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TRENDBEAUTY

2024.04.26

ダイエットしたい人、腸活を意識している人も。注目すべきは「全粒穀物」から摂る食物繊維!

ダイエットしてもリバウンドばかり、腸活がきちんとできているかわからない…。そんな悩みの解決のカギを握るのが身近な「食物繊維」。「失敗しないダイエットにも『食物繊維』が欠かせません」と話してくれたのは、フードプランナー・管理栄養士の岸村康代さん。食事における最新の腸活について教えてもらった。

腸活を意識しているのに、失敗ばかりの要因は?

腸活イメージ
腸活イメージ

— GINGER読者にも「腸活」という言葉は浸透していて、日々意識している人も増えているようなのですが、思うような結果に繋がっていないという声も多く聞きます。

「腸活として食物繊維を積極的に摂ることを心がけている方は多いと思います。ただその量が問題。副菜にミニサラダを食べるだけでは、レタス50gで食物繊維は0.5g程度しか摂れません。女性に必要な食物繊維は1日18g以上なので、本当に意識しないと食物繊維は摂り切れないのです…」

食物繊維は、日本人に不足しがちな食品成分のひとつ。厚生労働省の国民健康・栄養調査の報告書(令和元年版)を見てみると、20代から50代の女性は食物繊維の摂取が1日の推奨量を達成しておらず、なかでも20代女性の平均値は1日14g台程度。

「2025年からは、世界基準に合わせて食物繊維の1日の推奨量が25g以上になる予定ですから、圧倒的に足りない現状に。ダイエットや便通の改善が上手くいかない方、そして全員が食物繊維の摂取についてあらためて見直す必要がありそうです」

— これは、しっかりと取り組むべき課題ですね。

体重を適正値にしたい!その場合も食物繊維の摂取がカギ

腸活イメージ

— 食べ過ぎないよう食事量などに気を配っているのに、なかなか痩せない、体重が減らないという悩みも多いようです。

「食事における痩せない原因は人によって異なります。単純に食べ過ぎの方もいますし、バラ肉など高カロリーのお肉を好んで高脂肪に偏り、見えない油や糖分を摂ってしまっているタイプもいます。またヘルシーな食事を心がけて食べる量を少なめにと気を付けているのに、野菜やたんぱく質が摂れていなかったりなど食事バランスが悪い方も。食物繊維は満腹感をもたらしてくれたり、血糖値の上昇を抑えてくれる作用がありますから、体重を適正値に戻したい方は食事環境を見直しつつ、食物繊維を積極的に摂っていただきたいですね。健康的に痩せるという観点からも、食事量を減らす『食べないダイエット』よりも、食物繊維を意識して食べるほうがダイエットはスムーズで続けやすいです」

食物繊維は大きく2種類ある!

不溶性食物繊維
水に溶けにくい。糸状のものだったり、ザラザラとした食感。保水性があって便のかさを増すことで、腸の蠕動運動を助けたり、便通の改善を促す。(多く含む食材:きのこ類、豆類など)

水溶性食物繊維
水に溶ける。オクラや海藻など水に浸すとネバネバとした成分にも水溶性食物繊維が含まれる。栄養素の吸収をゆるやかにし、血糖値の上昇を抑制する。コレステロールなど余分な脂肪を外に排出する。(多く含む食材:海藻類、大麦、らっきょうなど)

摂取の目安は不溶性:水溶性=2(12g):1(6g)

※不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の割合は国としての明確な基準はなく、割合の目安として活用。


食物繊維の摂取を増やす方法は?

「食物繊維もいろいろな摂り方がありますが、普段食べているご飯を大麦入りの麦ごはんにするとか、おやつを甘栗にするとか、いつもの飲み物を食物繊維が摂れる野菜ジュースや植物性ミルクにするとか。いつも食べているもの、飲んでいるものを、“食物繊維が豊富なもの”に置き換えると簡単に増やすことができ、続けやすいと思います」

食物繊維の摂取の際に留意したい点は?

「食物繊維は水分を抱え込む保水性という性質を持つので、食物繊維を摂る際は、水分も一緒に摂ると、満腹感を高めるためにも、腸内環境のためにもより腸に良好です。例えば穀物の食物繊維は、発酵性食物繊維といって腸の中でより高い発酵性をもたらし、有用菌の餌となったり、腸内の働きに欠かせない短鎖脂肪酸をつくります。お腹の中でいい働きをしてくれるほか、血糖値対策や肥満対策にも良い効果が期待できるので最近注目されているんですよ」

3食ごと食物繊維を摂るべき?

