女性ホルモン専門家の西村留美さんによる連載。PMSに悩まされた経験と、セラピストとして培った知識をいかし、悩みに寄り添う情報をお届けします。
「何だか調子が悪い・・・」。実はそれとは気づかずに、多くの女性を悩ませるもの・・・それがPMS(月経前症候群)! PMSとは生理開始の3〜10日前から心身に現れる不調のことで、その症状はなんと200種類以上とまで言われています。特徴としては、生理が始まると症状が消えていくということ。とはいえ、まだまだ出ている症状がPMSだとは気づかずに、無理をしたり頑張りすぎたり、はたまた誰にも相談できず一人で悶々と悩んでいる女性も多いのが現実。実はそのPMSを軽くする秘訣はこんな簡単なことだったりします。
自分だけではなかった!という安心感
まだまだ生理やPMSについてオープンに語り合える場が少ないのが現実。そんな中で日々多くの女性と接してきて、必ず言われる言葉があります。それは「私だけじゃなかったんですね!悩んでいたのは自分だけではなかったんだと知ることができただけで、気持ちがとても楽になりました」という言葉。
そう、多くの女性が定期的に悩まされるイライラや不安、コントロールのきかない感情に対して、「私がおかしいんだ・・・」と自分を責めがちです。そして、追い討ちをかけるように、自分のせいだと責めるからこそ、余計に誰にも相談できないという悪循環が起こっています。そこで、PMSの症状を和らげる第一歩は「自分だけではないんだ」と知ることなのです。
そして、自分を責めることを一切やめる。きちんと自分の心やからだの声に耳を傾けてあげる。「いつも頑張っているね、無理しないでね」と優しく声をかけてあげる。
PMSの症状を感じやすい人の特徴として、責任感が強くて頑張り屋さん、そして自分に厳しくストイックでいつも自分のお尻を叩きがち傾向があります。突然変わる必要はありません。まずは、いつも頑張っている自分にもきちんとフォーカスしてあげる、そして優しい言葉をかけてあげる、そこから始めてみてください。
自分の心と向き合ってみよう!
PMSにはからだの症状と、心の症状、そして行動として出る症状がありますが、特に心の症状で悩む女性は少なくありません。
・いつもイライラして彼氏に八つ当たりしてしまう
・漠然とした不安が襲ってきて怖くて仕方ない時がある
・私の味方なんて誰もいないと孤独に震えることがある
・何をやってもうまくいかなくて生きているのが嫌になる
・特に何かあったわけでもないのに涙が止まらなくなる
・どうせ自分なんて必要とされていないんだと自暴自棄になることがある
こんな症状を感じたことはありませんか?
当然、すべての症状がPMSのせいとは断定できませんが、もし常にこういう症状があるわけではなく、波がある場合はPMSの可能性があるかもしれません。
そんな時は焦らずに、安全な場所でリラックスし、自分自身の心と向き合ってみましょう。
ここで簡単にできるオススメのワークをご紹介しますね。
紙とペンをご用意ください。
1. 白紙の紙に、今感じていることを書いていきます。(誰かに見せるわけではないので、素直に正直に書きましょう! いくつでも思いつくままに書いていきます)
2.次に、1で書き出した内容の横に【どうしてそう思うのか?】を書いていきます。
(例 どうしてもイライラが止まらなくて辛い→上司が私のことを認めてくれないから)
3.2で書き出した理由の横にさらに【どうしてそう思うのか?】を書いていきます。
(例 どうしてもイライラが止まらなくて辛い→上司が私のことを認めてくれないから→だって今日せっかく満を辞して企画を出したのに、全く褒めてもらえなかった)
この後は、ひたすらどうしてそう思うのか?を書き続けます。
そうすると、ある時点で「なるほど!」と腑に落ちる点が出てくると思います。
上記の例で言うと、あぁ、私は仕事で結果が出したいわけではなくて、単に自分の努力したことを認めてほしかったんだ! イライラしてしまったのは、本当は悲しかったからなんだ。上司というよりも昔から親にもどんなに努力しても認めてもらえなかったことが悲しかったんだな。
それが、生理前と相まって感情として出てきてしまったのか!という具合に。
上記はあくまで例ですが、このワークをしていくと自分が本当は何を感じているのかに気づけます。
特にPMSの時期は普段は蓋(ふた)をしているマイナスの感情が浮上しやすいとき。
そんなときこそ、自分の心に寄り添い、自分で自分を癒やしてあげてくださいね♪
簡単なワークですが効果は絶大! ぜひお試しください。
PMSについてモデル長谷川潤さんと語り合いました♪
音声配信コンテンツPodcast内の長谷川潤さんがパーソナリティーを務める番組「glenwood “HEART TO HEART”」にて、PMSをトピックに60分語り合いました。
長谷川さん自身もPMSに興味を持っていてくださったそうで、かなり充実した内容となっています。
女性なら誰もが共感してくれること間違いなしです。
本日お届けしたように、PMSで悩む女性、そしてPMSとは気づかずに人知れず悩む女性、さらにPMSって何?という女性まで、すべての女性に聴いてほしい内容となっています。
こちらを聴いていただき、自分だけじゃなかったんだ!自分を責める必要はなかったんだ!と少しでも心が軽くなり、PMSに振り回されず前向きに生きる女性が増えることを願っています。
長谷川潤さんがパーソナリティーを務めるglenwood HEART TO HEARTはこちらからお聴きください。
「glenwood “HEART TO HEART”」
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/glenwood-heart-to-heart/id1249020977?l=ja
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【GINGER WELLNESS LABO】特集ページで生理についてもっと読む。
※この記事は専門医チームによる監修を受けています。