寒さがだんだんと増してきて、冬はすぐそこ。今回は、この季節特有の肌不調である「枯れ肌」を漢方医学の目線から解説。肌トラブルに悩んでいる人はぜひ参考に。(執筆/わたし漢方)
「枯れ肌」とは?
現代に生きる私たちの肌はとても脆弱になっています。そんなお肌に、空気の乾燥や冷えといった季節の外的要因と生活習慣の乱れが重なり、肌や身体がまるで枯れたようになってしまった状態を「枯れ肌」と呼びます。
「肌は内臓の鏡」といわれるほど内臓との関係も深いため、単に皮膚表面だけの問題ではなく、内側の不調が現れている場合もあります。
「枯れ肌」を防ぐために気をつけたい3つのこと
枯れ肌にならないために、まずは生活習慣の中で気をつけたいポイントを押さえておきましょう。
その1:スキンケアの注意点
スキンケア用品は使い方を間違えると、効果が半減するだけでなく枯れ肌が悪化する要因になる場合もあります。水分と油分のバランスを適量に保ち、自分にあったケアを心がけましょう。
その2:バスタイム時の注意点
強く擦るような摩擦は肌への負担になります。ボディタオルは柔らかいものを優しく使い、洗顔料はネットで泡立てるようにしましょう。熱いお湯も乾燥の原因になるので、ぬるめのお湯にゆったりと浸かるのがおすすめです。
その3:食事の注意点
薬膳の考えにおいて血を汚すとされている食べ物は食べすぎないように、お肌の栄養になる食材を積極的に取り入れましょう。
●食べる量に気をつけよう
・甘いもの、辛いもの
・味の濃いもの
・アクの強いもの
・加工品
・アルコール
・もち米、えび、かに、魚卵 など
●積極的に食べよう
・黒豆
・黒米
・玄米
・山芋
・きくらげ
・松の実
・白ごま
・海藻
・旬の食材 など
漢方では枯れ肌タイプ別に対策を
漢方は症状そのものだけではなく体質の改善をしていくことを強みとしているので、自分の体質を知ることでより合った対策をしていくことができます。
顔色のくすみやクマが消えない…「血不足枯れ肌」
身体の栄養を行き渡らせる役割のある血が不足した血虚状態に多く見られます。
寒くなると冷えによる血流の悪化も加わるので、さらにお肌への負担が増えます。肌に養分を行き渡らせて潤いを取り戻すために、血を補う生薬が配合された漢方薬を活用し、血の質と血流を良くしていくアプローチを考えます。
吹き出物がなかなか治らない…「腸内アンバランス枯れ肌」
この時期に弱くなりやすい大腸の不調により腸内環境が乱れると、肌に化膿や炎症が起こりやすく、治りにくい状態が続くようになります。この場合はまず、お通じや腸内バランスの改善を目指した漢方を処方し、大腸の潤いを取り戻すことに注力していきます。
シミ・しわ・たるみが気になる…「ストレス枯れ肌」
毎日保湿ケアをして、生活習慣にも気を使っているのに、肌不調がなかなか治らない…そんな方はストレスによる肌不調を起こしている場合も。
お肌の新陳代謝といわれるターンオーバーが乱れ、枯れ肌を招いているかもしれません。この場合は、自律神経を整える漢方アプローチを一緒に考えていきます。
自分にあった対策で「枯れ肌」を改善しよう!
お肌の悩みと言っても、原因や悩みのポイントは人それぞれ違います。
漢方では問診をとても大切にしており、一見お悩みとは関係なさそうに思えるところからも、一人一人が持つ体質のヒントを得ていきます。
外側からも内側からもバランスを整えて、潤いを取り戻していきましょう!
漢方専門家 さっち先生
LINEでいつでも相談・処方検討できる漢方薬専門店「わたし漢方」の漢方アドバイザー。「不調とともに生きる女性の毎日を快適にし、やりたいことに全力投球できる手助けがしたい」という想いをもとに、東洋医学に基づいた体質改善の秘訣や健康食の紹介、漢方を取り入れた養生法などを発信している。
わたし漢方
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