抜群のセンスと明るいキャラクターで、GINGERをはじめとする女性誌や美容誌はもちろん、モデルやタレントさんからも引っ張りだこな人気ヘア&メイクアップアーティスト木部明美さん。今回の連載「木部明美のおとなメイク実験室(キベラボ)」は、読者のお直しアカ抜けメイクをご紹介します。
ちょっと塗り方を変えるだけで、いつもメイクから印象チェンジ
季節やシーンによって様々なファッションを楽しむように、メイクも着替えられたらいいのに…と思いませんか? 新しいメイクに挑戦したいと思っていても、試してみる時間がなかったり、なんとなく安心ということで、いつの間にか毎日同じ顔になっている人も多いはず。そんなマンネリになりがちな自分メイクも、使う色や質感を変えてみたり、ちょっと塗り方を変えるだけで、一気にアカ抜けて見えるのです。
今回は、木部さんがいつもメイクをお直しして、メイク迷子な美GINGERをおしゃれ顔に変身させました!
いつもの自分メイク
化粧品会社に勤めているという長石さん。会社の服装やメイクは自由だけど、ファッションによってメイクはそんなに変えていないそう。
「顔立ちがハッキリしているせいか、過去にキツい印象に見られたことがあり、メイクは柔らかい雰囲気になるように意識しています。普段のファッションは、どちらかというとキレイめな服装が多いですね。服によってリップの色を多少変えたりするけれど、メイクはあまり変えていません。どんなメイクが似合うのかわからず、変えすぎると怖いというか、冒険できない感じです」
使用しているコスメ
1. ツヤやかなラメのフェミニンな美肌パウダー。左の白とピンクを混ぜてチークとして使用。
2. 愛用中の4色アイパレット。右上のレッドは目頭、右下のブラウンは目尻よりに入れ、左上のゴールドをまぶた中央にオン。上まぶたキワと下まぶた1/3に左下の濃茶でシャドウラインを。
3. 濃淡2色のパウダーアイブロウ。眉毛のない部分を埋める用。
4. ネットで買った韓国コスメ。ブルべ肌用のニュートラルグレーのシェーディング。
5. ナチュラルで繊細な仕上がりのマスカラ。超極細ブラシと柔らかいブラウン色がGOOD。
6. 下地、トップコート、マスカラとして1本3役。カール&キープ効果があるので下地として使用。
7. 鮮やかな発色とツヤのリップ。肌をキレイに見せてくれる深みレッドがお気に入り。
8. 自然な陰影でフェイスラインを引き締めてくれる、スティックタイプのシェーディング。
9. 眉&まつ毛兼用マスカラ。シックなチャコールブラウンが眉マスカラ用にちょうどいい。
10. 繊細な極細芯で眉毛の1本1本まで描ける。眉尻を描き足す用。
11. 3股に分かれた仕込み用ドットライナーでまつ毛のキワを埋め、カラーライナーでタレ目ラインを。
ポイントは抜け感!塗る場所や範囲を変えて
赤みのあるブラウンシャドウやグレーのラインなど、色のチョイスは良いので、ちょっと塗り方を変えるだけで印象が変わってグッとアカ抜けますよ、とアドバイスする木部さん。
「まずは、目元をブラウンベースにしないことが、コンサバに見せないためのコツ。ブラウンが強いと、どうしてもひと昔前のブラウンメイクの印象になってしまいます。また、パールやラメの使い方も大事。つける場所と範囲を少なくすることで、今っぽい雰囲気に。
それと、チークもあまり主張するのはおすすめできません。ファンデーションの下に仕込んで、ほんのり血色を感じさせる程度に。リップを塗ったあと、少し血色が足りないと思ったら、足すぐらいがちょうどいい。
さらに、目元に対して、口元の赤リップもちょっと強すぎて重く見えるかな。オレンジブラウン系にするなどして、軽さを出したいところ。色や質感をマイナスして、抜け感を作ってあげることが大切です」
How to Change
1. レッドシャドウをアイホール目頭よりに
2のトムフォードビューティの右上のパールレッドをアイホールの目頭から2/3ぐらいまでいれます。
2. ブラウンシャドウを二重幅に入れて
1で塗ったレッドシャドウ部分に重ねるように、パレット右下のブラウンを目のキワから二重幅までオン。眉頭の方まで少しハミ出すように入れることで、自然なノーズシャドウに。
3. ゴールドラメを目の下にふんわりと
目頭から目の下の部分に左上のゴールドラメをふんわりと入れます。キラっとした光をプラスすることでクマなどくすみが気にならなくなる効果が。
4. ゴールドラメをまぶた中央にオン
同じくゴールドラメをまぶたの中央に塗り、ハイライト効果で目元を立体的に見せます。
5. 下まぶた目頭にレッドを入れる
下まぶたの目頭から黒の外側くらいまでパールレッドをいれます。レッドを主体にしつつ、目尻は塗らずに抜け感をつくるのがポイント!
6. 下目尻にブラウン+ラメを
右下のブラウンに左上のラメを少し混ぜ、下まぶた目尻1/3にいれます。ブラウンで締めつつほんのりラメのキラっと感が洒落感をプラス。
7. アイラインは少しハネ上げて
上まぶたのキワに11のFujikoのグレーのアイラインを引きます。目尻をややハネ上げ気味にすることで、大人っぽい目元に。
8. マスカラは上下たっぷりと
5のキャンメイクのブラウンマスカラを上下まつ毛にオン。黒目の上下にたっぷりと塗って甘さを出して。
9. チークは頬の高い部分にブラシでほんのりと
1のディオールのパウダーのピンクカラーを、頬骨の高い部分にふんわりと入れます。大きめのブラシを使って、ほんのりと色づく程度にすること。
10. オレンジブラウンのリップを唇に直塗り
赤リップだと重過ぎるので、オレンジブラウンのツヤリップを投入。目元と同系色のカラーを選ぶと、主張しすぎない。
投入カラー
完成!
同じコスメを使っていても、塗り方次第で印象がガラリ! 女性らしい雰囲気のある大人っぽい洒落顔に。次回は、逆にカッコいい女性像を目指して、クールメイクに挑戦するのでお楽しみに!
【木部明美のおとなメイク実験室(キベラボ)】をもっと読む。