「愛」とは何か? 答えのないさまざまなかたちで存在する「愛」を、戸田恵梨香さんに語っていただいた。
まずは自分を「愛」することから
世間ではよく「自分を愛しなさい」という言葉を耳にします。以前の私はその意味がよくわからなかった。
そんな私に自分を愛することの大切さを伝えてくれたのが、フィトテラピーや中医学を学ぶなかで先生が教えてくれた「まずは自分のコップに水を注ぎなさい」という言葉。
周りのコップに水を注ぐと、自分の水が足りなくなる。
すると、人は周りの満たされている人を妬ましく思うようになってしまう。
目の前にある食べ物をどうぞと差し出せるのはお腹が満たされているから。
困っている人に手を差し伸べることができるのは自分が満たされているから。
誰かを愛せるのは自分を愛することができているから…。
大切な人や自分を幸せにするためにも、私は自分のコップに水を注げる人でありたい。
「愛」にはそれぞれのかたちがある
家族も友達も恋人も、違う人間だからこそ、完全に理解し合うのはとても難しくて。
「自分はそんなつもりじゃなかったのに」と些細なひと言をきっかけにすれ違ってしまうことがある。
愛とは思いどおりにならないことがほとんど。
誰しもがどこかで一度は必ず傷つくもの。だからこそ、愛に臆病でない自分でありたい。
愛に傷ついたとき、愛を失ったとき、大切なのは他人と自分を比べないこと。
「あの子は幸せになっているのに、私はなんで幸せになれないんだろう」…誰かと比べると、気持ちが焦り、間違った選択を繰り返してしまうかもしれない。
傷ついたときこそ、心の声に耳をすませ「何を求め、何を望んでいるのか」、自分と向き合ったほうがいい。
何度も傷つきそれを繰り返すことで人は皆、いつか本当の愛にたどり着けるのだと思うから。
「愛」は自分の手で掴みにいくもの
欲しいものが見つかったら自ら動き手に入れる。
それは、愛はもちろんのこと、人生や夢も同じです。
ただ「欲しい、欲しい」と言い続けていたところで誰も与えてくれない。
叶えたい夢があるのならば、近づく努力をしなければいけないし、人生を動かしたいのならば自ら行動するべき。
愛する人がいるのならば、その愛を自分で掴みにいかなければいけない。
自分で決断して選択する。
幸せを掴むための握力と瞬発力と行動力を鍛える。
それはこれからもずっと大切にしていきたいこと。
戸田恵梨香(とだえりか)
1988年8月17日生まれ、兵庫県出身。2007年「ライアーゲーム」でドラマ初主演。その後も「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-」シリーズ(フジテレビ系)、「大恋愛〜僕を忘れる君と」(TBS系)、連続テレビ小説「スカーレット」(NHK 総合)、「ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜」(日本テレビ系)など、話題作への出演が絶えない、日本を代表する女優。