第一印象を左右する“髪”。正しいケアをすることで、美髪に導けるはず。今回はヘアケアにまつわるウワサについて、AGAスキンクリニック 新宿駅前院院長の西垣匠先生、ヘアスタイリスト・毛髪診断士のshucoさん、ヘンケルビューティーケア研究開発部マネージャーの福田浩明さんが真相を解説。
ウワサ1「ドライヤーは使わず、自然乾燥の方が髪が傷まない」→ウソ!
できるだけ時間をおかず、早く乾かして
濡れたままで放置せず、必ずドライヤーを使って早く乾かそう。
「濡れている髪はキューティクルが開いていて水分が抜けやすく、とてもデリケートな状態。髪の水分が抜けてしまうとうねりやパサつきが起こり、生乾きによる雑菌が繁殖してニオイの原因になるなど頭皮トラブルに繋がる危険性が」(西垣先生)
ウワサ2「夜型の生活の人の方が、髪が早く伸びる」→ウソ!
むしろスピードが遅くなる
夜更かしをすると髪が早く伸びるとか、エッチな人ほど髪が伸びるのが早いとか、一度は耳にしたことがある都市伝説のようなこのウワサ、どちらも真っ赤なウソ!
「髪の毛は主に睡眠中に成長する特徴があるため、夜更かしを頻繁にしている人はむしろ髪が伸びるスピードは遅くなります」(西垣先生)
ウワサ3「コンディショナー、トリートメント、ヘアマスクでは、ヘアマスクが一番効果的」→一概に言えない
各メーカーで定義が異なる
コンディショナーは髪をコーティング、トリートメントやヘアマスクは髪の内部に栄養を運ぶのを目的としたものが多いので、選ぶときの目安にして。
「一般的には次のように分類されます」(福田さん)
- コンディショナー:毎日使用することで髪の状態を整える
- トリートメント:毎日使用することで傷んだ髪を補修。
- ヘアマスク:週に数回使用することで、特に傷んだ髪を集中ケア
ウワサ4「ケミカルな成分は頭皮に悪いから、オーガニック製品を選んだ方がいい」→一概に言えない
どちらも配合されている成分による
オーガニックといっても成分はそれぞれ違うので一概に言えないけれど、自分の髪や頭皮に合ったものを使うことが大事。
「ケミカルな成分だから頭皮に悪いということではなく(実は天然成分で悪いものも)、自分の髪や頭皮の状態、仕上がりのイメージに合ったアイテムを選ぶのがいいと思います」(福田さん)
ウワサ5「動物性のヘアブラシの方が髪に優しく、艶も出る」→ホント!
ただし濡れた髪には使わないで!
「猪毛や豚毛のブラシはキューティクルが痛みにくく、ツヤが出て静電気も起こりにくいため、まとまりのある髪に仕上がります」(西垣先生)
「動物性のブラシはツヤが出ますが、髪が傷んでいたり細い人は、パドルブラシなどの方が絡まりをほぐしやすいのでおすすめです」(shucoさん)
ウワサ6「わかめなど海藻を食べると、髪が早く伸びる」→ウソ!
因果関係は立証されていない
こちらもよく耳にする都市伝説的なウワサ。ミネラルをとることは大切だけれど、直接的に結果が出ることはないよう。
「海藻類に含まれるミネラルは育毛には効果的なものですが、単体では効果を感じることは難しく、ほかの成分との組み合わせが必要になってきます」(西垣先生)
西垣匠先生
AGAスキンクリニック 新宿駅前院院長。大阪医科大学卒業、順天堂大学附属順天堂医院にて臨床研修。AGAスキンクリニックでの勤務を経て、2018年12月より同院の院長を務める。
shucoさん
ヘアスタイリスト、毛髪診断士。ヘアアクセサリーブランドTRESS(トレス)代表。都内でのサロンワークを経て渡仏、各国のモード誌やコレクションで活躍。帰国後も幅広く活動中。
福田浩明さん
ヘンケルビューティーケア研究開発部マネージャー。入社以来、日本のみならずアジア市場に向けたヘアカラー、ヘアケア、ブリーチの商品開発および性能評価手法の開発に従事。