パフォーマーとして俳優として、唯一無二な存在感を放つ岩田剛典さん。卓越した存在感を放つ人に共通すること――それは、心に秘められた特別な“美意識”。その積み重ねはやがて個性となり、生き方へと繋がる。美しい佇まいが印象的な岩田さんに美意識についてインタビュー。
岩田剛典「自分の名刺代わりとなるアルバムが完成」
自分自身が信じる“美しいこと”を大切にして、自分にとって“美しい選択”を日々積み重ねる――その美意識はやがて、その人の生き様へと繋がり、唯一無二な個性や存在感へと昇華する。岩田剛典さんはEXILE、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのパフォーマー、俳優に加え、昨年9月にはソロアーティストしてのプロジェクトを始動。また、自身のシューズブランド「NERD MIND」のクリエイティブディレクターを務める、異彩を放つ存在。今年10月には待望のソロファーストアルバム『The Chocolate BOX』をリリースした。
「僕の好きな映画のなかで『人生は、箱を開けてみるまでわからないチョコレートボックスのようなものだよ』という台詞があり、アルバムのタイトルはそこから引用させていただきました。アルバムを完成させたとき、愛だったり、自分の半生みたいなものがこの一枚に入っているなと感じて、“LOVE”や“LIFE”という言葉が最初に浮かんだのですが、あまりにもストレートで逆に薄っぺらさを感じてしまうかなとも思って。
今回のアルバムから作詞にも挑戦し、自分の言葉を楽曲のなかではじめて表現しながら、『こういうことを世の中に訴えかけたかったんだ』『自分の言いたいことって、こういうことだったんだ』と改めて頭のなかを整理することができ、新しい発見がありました。だから、このアルバムは自分の名刺代わりとなる一枚。僕がソロで音楽活動を始めたことは、まだまだ世間の皆さまには知られていない…それはよくわかっていたので、12曲入ったこのアルバムを聴いていただくことで、はじめて岩田剛典が表現したい音楽やアーティストとしての姿を届けることができると思っています」
岩田剛典がディレクション!ジャケットデザインからパフォーマンスまで…作品すべてを楽しんで
アルバムのジャケットは岩田さんが描いたポップアートを想わせる見事なオイルペインティング。意欲的に取り組んだ作詞に加え、歌、MVでのダンスパフォーマンス、ビジュアルのディレクションなど、まさに彼の美意識をぎゅっと詰め込んだ作品に。アルバムをすべて聴き終えたあとも、岩田剛典の余韻に浸ってしまうほど…すべてが彼自身だと感じられる。
「特にこのファーストアルバムは、自分自身が携わってトータルプロデュースをさせていただいているエンタテインメント。ジャケットを描かせていただいたり、作詞をしたり、音楽も作って歌って、踊ったり…総合的なエンタテインメントとしてお届けして、それを皆さんに楽しんでいただく。それによって誰かを喜ばせることができたり、誰かの力になることができたら、やっぱりすごくやりがいを感じます。ほかの誰でもない自分自身の手作りのエンタテインメントだから」
岩田剛典にとって、美しい人とは?
パフォーマーという領域を超えて、ソロアーティストとして自分らしさを探求し表現する――自分自身を今ある場所へと導くその選択にはまさに、岩田さんの“美意識”が感じられる。そして、そんな彼の周りには美しい生き方をする、刺激的で素敵な人々であふれている。
「世界を視野に戦おうとしている友達から、刺激を受けます。ワンオクのTakaは、昔から言っていることが一貫しているし、ずっと夢を追いかけていて立派だなと思います。活動拠点だったり、ベクトルは違えど、ひとりの表現者として刺激を受ける部分はすごくありますね」
では、岩田さんにとっての“美しい人”とは?
「素敵だなあと思うのは、他人に優しくできる人。人間としての気高さみたいなものは、結局そこにあるから。自分以外の他人に優しさを傾けられる人のほうが強い――そういう強さが、人間としての美しさに繋がりますよね」
クリエイティブに活かせるインプットを常に行い、意識的にアップデートを続ける岩田さん。自分自身が成長するために不可欠なのは、“反骨精神”だと教えてくれた。
「自分の成長に欠かせないのは反骨精神。悔しい思いをいっぱいすること。悔しさは原動力になるんです。成長する一番のガソリンになる。経験を重ねた今でも、自分の仕事に対して100%満足したことはないんです。満足したとき、もう頑張れなくなってしまう気がする。『もういいや』って走れなくなり、戦えなくなる。だから反骨精神はいつも僕の心の根底にあるんです」
“岩田剛典”の挑戦は、まだまだ続いていく。
1stアルバム『The Chocolate Box』
岩田剛典の1stアルバム『The Chocolate Box』が10月12日に発売。歌手活動をスタートしてから1年。前作シングル『korekara』収録の3曲に新曲9曲が収録された全12曲のフルアルバム。今作は歌詞制作にも意欲的に取り組み、彼の作品にかける思いがたくさん詰まった渾身のアルバムに仕上がっている。
岩田剛典(いわたたかのり)
1989年3月6日生まれ、愛知県出身。2010年三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのメンバーとしてデビュー。2014年に日本武道館にて開催された「EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION」FINALにてEXILE新パフォーマーに決定。EXILEと三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEを兼任して活動中。近年では映画『ウェディング・ハイ』『死刑にいたる病』『バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版』、Netflix配信ドラマ「金魚妻」、’22年NHK10月期連続ドラマ「一橋桐子の犯罪日記」など、役者としての活躍も目覚ましい。’21年9月にシングル『korekara』でソロアーティストとしてデビュー。同時にソロプロジェクト「Be My guest」も始動した。
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