まさにGINGER世代ど真ん中を生きる、田中みな実さん。場を仕切り、盛り上げ、ボケもツッコミもこなす知的な仕事人として、コスメ愛を探究する美容賢者として、チョコレートをこよなく愛する乙女として、その人気と注目度はますます上昇中。
そんな彼女が本音で綴る連載コラム「田中みな実 ここだけ話」。今回は、巷にも“あるある”な先輩・後輩のお話について。(編集部)
今回のテーマ : 下からの突き上げ
毎年このくらいの時期になると新入社員のやる気に満ちた溌剌とした姿に襟を正し、すっかり闘志を失った柔な自分に喝を入れたくなる。局に勤めていたころは、技術職、営業職、制作スタッフ、様々な部署の新人さんとかかわる機会があり、新年度の実感が色濃かった。
なかでもアナウンサーの新人が入ってくるというのは、同じフレッシュマンでも、また違った独特な空気感で、当時は妙なプレッシャーに微かな憂鬱を覚えながら彼女たちを迎えていた気がする。退社してからは、その類の圧から解放され平穏な気持ちで春を過ごしている。
アナウンサーに内定すると、どこからともなく情報が洩れ、週刊誌などに取り上げられ、ネット上に個人情報が出回る。中で働く私たちもなんとな~く「どんなタイプの子が入ってくるのかしら」と無関心を装いつつも新人の情報は比較的チェックしている(少なくとも私はしていた)。
仲間が増えることを喜べないほど人間腐っちゃいない。毎年入ってくる新人の未知のポテンシャルに怯え、自分のポジションにとって代わられるのではないか戦々恐々なのだ。“ポスト田中みな実”なんてネット記事を目にしたときは、過去の人といわれている気がして落胆したっけ(笑)。
会社員を続けていれば11年目。それだけ年次を重ねてもなお、新人は脅威なのだろうか。新人に闘争心剥き出しの中堅女子アナか・・・やだやだ想像しただけで自己嫌悪~!