目標を持って未来へと突き進んで輝く女性に、自分らしさを見つけるヒントや輝く秘訣を教えてもらう連載「Women be Ambitious」。
昨年末、結婚を機にテレビ朝日を退社し、ご主人の勤務地である静岡に移住した竹内由恵さん。テレビ業界を離れて約3ヵ月、 芸能事務所に所属し、活動をスタートさせました。
テレビ朝日の退社前、「報道ステーション」をはじめとする数々の看板番組を担当していた彼女の、キャリアから離れる決断、そして新生活での新たな発見とは?
仕事一筋の20代からの変化
実は・・・というかんじで、「20代のときは結婚にまったく興味がなかったんです」と数年前の自身を振り返る竹内さん。かつては仕事以外のことに目を向けることがほとんどなかったのだそう。
「20代では仕事を頑張りたい!という思いが最優先で、結婚を意識することすらなかったです。アナウンサーは働きぶりが目に見える職業なので、周りの目を意識して焦る部分があったかもしれないですね。30代に入ると仕事以外に目を向ける余裕が出てきて、結婚や育児など、年齢を重ねるごとのライフステージについて考えるようになりました。
また、出来ないことが多かった入社したての頃には感じることができた小さな達成感が、経験を積むと出来て当たり前のことになり、達成感を味わう機会が少なくなっていました。その状態は良くないと感じていたので、結婚を機にすべてから一度離れて区切りをつけたことが、気持ちを切り替えるタイミングにもなりました」
結婚後も働き続ける女性が増え、共働き夫婦は今や珍しくありません。しかし竹内さんの場合、お互いの勤務地が異なることから働き方を見直す必要がありました。
「『報道ステーション』では報道とスポーツを毎日担当していましたが、結婚後に夫の勤務地である静岡から東京に毎日通うのは難しいと感じ、結婚と仕事のどちらを取るかという2つの道が突然目の前に現れました。
当時番組を担当し始めてまだ1年。『一緒に頑張ってきた共演者やスタッフさんに迷惑をかけてしまうのではないか。また、せっかく貴重な機会をいただいたのにここで辞めるのはもったいなのではないか』と悩みましたし、ポジションを離れることに対して気持ちの葛藤はありました。
今は自由な結婚の形があるので、週末婚をはじめ、いろいろな形を模索しましたが、私も主人も家族になるなら一緒に住んで家庭を築いていこうという結論に。 せっかくそう思える相手に出会えたので、今はこの気持ちを大事にしようと思い、最終的には自分の意思で退社を決め、一気にことが進みました。
結婚生活を始めてみて、結婚はいいものだなと実感していますし、仕事とは別の軸の世界に自分の居場所を見つけて、気持ちが楽になったのは良かったです」
これまで関わることのなかったコミュニティの中へ
住み慣れた東京を離れ、静岡で主婦としての生活をスタートさせたものの、これまでの仕事中心の生活から環境は一変、戸惑うことも多かったそう。
「ずっと仕事中心の生活だったので、最初は戸惑いました。静岡での夫との生活に幸せを感じながらも、両親や友人も近くにいないので1日中誰とも話さないこともあり、次第に孤独感が募っていきました。
でも“この時間を有効活用しなきゃ”という思いが芽生え、自分の趣味を開拓するように。コーヒーが好きなので、カフェ巡りをしながらコーヒー豆の勉強をしたり、パッチワーク教室にも通い始めました。パッチワークは初体験だったのですが、40〜50代のお母様方に優しくしていただき、教わっています。
会社員時代はとにかく時間がもったいないと常に急ぎ足でしたが、時間に余裕ができた今、新たな時間の使い方や楽しみ方を見出すことができたのは良かったと思っています。何事もひとつひとつ丁寧に行うようになり、自分自身の変化も感じています」
次回は仕事復帰に対する思い、理想の女性像についてお話を伺います!お楽しみに!
竹内由恵(たけうちよしえ)
1986年1月20日生まれ、東京都出身。2008年テレビ朝日アナウンス部に入社。’08〜’13年に「ミュージックステーション」のサブ司会を務め、番組史上最長となった。’18から「報道ステーション」で月〜木曜日のスポーツキャスター、金曜日のメインキャスターに抜擢。’19に結婚を機にテレビ朝日を退社。今年2月よりアミューズに所属し活動をスタート。