川島如恵留さんの夢の舞台、『アイドルのフィルター』発売記念イベントに密着! その日一日を順を追って、如恵留さんの様子を詳報します。GINGERによる独占インタビューにも注目です!
2024年11月22日、30歳のお誕生日がもっと特別な日に
開口一番、「おはようございます!」と大きな声で会場入りした如恵留さんは、メイクやお着替えを済ませ、段取りを打ち合わせ。合間で当日更新の連載の写真をパシャリ、と大忙しなはずなのに、そんな素振りを見せずにスマートにこなしていく。
メディア取材にはシックなスーツで登壇し、文筆家たる威厳を放ち堂々とした佇まい。「時間の許す限りではございますが、和気あいあいとお話しできたら」と伝えて約30分間の取材がスタート!(その様子はこちらから)ちなみに、GINGERだけにもお時間をいただいてお話を伺いました。
まずタイトルの仕掛けについて「エッセイが46本。46という数字を聞いて『おや?』と思う人もいるかもしれませんね。クイズをやっている人なら、7という数字を見ると『音符の音階かな? 曜日かな?』って連想しますし、26と聞くと『アルファベットだ!』と思うように、数字につくイメージが我々は頭に浮かぶんですが(笑)。46というのは50音のなかから普段使わない文字『ゐ』や『ゑ』を除いたひらがなの文字がタイトルになっています」。続けて「並びも一本一本を自分の子供たちだと思っているので、この順番だとどんどん川島如恵留に入っていけるんじゃないかという想いでこの流れです」とコメント。
サクッと読めるものから、長文に至るまで、如恵留さんの視点が詰め込まれるエッセイ。一本書き終えるまでどれくらいの時間がかかっているのか聞いてみると。
「早くて2時間くらいかな。2000字から5000字まで幅広いんですが、めちゃくちゃ時間がかかったものは6〜7時間。そもそも人間って1分間に400字くらいしか書けないんですって。だから文字を打つだけで時間がかかることに加えて、削っていく作業、起承転結の流れを見直す作業がマストなので、文字数が増えれば増えるほど、累乗して時間がかかっていたかもしれません」
また、如恵留さんのエッセイからは日本語の表現を大切にしている印象を受けるはず。如恵留さんは「編集さんや校正さんに“川島如恵留文体”だと言われたんです(笑)。書き方について意識していたことはないんですが、そこで自分に書きクセがあることに気づきました」と微笑む。続けて「唯一意識していたことは、淀みなく読めること。『どこで区切るんだろう』『これはどういう意味なんだろう』と立ち止まることなく読ませることができたらいいなと思っていました。だから読み聞かせをされたときにスッと内容が入ってくるような書き方は意識していました」とこだわりを明かす。
公式ブログ「のえまる」に加えて、GINGER WEBでの連載『のえるの心にルビをふる』、本書『アイドルのフィルター』とここ数ヵ月は文字漬けの日々を送っていたのではと想像する。編集部としていちばん気になるところ――書き分けをどうしていたかを聞いてみると、如恵留さんの深い思惑が飛び出しました。
「ブログは僕がアイドルでいられる場所。ファンの方に向けて、自分が在りたいアイドルとして書いています。GINGER WEBさんの連載は、30代女性を意識して書いています。半年前から連載をスタートさせていただいたんですが、僕が30代に突入したときにこんな悩みが生まれるだろうな。ということは同じ年代の方々にも同じ悩みを持っているひとがいるかもしれない。そういう方に希望や新しい価値観を提供できればいいな、と思い書いています。『僕はこんなことを思っているけれど、どうかな?』って。そして『アイドルのフィルター』に関しては、老若男女、どんなひとにでも読んでもらいたいと思っていて。たとえば、おじいちゃんやおばあちゃん。この先の人生も生き方も決まっているし、今から価値観が変わることはないって思ってる人。ないしは小学生などの小さい子。この本が『アイドルでもこんなことを思っているんだ』と新たな発見になったらうれしいんです。きっと誰かに刺さると思って、セキララに書いています」
ここまで包み隠さずにそして思慮深く書けるのは「アウトプットすることで整理できるから」だそう。
「自分の頭のなかだけだと処理しきれないことがわかっているので、一旦書き出して客観的に見るとか、冷却期間を持たせるとか、そういうことをして情報を整理しています。5日前に製本をいただいて、合間で読んでいたんですが、実はまだ半分も読み切れていないんですよ。読みながら『今だったらこう思う』っていうところもいくつかあったりして、それはきっと日々価値観が変化しているんだなって気づきになりました。1年後、5年後、これを読んだときにまた違う感情が生まれていれば、それが自分の成長なのかなと思います」
最後に密着取材らしく朝のルーティンを聞いてみると、如恵留さんの素の顔を垣間見れたようなお話が!
「今朝はね、いつものルーティンが崩れまくり(笑)。天気が良かったからあったかいと思って、いつもつけている浴室のヒーターをつけずにシャワーを浴びて上がったら鬼寒くて(笑)! ダッシュで体を拭いて、ドライヤーして、すぐ家を出られる格好に着替えました。その後にゃんこの朝のお世話をして出てきたって感じです。普段はゆったりして家を出る5分前に着替えるから、今日は朝から特別(笑)」
続いて、対象商品を買ってくださった方限定で見られるトークイベントへ。インタビュアーとして同時通訳者として活躍する田中慶子さんが登場。おふたりの出会いは、如恵留さんのデビュー前の留学中。Travis Japanが後に所属することになるレーベルの社長と対面をした際に、通訳を務めたのが田中さんなのだそう。「遠い存在であるアイドルだけれど、普通に生きている私にも共感できることがたくさん書かれてある」という田中さんに対し、「アイドルのカタチがどんどん変わっていく現代、人間的なアイドルがいても良いんじゃないか」という如恵留さんの言葉が印象的。本書にまつわる貴重なお話がたくさん飛び出し、なんとも濃い45分だった。
息つく間もなく、お渡し会へ! 王子様のようなツイードジャケットにお色直しした如恵留さんは、これからのえ担と対面できるのを待ち切れない様子。お渡し会がスタートすると、この日いちばんの笑顔を見せていた。ひとりひとりと目を合わせ、限られた時間のなかではあるけれども丁寧にコミュニケーションを交わす。礼儀正しくマナーを守るファンの皆さんのおかげで無事に終了。約900名の方にお渡しした如恵留さんに感想を聞いてみると「超楽しかったです! この一年、僕のファンの方だけに会う機会がなかったので、純度100%川島如恵留のファンに会えて本当に嬉しかったです。あったかい時間でした」とコメント。
このお渡し会にはサプライズが隠されていて、お渡しした本のなかに222冊、如恵留さんの直筆サイン入りが紛れていた! また、落款付きのしおりもプレゼントされ、スペシャル感満載。実は数日前にすべてご本人が準備されたもの。「喜んでくれるかな〜」と言いながら終始楽しそうに準備されていました(その様子はYouTubeで公開!)。人生の節目となる30歳のお誕生日を多くの人に囲まれて過ごした如恵留さん。GINGER WEBの連載で、さらに“川島如恵留文体”に磨きがかかっていく様を見守りつづけましょう!
川島如恵留『アイドルのフィルター』
文筆家・川島如恵留としての全編書き下ろしのエッセイ集。詳細はこちらから。
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