐに上京したので、やっぱり最後まで地元のみんなと卒業したかったなって。あとは、デビュー当時の何も知らなかったころの気持ちに戻ったりできないかな?と考えたりはしますね。何も知らない無敵さって実際にあると思うんです。今は、このお仕事を自分ひとりでやっているわけではないので、周りの方々に支えられていることなど、いろんなことを考える立場だとわかっています。勝手に自分へプレッシャーをかけてしまうことも。何も考えずに、真っ直ぐに作品に臨んでいたあの感覚を羨ましく思うことはありますね(笑)」
考えることが好きな故、考えすぎてしまうことも。人と会うことが多い仕事柄、一日のなかで自分時間を作るよう心掛けているのだとか。
「ランニングやジムなどで集中する時間や、時間があるときに作り置きもできるよう料理をするなど、何も考えない“無”になれる時間を大切にしています。今回の撮影が始まる前にコーヒーの淹れ方を教えていただいたのですが、自分でドリップする時間も、ポタポタという音を聞くことも心を“無”にできる時間でした。お湯の量やドリップ時間、さらにはお湯を回し入れるスピードなどによっても味がかなり変わるので、できるだけ美味しく淹れようと一点集中できるのがいいですね。あとは休みの日があったら、気分のままに過ごす日をあえて作るとか。スケジュールを立ててしまうと、結局時間に追われてしまうので(笑)。自由に過ごして、なおかつ時間が余ってたら『あー、今日すごく贅沢な一日だったな』ってあとで実感します」
『コーヒーが冷めないうちに』は9月21日(土)公開!
物語の舞台は、"過去に戻れる"というウワサの席がある古き良き喫茶店「フニクリフニクラ」。そこに集う人々が織りなす4つのエピソードを中心に、心温まるストーリーが展開される。ぜひ映画館で、涙して!
『コーヒーが冷めないうちに』
【出演】有村架純ほか
【監督】塚原あゆ子
【脚本】奥寺佐渡子
【原作】川口俊和『コーヒーが冷めないうちに』(サンマーク出版)
9月21日(金)全国東宝系にて公開
http://coffee-movie.jp/