ファッションエディター&ライターの江口暁子さんの連載。日々のセレブウォッチから読み解いたトレンドをご紹介。
海外ファッショニスタたちの間では、本格的に夏がやってくる前からマキシワンピ率が早くも上昇中。なかでも今年は大人っぽいシンプルなデザインに、ストローバッグやぺたんこサンダルなどの旬な夏小物を合わせた、エフォートレスなスタイリングが人気のようです。欧米ではようやく規制の緩和も始まり、待ちに待ったバカンスシーズン到来。ファッションインフルエンサーたちは旅気分なリラックスしたおしゃれで、とことん夏を満喫しようとしているのかもしれませんね!
ジュリー・サリニャーナ
メキシコ出身LA在住の小柄なファッショニスタ、ジュリーは一足早い夏スタイルとして、マキシワンピコーデを投稿。すとんとシンプルなシルエットながら、光沢のあるトップグレーが大人っぽさを発揮する1枚はおなじみザラのもの。トーンを揃えた薄手ニットを肩掛けして、こなれ感をプラスしています。小物はナチュラルテイストで統一。クロスボディにしたスモールサイズのロエベのバッグは、存在感たっぷりなハットとリンクしてストロー素材に。足元はロエベのレザーサンダルでリュクスに仕上げ。
クロエ・アルシュ
ミニマルな着こなしを得意とするパリのファッションコンサルタント、クロエは、シックなモノトーンのマキシワンピルックを披露。ベーシックなデザインに、首元のユニークなカッティングが隠し味になるホワイトコットンワンピは、自身が手掛けるブランド、ルル・ストゥディオのもの。主張のあるジル・サンダーのチョーカーでインパクトを加えたことで、モードな雰囲気がアップしていますね。NY発カイトのレザートートとシャネルのトングサンダルはブラックを選んで、クールな印象をキープ。
リンダ・トール
オランダの元祖ストリートアイコン、リンダは、イノセントなホワイトコットンマキシで、イビザ島にバカンスへ。デンマークのサステナブルブランド、SKALL STUDIOのワンピの差し色にした、今季の一大トレンドカラー、グリーンが今っぽくヘルシーな雰囲気ですね。肩掛けニットと揃えたスポーティなキャップは、オーストラリア発テニスタイムのもの。リラックスした足元もシャネルのコンフォートサンダルで抜かりなく、旬を意識しています。ベビーカーにかけたのは、定番ロエベのストローバッグ。
アヌーク・イヴ
オランダを拠点に各国を飛び回るファッションブロガー、アヌーク。肌見せのシーズン、デイリーコーデの主役にしたのはサイドスリットが大胆に入ったアースカラーのマキシワンピ。こちらはレコヨーテ・ドゥパリのもので、コンサバな印象になりがちなシャツデザインも、ボタンを開け気味にすることで、ぬけ感を演出しています。露出多めな足にはニューバランスのスニーカーでカジュアル感を添えつつ、レイバンのサングラスで辛口に。旬なフォルムのバッグはザラの姉妹ブランド、マッシモ・ドゥッティ。
ソニア・ライソン
カラーブロック上手なベルリンのインフルエンサー、ソニア。マヨルカ島でバカンス中の彼女が選んだのは、イタリア発ルミナのフェミニンなマキシワンピ。肩まわりをすっきり見せるアメリカンスリーブの肌見せと、地面ぎりぎりのマキシ丈の露出バランスが絶妙です。Hモチーフが目をひくエルメスのサンダル「オラン」は、明るいオレンジワンピと相性抜群なイエローで、サマーモード全開。遊び心のあるタイダイ柄でエレガントになりすぎないディオールのバッグが、アクセントとして効いていますね。
1枚でサマになるマキシワンピは、ラクに決まる夏のマストアイテム。例年ファッショニスタの間ではプリントものも人気ですが、小物次第でおしゃれ度をグレードアップできる無地が今年の気分のよう。シンプルなマキシワンピなら、大人っぽさをキープできるので、バカンスにはまだ行けなくても、タウンでデイリーに楽しめますね!
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