2020年も残すところあと2ヵ月! 「今年は時間の流れ方が異常に早くっておかしい!」「外出する機会が少ないから思い出もあんまりなくって、すごいフラットに時間が過ぎてく」なんて話も。みんな声を揃えて同じようなことを言ってる(笑)。さて、あなたは今の時点で「今年何かを成し遂げた」という実感や達成感があるでしょうか?
周りの環境や状況ではなく、生きている実感や達成感を得るのは自分次第、行動の結果なんだなってことを、とある展覧会で深く思ったのでした。今回はそんな想いを触発された展覧会のお話。
心に響くエモーショナルな魂の声
今回行ってきた展覧会は『ダブル・ファンタジー ジョン&ヨーコ』。ジョン・レノンさんとオノ・ヨーコさんが世界に向かって発信した平和と人権のための斬新なキャンペーンエキシビション。心に響く彼らの魂の声が聞こえてくるような内容です。
展示はふたりのプロフィール紹介に始まり、その出会いから以後ふたりが世界に発信したメッセージや音楽、アートなどを時系列で追っていくもの。この展示は非常に見応えがあります。ビートルズの活動時期が意外と短いことに驚いたり、彼らの行っていた平和への願いを込めたキャンペーンの発想がユニークかつとってもピースフルで、自然体で・・・純粋にすごいな、素敵だなと思ってしまいました。詳しい内容については百聞は一見にしかず、なので興味が湧いたらぜひ会場に。ここでは感銘を受けた言葉についてお伝えしたいと思います。
誰でもなりたい何かになれる
オノ・ヨーコさんが1970年に自らの個展開催時の記者会見で、誰でも芸術家になれる、芸術家であるかどうかはその人の心構えの問題であって必死になれば誰だって伝えることはできる、もともと“芸術家の想像”なんてものはなくって必死になれば必然的に想像力は生まれるもの、というような発言をしているのです。
なるほど! 芸術家の想像なんてものはなくって、アートな想像をしたひとが芸術家になるのか。今回の展覧会でそのときのインタビュー記事が展示してあるのですが、これを読んだときに、“誰でも必死になれば、目指しているものになれる”というストレートな力強いメッセージに感じちゃいました。なりたいもの、実現したいことがあったら必死にやりなさいと背中を押された気がしました。
リアルに始めることの大切さ
思っているだけでは何も動かない。もとい、動けば世界を動かすことができるという確信のもと、2人は自分たちの知名度と影響力を使って世界中に向け、愛と平和がある世の中を実現させようと活動を開始。
誰でも何かを始めるときって、大なり小なり実際に出来ることではないのでは?なんて思いが頭をもたげてしまいがちですが、ヒョイっと理想と現実の垣根を超えてしまえた彼らの軌跡を知って、その瞬間はやはり普通の人じゃないから出来るんだよね、と一線を引いて羨望の眼差しで見てしまいました。でもここでまた素敵な言葉を発見!
それは、自分が世界の希望そのものだってそれぞれみんなが考えるようになったら、そのとき何かが動き始めるんだっていう趣旨のオノ・ヨーコさんの言葉。あー大切なのは自分の可能性を信じることと、やりたいことを実現する意思と行動力なんだなって。さっきは背中を押され、今度は道標を見せられた気がしました。
シンプルだけど響く言葉の宝庫
じっくり見ていたらあっという間に2時間ほど! ピュアでアクティブな彼らのストーリーに感銘を受け会場を後に。このあとはもう曲が聴きたくなって早速ダウンロード。
シンプルだけれどグッと来る歌詞と曲のなんて多いこと(ジョン・レノンさんはあらためて偉大なミュージシャンだったんだなと、今さらながら惜しまれる)!
もともと好きな曲は多かったのですが、歌詞をじっく見るととても当たり前だけれど、普段は意識していないけれど、とても大切なことを数々思い起こさせてくれるなぁとしみじみ(『LOVE』『INSTANT KARMA!』『MIND GAMES』『IMAGINE』・・・あげたらキリがない!)。
感じること想像することの大切さ、実現することの意味、そして誰でもが想いを可能(想像を現実)に出来る力を持っているんだってことに気付ける良い機会でした。
誰かの考えや作品に触れるって、心が豊かになります。秋だし文化的な気分になるのにも好機、週末に(感染対策には十分に気をつけながら!)そんな機会を持ってみてはいかがでしょうか。
『ダブル・ファンタジー ジョン&ヨーコ』東京展
ソニーミュージック六本木ミュージアム
~2021年1月11日(月・祝)
※休館日:2020年12月31日(木)、2021年1月1日(金)
https://doublefantasy.co.jp/