「昨今はその日の活動量によって、1日のエネルギー量をコントロールするという考え方が主流になってきています。おでかけや運動をしない休日に“3食たっぷりと”は摂りすぎかもしれませんから、その日1日の“食べる量”と“消費する量”のバランスを見直しましょう。ただし食事する際は食物繊維を摂らないと、次の食事のときにも血糖値が上がりやすくなってしまうということは覚えておいてくださいね」

— 食事の回数が少ない日は、なおさら賢く食物繊維を摂る必要があるのですね。食物繊維の多い食材から選択しないと!

「みなさんご存じだと思いますが、大麦、オーツ麦といった『穀物』は食品の中でも食物繊維を豊富に含む食材。そして外皮(もみ)を除いただけの未精製のものを『全粒穀物』と呼ぶのですが、それにはセルロースという不溶性食物繊維や、アラビノキシランやβグルカンという水溶性食物繊維が含まれています。特にβグルガンは腸の奥のほうまで発酵し、善玉菌の餌になったり、有用菌の住みやすい環境に整えてくれるなど、整腸作用をもたらしたり、血中コレステロールを正常化へと導いてくれる働きが期待できます。健康への効果がさまざま報告されているので、穀物などに含まれるβグルガンは積極的に摂取したい食物繊維ですね」

βグルガン含有のオーツミルクに注目

腸活イメージ

— ダイエットのために糖質オフを意識していると、穀物の摂取量や食物繊維はどうしても不足しがちになりそうです。また「全粒穀物」といわれる玄米や麦ごはんをつくるのはひと手間かかるし、野菜を食べるよりもハードルが高い気が…。

「糖質制限されている方にも摂り入れやすい穀物加工食材にオートミールがあります。またオーツミルクなど、穀物由来の植物性ミルクも食物繊維を含んでいます。市販のオーツミルクのなかには、飲料化の際に残存が難しいといわれるβグルカンを独自の抽出方法でそのまま残しているものもあります。飲むだけで『全粒穀物』そのままの食物繊維が摂れるオーツミルクはぜひ活用していただきたいですね」

— オーツミルクなど飲み物で食物繊維を摂る場合のタイミングを教えてください。

「飲み物ですから、どのタイミングでも基本的にOKです。ちなみに朝食の『Breakfast』という英単語は、断食を破るという意味で、断食明け最初の食事となる朝は、3食のうちでもっとも吸収が高くなります。空腹状態で、精製された糖分の多いものをいきなり摂ってしまうと血糖値を急激に上げてしまうので、朝食時にはまずもち麦ごはんなどの全粒穀物やオーツミルクなど食物繊維入りのドリンクで満たすというのがおすすめ。それから前日に食べ過ぎたり飲みすぎたりして胃腸が疲れているときは、消化のいいドリンクタイプで栄養補給するのも良いと思います。また朝食に全粒穀物を摂ることによって次の食事の血糖値上昇を抑える“セカンドミール効果”も発揮。糖質に偏りがちなランチでもセカンドミール効果で、食後血糖値の上昇を抑える働きが期待できます。午後のおやつや夕方に小腹がすいたときにも手軽に摂れるので、夕方にオーツミルクのワンクッションを入れておくのもおすすめです」

ー それなら明日からすぐに始められそうです!

「これは余談になりますが、食事がすべてではないですけれど、脳腸相関と言って、腸の調子はメンタルに関係しているという研究報告も多数あります。イライラしやすいという方も食物繊維の積極的な摂取を始めるといいかもしれません。それから“体型の曲がり角”が一生のうちで何度かあると思いますが、アラサーは一つ目の角あたりでしょうか。太りやすくなったというだけでなく、疲れやすい、体調が悪いと感じるときは食事バランスが崩れていたりするケースも多いと思います。またハードワークによる不規則な食生活や間違った食生活がクセづけされたままになると、痩せにくくメタボや体調不良に悪化するケースもあります。そこで体重調整するのはとても大変ですから、今のうちに体にいい痩せ方や一生ものの食生活を身につけておくのが本当に大事なんですよ!」

腸活のキーワードは「食物繊維」。2025年に向けて食物繊維の摂取推奨量が世界基準に引き上げられるこのタイミングに、食生活を見直してみるのもいいかも。全粒穀物由来の食物繊維を含むオーツミルクの摂取など、手軽に始められることから食物繊維の摂取量を増やす食生活にシフトすると、ダイエット、腸活、さらに美肌やメンタルの安定まで、あらゆる面にいい影響があらわれるはず! 私、足りてないかも…と気付いたあなたは、明日からさっそく試してみて。

岸村康代先生

教えてくださったのは—

岸村康代さん
フードプランナー・管理栄養士。一般社団法人 大人のダイエット研究所代表理事。2,000人以上の減量を成功させてきた経験や野菜ソムリエ上級プロなどの資格を生かし、商品開発コンサルティング、栄養監修、講演、メディア出演など多方面で活動。忙しい毎日のための健康的な食提案をしている。大学院では食物繊維の研究を行い、著書も多数。
http://www.power-food.jp/

TEXT=荒木奈々

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