ファッションエディター&ライターの江口暁子さんの連載。日々のセレブウォッチから読み解いたトレンドをご紹介。
海外インフルエンサーの間で、支持率急上昇中の注目アイテムといえば、シャツ。1枚ではもちろん、羽織りものにもなり、セットアップならコーデいらずで着映える手軽さで、おしゃれ有名人たちがこぞって愛用中。普段使いからバカンスまで、いろいろなシーンで活躍させています。なかでも人気を集めているのがトラッドの王道ストライプ柄シャツ。インパクトはありながら、派手すぎず、本来のシャープな印象のおかげで、ゆるめなカジュアルでも、どこか大人っぽく仕上がるのが魅力のようです。
ジュリア・ランディン
ロンドンを拠点とするデジタルクリエイターのジュリアは、クリーンな印象ならおまかせのブルーストライプシャツをベーシックな白Tの羽織りものに。こちらはおなじみH&Mのグループブランド、ARKET(アーケット)のもので、同じくアーケットの軽やかなリネンパンツを合わせて、シンプルシックなカジュアルに仕上げています。丸みのあるフォルムがフェミニンな、トッズの「シャツ」バッグを上品なポイントに。淡いカラーの組み合わせに、爽やかなブルーストライプが差し色としても効いていますね。
ジーナ・チャコプリア
バルセロナ在住のファッションインフルエンサー、ジーナは最旬カラー、グリーンのストライプ柄をチョイス。衿と袖が切替になったクレリックシャツは、胸元のテニスラケット刺しゅうがキュートなオーストラリアブランド、テニスタイムのもの。お揃いのキャップでスポーティなテイストをアピールしながら、グッチのベルトとボッテガ・ヴェネタの「ダブルノット」バッグで、さりげなくクラス感アップ。パンツとスニーカーをヘルシーなホワイトですっきりまとめて、主役のシャツを引き立てています。
リサ・オルソン
ストックホルムのジュエリーデザイナーで、自身のブランドを持つリサ。トレンドのビッグシャツはグッチのもので、ネイビーとイエローのミックスストライプ柄にダブルGのロゴ入りというリュクスな1枚。同じくグッチの「ホースビット1955」バッグもモノグラム柄で揃えて、アップグレードしています。ブーツカットのシルエットが新鮮なBy Malene Birger(バイ マレーネ ビルガー)のレザーパンツと、スクエアトゥのボッテガ・ヴェネタの「ラグ」ブーツで、70年代風を意識した辛口モードカジュアルに。
マファルダ・パトリシオ
太めのピッチがインパクトたっぷりなセットアップで、ストライプ柄を取り入れたのは、ポルトガル出身のスタイリスト兼クリエイター、マファルダ。パジャマライクなビッグシャツとワイドパンツはオーストラリアのライフスタイルブランドZulu & Zephyr(ズール & ゼファー)のもの。ユニークなデザインのトートバッグとナチュラルな雰囲気が漂うホワイトニットの肩掛けで、こなれ感を演出しています。コンバースの名作バスケットシューズ「ファストブレイク」の赤がアクセントとして効果的ですね。
カルラ・ヒノジョサ
深いブルーストライプ柄が大人っぽいビッグシャツとお揃いのショートパンツを選んだのは、バルセロナ生まれのファッションインフルエンサー、カルラ。こちらはポルトガル発サステナブルブランド、KCザ・ブランドのもので、オーバーサイズなシルエットを小物使いできれいめに着こなしています。ボタン多めに開けた首元にはディオールのロゴスカーフを、ヴィトンのチェーンバッグをクラッチ持ちして、洗練度アップ。ゴールドのメタルフレームがキラリと光るサングラスをスパイスにして、クールに仕上げ。
スポーティに着こなしたり、ラフにまとめたり、カジュアルなコーディネートこそ取り入れたいストライプ柄シャツ。きちんと感のある定番柄ならではの安心感で、ラグジュアリーなブランド小物とも相性よく、縦長効果でルーズなシルエットがきれい見えするのも、人気の秘密のようです。ピッチの太さでも印象がガラリと変わるので、これからのシーズン、シーンに合わせて使い分けたいですね。
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