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TRENDLIFESTYLE

2021.10.29

小さな一歩をパワーに変えて。地球環境と向き合う理由

小さなことでも、今自分ができることをしていくことこそ、より良い未来につながるはず。そんな思いを描きながら、SDGsの達成を支援する慈善団体ハミングバード。事業立ち上げのきっかけから、伝えていきたいことなど、代表理事の荻原正子さんに伺いました。

エシカルライフ

環境への目覚め

高校時代にスイスへ留学し、あまりの自然の雄大さに心を動かされたという正子さん。その後、アメリカの美術大学に進学。環境問題をより深く学んだことで、自分には何ができるのか、考える機会が増えたそう。
インタビュー
「人間は生きているだけで環境に負荷をかけている...と悩んでしまうことさえありました。同時に自分一人で地球をどうにかすることはできない、とも思っていました」

環境問題を真面目に考えるがゆえに、自分はどのようにいきていくべきかを思案しすぎて落ち込んでしまった時期も。そんな気持ちを軽くしてくれたのは、世界一周旅行で出会った人たちでした。

世界一周旅行

「ギリギリの生活を送るなかでも、笑顔を絶やさず暮らしている人たちを目の当たりにして、白黒つけてものを見なくてもいいのかもしれない、と思えたのです。その後、結婚・出産を経験し、子育てを通じて自分に向き合ったことで、“取り残している気持ちをどうするのかは自分次第”であることに気づき、さらにバランスが取れたように思います」

環境保全について学んできたことや、家族でも環境問題について話すことが多かったことから、地球を守ることに意識を向けてきた正子さん。妹の桃子さんからの「人類が地球上に住めなくなるかもしれない」という言葉をきかっけに、ハミングバードを立ち上げました。

小さなきっかけをパワーに!ハミングバードのアクション

ハミングバード

三姉妹でハミングバードの代表理事を務める。〈左から〉荻原優子さん、荻原正子さん、荻原桃子さん。

自ら社会貢献をするのはもちろん、その輪を広げる活動を積極的に行っているハミングバード。

日曜日の8:30から、J-WAVEで放送している「MAKE MY DAY」内で、「HUMMINGBIRD SUSTAINABLE LIFESTYLE」を発信。SDGsをテーマに、企業や活動を紹介しています。日曜日の朝、という時間帯も相まって、エシカルアクションに興味のあるリスナーからの反響も大きいとか。また、識者を招いたオンラインサロンなどを開催するなど、活動内容は多岐にわたります。

10月29日には、新しいWEBメディア「Humming(ハミング)」をローンチし、新たなスタートを切ります。ここでも一貫しているのは、前向きな情報の発信と、アクションの輪を広げるきっかけづくり。今はまだエシカルなアクションに踏み出せていない人や興味を持てずにいる人にも、わかりやすく“イイコト”を伝えて、楽しく取り組んでいけるようなヒントになれば、というテーマで取り組んでいるそう。

「環境問題に取り組もうとすると、今までの生活を否定するようなことが多く書かれている記事をたくさん目にすることになります。『これはしないほうがいい、これもよくない』それでは息苦しくて自分の気持ちが長続きしません。そこで、私たちハミングバードは新しいアプローチを提案しています。私たちは、日々の習慣の中で、自分のために小さくてもポジティブな変化を続けていけば、おのずと毎日の循環が良くなり、それがだんだんと広がり、いつかは社会問題や、環境問題への興味、アクションへとつながると思っています。自分の心に耳を傾けることが、初めの一歩です。自分を愛し始めると、周りが変わり、周りが変わると、世界が変わり始めるのです。

今問題になっている地球環境など、事実を知ることはとても大切。でも、それをネガティブに受け取るだけではなく、ポジティブに考えることも大切です。私たちの発信が、誰かの気づきになって、ムーブメントを作っていけたらと思っています」

そんなハミングバードを引っ張る正子さん。ビジネスパートナーであり、妹でもある優子さん、桃子さんからはどう映っているのでしょうか

荻原優子

次女の荻原裕子さん

「ヴィジョンが大きいし、それを守る意識も強いと思います。バランスを常に考えてくれ、勇気づけてくれる存在です」(優子さん)

荻原桃子

三女の荻原桃子さん

「風みたいな人だな、と思っています(笑)。そのなかで“私はこれ”という絶対的ものを持っていて。彼女の決断がうまくいくように、サポートしていきたいです」(桃子さん)

ミーティング風景

ミーティング風景。忌憚なく意見を出し合いながら、今後の方針を決めていきます。それぞれの視点で環境問題を捉え、より良い明日を描く3人。今後の発信内容や活動にも注目です。

豊かな自然を残すために

親子
自分たちの世代で終わりではなく、その後もつながっていく未来のために。正子さんは、プライベートでも自分にできることは何か考え続けているといいます。

「地球環境を守らねばという焦りが、他人への押しつけにならないように。知識を得て情報を伝え、そのなかでアクションの輪が広がっていくことが大切です。たとえば、プラスチックも医療現場では必要で、すべてが悪ではありません。子供にも、幅広い視野で物事を見て、考えられるように伝えていきたいと思っています」

ハミングバードの目標は、“地球を美しい姿のまま、次世代につないでいくこと”。正子さんは、日々の暮らしでも地球にやさしい活動をしています。

「我が家では、ゴミを少しでも減らすために、ラップは使用しないようにしています。保存が必要なものは、繰り返し使えるタッパーを活用。また、生ゴミもコンポストで肥料にし、自家菜園で利用するなど、循環サイクルを整えました」

エシカルライフ

自分にできることから、少しずつ。意識を変えていくことで、それは徐々に大きな波になるはずです。環境保全の第一歩を、ハミングバードとともに踏み出しませんか?

荻原正子(おぎはらまさこ)
ハミングバード代表理事。高校時代、スイスに住んでいた時に自然の偉大さに触れ、地球環境保全について学び始める。アメリカの美術大学でテキスタイル科を専攻。今でも古い着物の生地などを使って子育ての合間に作品を制作し続ける。カリフォルニア在住の3児の母。

一般社団法人ハミングバード
https://hummingbirds.tokyo/

Web Magazine「Humming」
https://humming-earth.com/

PHOTO=オノデラカズオ

TEXT=GINGER編集部

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