まさにGINGER世代ど真ん中を生きる、田中みな実さん。場を仕切り、盛り上げ、ボケもツッコミもこなす知的な仕事人として、コスメ愛を探究する美容賢者として、チョコレートをこよなく愛する乙女として、その人気と注目度はますます上昇中。そんな彼女が本音で綴る連載コラム「田中みな実 ここだけ話」。今回は最近の大きな変化について。(編集部)
今回のテーマ:移籍
「あれ? うそ、飲み込んだ!?」
このところ寝たのかどうだか分からない曖昧な睡眠が続いている。外が微かに明るくなったら起き上がり、ぬぼーっと洗面台へ向かい口をゆすぐ。いつもの習慣。なのに、ゴクリ。どういうわけか口に含んだ水を飲み込んでしまった。それも、すぐには分からず、顔を洗いながらふと喉元に違和感を覚え、上ずった声で独り言つ。環境の変化は心身に大きな影響を及ぼすらしい。
6年前、放送局を退社して芸能界へ飛び出したときもそうだった。多くのご加護を受け、新たな人生をスタートさせた。自ら望んだことなのに、戸惑い、不安、決断したことへの迷いは何年経っても拭えずにいた。先日報じられた“事務所移籍”もまた、私の人生における変化。現状変わらずに仕事をしているけど、何も変わらないなんてことはないと思っている。しかし、どう変わっていくのかは今の私には分からない。
人は結果だけを見て無責任にあらるゆる憶測を立てたがる。きっと、そうすることで自分を納得させることができるから。私だってそう。気持ちは分からなくない。大物カップルの破局が報じられれば、周囲は好き勝手に物語を作り上げはやし立てる。「男の方が女好きだったから、きっと彼女が愛想を尽かしたのね」「彼女が結婚をしたがったけど、彼にその気がなかったみたいよ」「彼女、既に新しい恋人がいるみたい」。外野は単なる興味で憶測をする。けど、所詮は憶測の域を出ない。「多忙によるすれ違い」「互いの仕事を尊重して」などの当人のコメントだって真実とも限らない。けどね、事実を詳らかにすることが正解とも思えない。
さて、今日は『有吉ジャポン』の収録日。移籍発表の翌日から新しい事務所のマネージャーさんが現場に来てくれている。それ以外、特に変わったことはない。これから訪れるであろうあらゆる“変化”に自信を持って挑めるように、心の準備を始めよう。