キレイになるためには気持ちのメンテナンス、意識革命も重要。業界で絶大な信頼を集める美容ジャーナリスト齋藤薫さんが、独自の視点で「いい女」に近づくためのヒントをお届け。
靴がスタイルを決めるなら、何を履く?
来季のコレクション全般を見渡すと、次はこれと言える明快なトレンドがなく、何でもあり。様々なスタイルが混在する形になっているというけれど、実はめっきり減ったのが、スニーカーを履けるファッションであるという。
思えばここ10年、スニーカーばかり履いていた人が圧倒的多数派。普通のワンピにスニーカーがお洒落という流れになってから、スニーカーをいかにセンス良く履くかが絶対のテーマになっていたわけで、スニーカーがダサイという一昔前の価値観に逆戻りするとなると、ちょっと面倒。あんな楽なもの、取り上げられたらどうしようと悩み出す人が少なくないはずなのだ。
テーラードの復活で10センチヒールに戻るのもありだけど、一方で、トラッドが復活トレンドとなり、ローファー系のフラットシューズの人気が再燃している。でもそうすると、これまでのズルっとしたルーズなボトムは似合わない。スカートやパンツの丈もシルエットも変わってくるのだろう。あー面倒くさい。どちらにせよファッションは今、明らかに靴と共に動いている。昔から靴は大切、靴だけは良いものをと言われてきたけれど、それとは全く違った意味で、靴は装いの核。まず次にどんな靴を基本にしたいかを考えてみてほしい。そこから服を決めていくほかないから。
そうそう旅行の時も、まず靴を決めて、それに似合う服を持っていくのが旅慣れた人のテクニック。靴がスタイルを決めるという絶対の法則を、再認識すべき時なのである。スニーカーを何に履き替えるか、しっかり見極めながら。
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