まさにGINGER世代ど真ん中を生きる、田中みな実さん。場を仕切り、盛り上げ、ボケもツッコミもこなす知的な仕事人として、コスメ愛を探究する美容賢者として、チョコレートをこよなく愛する乙女として、その人気と注目度はますます上昇中。 そんな彼女が本音で綴る連載コラム「田中みな実 ここだけ話」。今回は人間関係についてのあれこれ!(編集部)
今回のテーマ:ニンゲンカンケイ
「〇〇ちゃんって超性格悪いらしいよ〜。この前誰かが言ってたんだけどさぁ(ほにゃららほにゃらら)」。女同士集まればこんな会話は日常茶飯事。しかし、気を付けないと痛い目を見る。同調すれば同罪。無言を貫くのもバツが悪い。最大限に無関心な「そうなんだ」がもっとも無難にその場を凌げる方法らしいと学んだ。
「それ聞いたことある」と加勢しようものなら「田中みな実が言ってたんだけどー」なんて伝わりかねない。何が怖いって、嬉々として噂話を披露していた張本人が後日、インスタグラムのストーリーズでその〇〇ちゃんと仲良くランチをしている動画をアップしていたりするわけ。もう、何も信じられなくなるでしょう(笑)。
数年前に一度その類の面倒に巻き込まれ、もともと狭い私の交友関係はさらに縮小した。仕事においては比較的コミュニケーション能力に長けているほうだけど、プライベートとなれば話は別。そのゴタゴタが尾を引いているのか、私生活で誰かと密にかかわるのを極度に恐れているところがある。
自分に余裕があれば、心を赦せそうな誰かに会いたくなるし、会えば愉しい。けど、深くかかわるほどにいずれややこしいことになるのではとの不安に駆られ、唐突に距離をとってしまう。自己防衛。昔はどうしていたっけ・・・。
20年来の親友とは、中学の登校初日、出席番号が前後の彼女がくるりとこちらを振り向き「友達になろ!」と声をかけてくれたのがきっかけだった。この仕事を始めてからできた友達は果たして何人いるだろう。利害なく、ただ馬鹿みたいに笑い合える人って。ぼっちアピールでも、不幸自慢でもなく、ふと湧き起こった感情で、他人に話すには“重たく”ひとり悶々と拗らせ具合を噛みしめるのもまた哀れだから、ここに綴ることにした。
そんなこんなで、今から数少ない友人の永野さんとジャイロトニックへ。互いに干渉せず、いざこざが起きる気配もなく、くすりと笑っちゃう、ヘンテコなカンケイが心地いい。やはり何かを拗らせている。