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2021.03.23

苦しすぎる、だけど目が離せない――山口乃々華が語る韓国発ミュージカル『INTERVIEW』の魅力

2016年の初演以来、各地で話題となっている韓国発ミュージカル『INTERVIEW』の日本人キャストによる上演が2021年3月24日(水)にスタート! キャストの一人であり、E-girls解散以来これからの活躍が期待されている女優の山口乃々華さんにお話を伺いました。

山口乃々華

観客の心に“種”を植えつけたい

個人での活動をスタートして早2ヵ月半。最近は毎日、本作の稽古に邁進している山口さん。意外なことに、本格的な舞台ミュージカルに出演するのは今回が初めてという。

「これまで朗読劇や即興劇などの舞台に立たせていただいたことはありましたが、ここまでしっかり作り込む作品は初めてです。実は昨年、取材で今後について質問していただき『ミュージカルをやってみたい』と答えたのですが、その3日後くらいに事務所から本作の話をいただいて。タイミングに驚きながらも、ぜひやらせてくださいと即答しました」

難解かつ独創的なストーリーで知られる『INTERVIEW』。3人の登場人物が複雑に関係し合ううえ、そのうちの1人には複数の人格が宿っていて――と、観客を翻弄する要素が満載。一瞬たりとも目が離せない、重厚なミステリー作品だ。オファーを受けたあとにそのことを知ったという山口さん。

「周囲から“いろいろな役を経験した末にたどり着くような作品”と言われプレッシャーを感じました。実際、初めて脚本を読んだときは、紙に人物相関図を描いてみながら何とか頭を整理したくらい、難しい内容です。でも韓国版の映像を観たとき、韓国語がわからないのにぐっと引き込まれて。登場人物の心の痛み、苦しみが押し寄せてきて、思わず涙しました。何度も稽古を重ねた今でも、つい自分の出番を忘れて見入ってしまうほど、強烈なメッセージ性を持つ作品です」

演じるのは、18歳で謎の死を遂げた少女、ジョアン・シニア。山口さんいわく、この物語における「かさぶたのような存在」。彼女の死のショックから、弟のマット・シニアは解離性同一性障害を発症するが、そんな二人の精神的な結びつきの背景には、両親から虐待を受けながらともに育ったという過去がある。

「手に汗握るミステリーでありながら、児童虐待という社会問題を訴えかける作品でもあります。脚本家の方から出演者へ、『あなた方に言葉の種を植えつけるから、あとは考えてほしい』というメッセージをいただいたのですが、次は私たちが演技を通して、観客の皆さんの心に問題解決への種を植えつけられたらと思っています」
ミュージカル『INTERVIEW』メインビジュアル
ストーリーの魅力もさることながら、本作は舞台を360度囲むように観客席が設けられることも大きな特徴だ。

「私も稽古のときに、さまざまな位置から観てみるのですが、どこから観ても面白いように作られていることに驚きます。演じる側としては全方位気が抜けませんが、舞台と客席が一体となって、全員で空気感を共有できることが今からとても楽しみです。ある意味、登場人物の苦しみや恐怖といった感情から、誰も逃げられない、そんな作品になると思います」

初のミュージカル出演にして、難解なストーリー、特殊な舞台設計。高すぎるハードルを前に、事前にどんな準備をすべきかもわからない状態からスタートした、と苦笑いする山口さん。ともかく稽古場では台本を持たないと決め、事前にセリフも歌もすべて頭に入れ、初稽古に臨んだという。

「周りよりも経験が浅いぶん、万全な準備をし、稽古では常に頭を動かして、自分の足りないところをほかのキャストの皆さんや演出家さんから学ぼうと思っています。今回はダブルキャストなので、1つの役に対して2人の役者さんの演技を見ることができるのもとても勉強になります」

アドバイスを待つのではなく、見て盗む。ストーリーが複雑な分、周りの演技から得られる情報量は膨大だ。これまで経験のあった映像作品とはまた違う、舞台ならではの表現方法をもっと学んでいきたい、と意欲を見せる。

「小道具やセットがしっかり用意され、カメラワークもある映像作品と、限られた道具と空間でさまざまなシーンを表現しなくてはならない舞台では、求められる演技がまったく違います。自分が演じる側になってみて初めて、観客席から見たら何気ない役者さんの動きも、実は意識的に作り込んであるのだということを実感しました。皆さん当たり前のように動いているけれど、その裏には表現のノウハウがある。最近は映像、舞台、どちらにしても、役者さんたちの動きを『どうやってるんだろう?』と注意深く観察するようになりました」

山口乃々華

稽古の合間に、台本と一緒にパチリ!

プレッシャーを感じていると話す山口さんだが、深刻そうな表情は見せない。むしろ、楽しくて楽しくて、仕方がないという様子だ。

「今まで知らなかったことの種明かし、とでも言うのでしょうか、まるで算数ドリルを解いているような感覚で『あーそういうことか!』とわかる瞬間がたくさんあるのがうれしくて。もっともっと知りたい、そんな好奇心を心ゆくまで満たせるのが舞台の稽古。今のこの環境をとてもありがたく感じています」

ミュージカル『INTERVIEW〜お願い、誰か僕を助けて〜』は、3月24日(水)から4月4日(日)まで上演予定。スポンジのような吸収力で女優としてのステップアップを見せる山口さんに“種を植えつけられに”ぜひ会場へ。

『INTERVIEW〜お願い、誰か僕を助けて〜』
会期/3月24日(水)〜4月4日(日)
会場/品川プリンスホテル クラブeX(東京都港区高輪4-10-30)
出演/Team RED:松本利夫、糸川耀士郎、伊波杏樹
Team BLUE:丘山晴己、小野塚勇人、山口乃々華
http://kmusical-interview-japan.com/
※ダブルキャストにより回替わりで上演されます。山口乃々華さんの出演回は公式サイトよりお確かめください。

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『ののペディア 心の記憶』(山口乃々華 著/幻冬舎)

「ののペディアの出版後、各方面からうれしい感想をたくさんいただきました。心の内側を文章にするのは簡単ではありませんでしたが、自分のこれまでの歩みを知ってもらうことができて、本当によかったなと感じています。まだの方はぜひ! お手にとっていただけるとうれしいです」

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TEXT=GINGER編集部

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