“氷の食文化始まりの地”で食べる、とっておきのかき氷

近年、空前のブームを呼んでいるかき氷ですが、そんなかき氷に聖地があるということをご存じでしたか? その聖地とは、歴史的に昔から氷との縁が深い街、奈良。氷を食べる習慣の歴史はなんと奈良時代にまで遡ります。当時は一部の貴族のみが、冬にできた氷を氷室で夏まで保存し、食べていました。ほかにも奈良には氷の神様を祀る氷室神社があり、製氷業者・冷凍冷蔵業者の守り神となっています。毎年5月には氷の銘店が集まる「ひむろしらゆき祭」が行われ、たくさんの人々で賑わいます。奈良は昔から氷と深い縁があったんですね。

まずは氷室神社へお参りに

こんな話を聞いたら今すぐにでも奈良に飛んで行きたくなったかき氷ファンの方も多いと思います。奈良に着いたら、まずは氷室神社からスタートするのがおすすめです。
氷のおみくじや、かき氷を奉納する「献氷参拝」なんかがあって、気分を盛り上げてくれますよ。そしてなんと無料でとっても便利な「奈良かき氷ガイド」もゲットできてしまいます!

奈良ならではのおすすめかき氷3選

せっかく行くなら、わざわざ奈良へ行って食べるだけの価値のある、奈良ならではのかき氷を食べたいですよね。
今回は、私の個人的なお気に入り店をご紹介します。現在は新型コロナウイルスの影響があるので、営業時間などは店舗へ直接お問い合わせください。

千壽茶寮(奈良総本店)

わらび餅で知られている千壽茶寮。特におすすめしたいのが人気の「千壽金時」です。和菓子屋のかき氷だけあり、氷へのこだわりはもちろん、砂糖からきな粉まで、一流の食材が使用されています。名物のわらび餅も入って、お得感満点。このハーモニーをぜひお楽しみください!

吉野本葛 黒川本家(東大寺前店)

数量限定の黒川本家のかき氷は、上質な和三盆、吉野本葛を使った白玉や豆腐、小豆あんが入っていて、好みで自家製の黒蜜シロップをかけるというとても贅沢なもの。奈良を代表する葛屋ならではのかき氷です。氷室神社や東大寺に近い便利なロケーションもうれしいです。

奈良の氷屋ヒノデさん(郡山営業所前)

最後に、こちらは残念ながら今年の営業は終了してしまったようなのですが、どうしてもご紹介しておきたいお店です。
創業昭和16年、奈良唯一の製氷メーカーとして知られる「日乃出製氷」が他店と圧倒的に違うのは、氷の削り方。カンナで削ったように薄く透ける氷は、氷屋ならではのクオリティです。かき氷の命とも言える氷の質を、ぜひご自分で試してみてください。写真はさまざまなメディアでも取り上げられ絶賛されているレモンミルク味です。

文・写真/ブライデン陽子

ブライデン陽子/料理研究家
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ブライデン陽子/料理研究家
料理研究家。1991年に渡米。インテリアデザイナーとして数々のスペースを手がけた後、Yoko Design Kitchenを立ち上げる。ハーバード大学でリサーチアシスタントを務める他、料理教室、レシピ開発など幅広い分野で活動。世界中を旅して得たルールに拘束されない自由な発想とスタイリッシュな料理が人気。
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