女性医療ジャーナリストの増田美加さんによる連載。人生の基礎になる“健やかな体”を手に入れるための最新知識をお届けします。
長野県北安曇で、土壌からこだわった有機のカミツレを栽培。そこで生まれたのが肌と体に安心なカミツレエキスの入浴剤「華密恋」。その後「華密恋の湯」が体感できる宿「八寿恵荘」をつくり、この地を「カミツレの里」に。肌が敏感なアトピーの子どもたちや乳がん術後の女性たちのツアーも企画。日本初の「BIO HOTEL®認証」を取得した宿と健康を助ける入浴剤の秘密について、最新のヘルスケアを取材し続けている増田美加がお届けします。
本当のオーガニックの宿とは…
創業者である故・北條晴久さんが故郷、長野県北安曇郡池田町に土からこだわったカミツレ(カモミール)畑とカミツレエキスの製造工場、「華密恋の湯」が体感できる宿「八寿恵荘」を完成させたのが1980年代のこと。父親の遺志を継ぎ、現社長・北條裕子さんは、食事、飲物はすべて地産地消にこだわったビオロジックに。
石鹸・シャンプー類・コスメ・タオル・ベッドリネン、さらに施設の建材や内装材も、可能な限り自然素材を使用した宿に成長させ、ライフスタイル全体を提案できる宿へと昨年新たにリニューアル、「BIO HOTEL®」認定を取得。現在、認定ホテルは欧州中心に約90軒ありますが、日本ではここ「八寿恵荘」が初の認定です。
アトピーや術後の傷も癒されるお湯
アトピーやぜんそくなどのアレルギーを患う子どもたちや、乳がんを患い、乳房の傷を気にして大浴場をあきらめてしまう女性たちに、“心ゆくまで宿泊と入浴を楽しんでほしい”とツアーを企画。カミツレのもつ自然の力が美容はもちろん、健康にも役立てられるように、「華密恋薬用入浴剤」を使用したお風呂で、病気や治療後のQOLアップのための体と心のケアを行っています。
乳がん経験者の私も実際入浴しましたが、乳液をつけた後のように肌がしっとり。そして驚くほどぐっすり眠れて、朝はカミツレの花の香りで目覚めました。
花だけでなく茎、葉…全草使用がポイント
国産カミツレ100%のこの入浴剤は、保湿に優れ、湿疹や荒れ肌、ニキビ、あせもなどの肌トラブルを鎮めます。また、体を芯から温めることで、冷えや疲れをとりのぞきます。「華密恋薬用入浴剤」がすごいのは、有機肥料で栽培したカミツレの花だけでなく茎や葉…と“全草”を使い、非加熱で有効成分を抽出していること。有効成分を独自の製法で余すところなく取り出します。
合成香料、合成着色料、鉱物油は使用せず、余計なものは一切入っていません。だから私は入浴剤としてだけでなく、「華密恋薬用入浴剤」の原液を指にとり、吹き出物や口内炎に直接つけています。抗炎症作用があるので、化膿せず治りが早いなあと実感。
カミツレ研究所
http://www.kamitsure.co.jp/
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