ファッションエディター&ライターの江口暁子さんの連載。日々のセレブウォッチから読み解いたトレンドをご紹介。
2023春トレンド、ペンシルラインをいち早く取り入れて!
本格的に秋になり、ぐんと冷え込む日もあるほどですが、ファッション界は早くも2023春夏コレクションが出揃ったところ。せっかくなら次の流行を意識しながら、秋冬ワードローブを揃えたいですよね。そこで注目したいのが、来春、主流になると噂されているペンシルラインのスカートとワンピ。プラダやフェンディなどの人気ハイブランドの推しとあって、コレクション会場にはいち早くNEXTトレンドをキャッチしたファッショニスタが集結。どんなアイテムをどう取り入れているのか、チェックしてみました。
キラキラ輝くタイトスカートをスポーティに
秋冬のトレンドとして注目のグリッター&スパンコール素材。きらめくヴィヴィッドカラーが今っぽいタイトスカートは、フェンディの2023リゾートコレクションのもの。レディなシルエットにあえて、スポーツテイストのプルオーバーを合わせたハイブリッドコーデが新鮮ですね。
そんなランウェイルックを小物できれいめにコーディネートしたのは、アメリカ人俳優シェイ・ミッチェル。名品バッグ「バゲット」はイエローでリンクして、ワントーンにまとめつつ、とんがりトゥパンプスでブラックを投入。一見シンプルですが、ヒールがFの字になったユニークなデザインでさりげなく遊び心を発揮しています。
深スリットはワントーンでクリーンに
ペンシルスカートの切れ込みがますます深くなったと評判の2022-23秋冬シーズン。クラシカルなスーツのスカートも大胆なスリット入りが多く、ダウンやファーコートなどのボリュームアウターに合わせて、抜け感を作るような着こなしも目立ちました。
アメリカの元祖ブロガー、アーミー・ソングはセクシー度高めな深スリットスカートを、オールホワイトでクリーンな印象に。ベルスリーブがアクセントになるニットカーディガンでほんのり肌見せしながら、セリーヌのハンドバッグで上品に仕上げています。
シアー素材でエアリーに、小物でインパクトを
春夏に出番が多かった“透け感”が、今シーズンは重めな着こなしを軽やかに見せるキーワードとしてトレンド前線に浮上。センシュアルなチュールやシアー素材で、強めなイメージのあるペンシルスカートも、軽やかにアップデートされています。
ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」続編も話題の俳優サラ・ジェシカ・パーカーは、ヌーディなペンシルスカートに、カジュアルなチェック柄シャツをプラスして甘さをセーブ。「バゲット」バッグはフェンディとサラがコラボしたもので、スカートの裾のフリルとカラーリンクしたサテンパンプスは自身のブランドのもの。
旬のレースワンピをハンサム仕上げ
ロマンティックとセクシーを両立するレースワンピースは、さまざまなブランドがこぞってプッシュする、秋冬のトレンドアイテム。レースを部分使いしたデザインは、肌見せ具合がほどよく、デイリーに取り入れやすいのも魅力です。
スウェーデン出身スーパーモデル、エルザ・ホスクはレース使いが旬な“隙”を作るL'Academieのモノトーンワンピに、トレンチを羽織ってマニッシュな要素をブレンド。今季大ヒット中のバレエシューズを、バレンシアガのソックスでスクールガール風にアレンジした最旬足元テクにも注目。
鮮度抜群なレイヤードワンピで縦ライン強調
ボディ強調のペンシルラインを軽快に見せる総レースワンピも今季人気のアイテム。難易度高めなぴったりシルエットも、重ね着することでカジュアル感アップ。すらりとした縦ラインを嫌味なくアピールして、透ける部分が抜け感を演出してくれます。
ブラジル人モデルのイザベル・グルットマンは、タートルネックが今年らしい、透け感たっぷりな総レースワンピをグリーンでまとめてヘルシーに。簡単に最旬レイヤードコーデを叶えるワンピースとカラーリンクしたビッグクラッチは、ヴィクトリア・ベッカムのもの。
ペンシルラインといっても、かっちりとしたキャリア系ではなく、ちょっと抜け感があるのが今の主流。「シアー」や「レース」といった、今季のトレンドキーワードをおさえながら、キラキラと光沢感のある素材や深いスリットのようなセンシュアルなディテールが支持されているようです。秋冬はビッグニットやオーバーサイズのアウターを合わせて、逆三角形シルエットを楽しみ、春になったらIラインコーデにシフトするのもいいかもしれませんね!
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