商品やサービスを通じてSpark(ときめき&ひらめき)を発信している、働く女性をクローズアップする連載『 プロジェクトS 』。“S”はもちろん“Spark yourself!”の頭文字です。商品制作の舞台裏や仕事に対する想いなどをインタビューしていきます。企画や研究開発に携わる同世代の彼女たちから、仕事を楽しむヒントやコツが得られるはず!
今回は株式会社ストライプインターナショナルで、ライフスタイルブランド「koé(コエ)」のクリエイティブディレクターを務める篠永奈緒美さんのお仕事スタイルにフィーチャーします。約2年間手がけてきた「hotel koe tokyo(ホテル コエ トーキョー)」のオープンを経て、さらなる目標に向けて早くも動きはじめた篠永さんにプロジェクトへの想いと考えを形にする秘訣を伺いました。
お客様の“声”がサービス向上につながる
ー仕事をしていてワクワクするのはどんな時ですか?
〈篠永〉やはりお客様の反応が直接わかるのは嬉しいですね。皆さんが楽しそうにランチをしている姿を見たり、宿泊者からフィードバッグをいただけるのがやる気に繋(つな)がります。ホテルでは過剰なサービスをせず、クイックなサービスを心がけています。そういった対応、そして空間デザインに関してお褒めの言葉をいただくことも。SNSではレストランの利便性やメニューへの評価を多くいただいています。さまざまなご意見をフィードバックしてくださるので、反省すべき点は次の課題として受け止めています。
ー女性が働きやすい環境ですか?
〈篠永〉女性の割合は全体の9割ほどを占めています。そのため女性が働き続けられる制度も充実しており、産休・育休制度を利用するスタッフも年々増えています。きちんと制度が整っているからこそ、働きやすいのだと思います。
トップと同じ志を持つこと
ー働く上で心がけていることは何ですか?
〈篠永〉クリエイティブな発想が得意な若い社長なので、それが実現できるように同じ志を持って取り組んでいます。弊社は創業から24年の会社で、社長も含め社員も若い世代が活躍しています。よいものであれば企画提案からプロジェクト発足までのフローに時間をかけず、すぐに取りかかれる環境なので責任も大きいですが、とてもやりがいがあります。
ー今後、仕事を通じて挑戦したいことはありますか?
〈篠永〉今回のプロジェクトがまさに挑戦でした(笑)。まだスタートしたばかりなので、まずはサービスの向上に努めたいです。図面の段階ではイメージできなかったのですが、実際に建物ができて自然光がたくさん入る、すごく気持ちのいい場所になったなと感じています。買い物をしなくても、渋谷に来たら立ち寄りたくなるような居心地のいい場所にしたいです。
また各種イベントを定着させて、常に話題性のあるコンテンツを仕込むことで全体のブランド価値を高め、ひとつのメディアのような役割をする場所にしたいと思っています。今後は音楽イベント以外にもトークイベントやライブペイントの企画も考えています。これからオリンピックに向けて近隣に新しいホテルや商業施設が建つ予定なので、一緒に盛り上がっていけたらと思っています。
近年は、服だけではなく、衣食住を網羅するライフスタイルすべてを提案するショップが増えてきました。「hotel koe tokyo」は衣食住の枠を越え、音楽をはじめとするさまざまな分野を積極的に巻き込んでいくことで、新しい文化が生まれる場所を目指しています。社会の「声」をくみ取り、多方面から「声」を集めて形にする。2020年に向けて日々開発が進む渋谷から発信される東京の魅力が、世界にどう映るのか、今から楽しみです。
『hotel koe tokyo』
http://hotelkoe.com/