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TRENDライフスタイル

2019.03.28

仕事の人間関係に嫌気がさしてきたなら by ジョバンナ洋子

日常で起こるさまざまなお悩みを笑いとともに解決するコラム「ま、一杯飲んでベッラ ヴィータよ」。舞台は南麻布の架空のバー「Bar D’Amore(バール ディアモーレ)」。ジョバンナ洋子ママが繰り広げるお叱りトークは、この春もますます快調。第12夜は昨今仕事場で多発していると噂の、新種の人間関係に悩む子羊がご来店。今宵はどんな話で盛り上がることやら・・・。

ジョバンナ洋子

【第十二夜】今、オフィスに吹き荒れる春の嵐って?

ジョバンナ洋子

(c)Mei Yi/Shutterstock.com

ボナセ〜ラ。日本がいちばん美しくなる桜の季節ね。いろんな品種があるし、場所によっても開花時期がずれているから、4月いっぱいは楽しめるわね。私がこれまで最高に感動したのは、京都の原谷苑の桜よ。それはもう、夢のような風景なの。思い出してもうっとりするわ〜。

さて、準備にかかろうかしら。

「こんばんは・・・・・・。もうオープンしてますか」

どうぞ。お好きなところにお掛けになって。それにしても浮かない顔ね。ワクワク感のある春なのに。

「はい・・・・・・。実は今日はママに真剣な相談がありまして」

あら。どうかしたの?

「はい・・・・・・。会社のことなので同僚にも相談できず、悶々としてしまい、今日は思い切って伺いました」

心配無用よ。こう見えても口は堅いから。この時期は、こういう会社絡みの相談が多いのよね。

コンプラという名の包囲網

「私、今30代後半なのですが、代理店勤務でラグジュアリーブランドの営業担当をしています。年齢的にリーダーの肩書きで、まあ、世に言う中間管理職です。ただ1年で会社の雰囲気が本当に変わってしまって

あは〜ん。コンプライアンス、日本語でいうところの法令遵守の影響でしょ?

「まさに、です。リーダーなので新人を教育するのも仕事のひとつなんですが、凡ミスを繰り返す初歩的なレベルの問題でも指摘することすら難しいんです。部署柄、外国暮らしをしていた帰国子女の若手が多く、本当にマイペースで協調性も乏しく・・・・・・。ふぅ〜〜。もうため息しかでません」

お察しするわ。昔、私も飼い犬に手を噛まれた経験があるからよくわかるのよ。上司から守ってあげようと盾になったりしていたんだけど、無意味だった上に、逆に火の粉を浴びちゃったことがあるの。一人前の社会人に成長してもらうべく、愛を持って教えていることが通じない、了見の狭い世の中になりつつあるわね。

オフィスの人間関係にまさかの新時代到来

ジョバンナ洋子
「しかも、がんじがらめな状況なので、上司もトゥーマッチな過敏さなのです。不快なことばかりを主張し、モンスター化しつつある部下に、気に入られようとゴマをする上司もいます」

同じ昭和人として言わせてもらえば、その上司、格好悪いわね。もちろん私たちが育ってきた時代にも間違いはたくさんあるから、それを正していく必要はあると思うの。でも全否定するような風潮には物申したいわ。昭和の正義は、礼儀と品にあるの。どこかにCMもあるけど、デキる先輩は武士なんだから(笑)

「そうですよね。そんな上司と部下の間にいる、私たちはどうしたらいいんでしょうか? 最近そんなこんなで仕事に対するモチベーションが上がらないです」

今はコンプライアンスがひとつのトレンド的にフォーカスされている気もするから、付き合い方もそのうちこなれてくるんじゃないかしら。これまでにないルールの登場で、右往左往状態ね。特に事なかれ主義の日本社会では、真面目すぎるくらいに法令にのっとらなければ、となってしまうのよね。だから今一瞬は姑息(こそく)に利用しようとする人が力を持っているように思えるけれど、それも時間の問題よ。

「そうなることを願います。今は本当に窮屈で楽しくないです」

そうね。そもそもの目的は“よりよい社会のために”ってことでしょ。 そこを忘れて、規約を守ってるかどうかだけを問うなんて本末転倒、ナンセンスよね。すべてはバランスなんだから。だいたい、いちばん働けるあなたの世代が心地よくない社会は、先が思いやられるわ。

「ウルッ・・・・・・。今はそうやってわかってもらえるだけで、救われます」

老婆心(ろうばしん)ながら私のいちばんの心配は、そうやってなんだかんだ環境は整うかもしれないけれど、本当のことは誰も言わない世の中になって、さまざまなクオリティが下がることは避けられないってことね。

「そんなにすぐに職場環境は改善されないと思うので、前から考えてはいたんですが、スタートアップすべく、その構想に意識を切り替えます!」

そうよ。主になれば、ルールはあなたが決めていいんだから、会社に縛られる必要はないわ。日々積み重ねて、真っ当な常識を持った人たちは、必ず乗り切れるからお互い頑張りましょ!

新元号とともに私たちはどう生きるか

ジョバンナ洋子

(c)Monkey Business Images/Shutterstock.com

状況変われど、今晩のお悩みは昨今あるあるだったわね。後ろ指さされないように、クリーンに生きていくのは今や当たり前だけど、目先のことばかりにとらわれていると、なんのために仕事をしているか、本来の目的を忘れてしまうから気をつけて。

お金をたくさん稼ぎたいという人もいるだろうし、そこそこでいいから自分の好きな世界観を表現したい人もいると思うの。逆に仕事は仕事と割り切って、プライベートを充実させたい人もいるはず。

ちょうど元号も変わるいいタイミングよ。今のうちにそこを見直して、なかなか難しい時代を楽しく生き抜きたいわね。

【今宵の一杯】
クズマーノ サガナ

ジョバンナ洋子
今回ご紹介する一本は、シチリア州バルティニコを本拠地とするワイナリー、クズマーノの赤ワイン「サガナ」です。

ジョバンナ洋子
アルベルトとディエゴ、クズマーノ兄弟が運営する、まだ若いワイナリー。そもそもは50年前、父親が設立していましたが、シチリアの多くのワイナリーのように思うような形をとれませんでした。そこで90年代にプロジェクトを立ち上げ、2000年にそれが実現し、現在ではシチリアワインのスター的な存在に。

ジョバンナ洋子

意外にも標高差、多岐にわたる気候を持つシチリアをひとつの大陸ととらえ、8か所の異なるブドウ畑で生み出されるクズマーノのワインは、どれも表情豊か。イタリア語で赤ワインを長期熟成させる地下の小部屋を意味する「サガナ」は、シチリア南西部、アグリジェント県の山間の標高の高いサン・ジャコモで作られる土着品種、ネロ・ダーヴォラを使用。熟したイチゴのような香りと柔らかなスパイシーさを持つ、深みのある味わいが特長です。

Cusumano – Sagana Sicilia DOC
シチリア州
ネロ・ダーヴォラ100%
750ml ¥4,000(参考小売価格)

フードライナー
078・858・2043

TEXT=ジョバンナ洋子

ILLUSTRATION=ユリコフ・カワヒロ

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