THE RAMPAGE随一のファッションマニア・長谷川慎さん。輝かしいほどに光るセンスは言うまでもない。「ファッション=自分」だと語る長谷川さんの初のスタイルブック『melt』が3月20日(木・祝)に発売。“エッセンシャル”な一冊が完成したという長谷川さんにインタビュー!
クリエイティブでニュートラルなファッション観

――この本を作るにあたって大事にしていたことはなんですか?
とにかくカッコいいものを作りたいという想いでスタートしました。でもそれは、自分だけが思うカッコ良さではなくて。アーティストやダンサーという枠を飛び越えた、アートっぽさや振り切ったファッションを表現したかったんです。誰がみても唸るようなカッコいいものを詰め込みたいと思っていました。
――スタイリッシュなコーデからコンセプチュアルなコーデまで、幅広くいろんな長谷川さんが見られる一冊。すべてのスタイリングのなかに、長谷川さんの私物が組み合わされていると伺いました。
この本のディレクションとスタイリングを担当してくれた平本ジョニーさんがコーデを組んでくださいました。でも、スタイリングされたものをただ着るだけじゃ自分が納得いかない部分もあって、ジョニーさんが用意してくれた衣装と同じくらいの物量の自分の私物を持っていきました(笑)。撮影に向かうまでのロケバスの中で、ジョニーさんと一緒に考えて、ミックスしてコーデを組んでいきましたね。
――そうして鮮度の高いスタイリングが完成したんですね。
事前にジョニーさんから「テックっぽい服持ってる?」「こういうブーツは?」って連絡が来て、僕が写真を撮って送って、「これとこれ持ってきて」っていうやりとりが何度もありました。だから、ジョニーさんも事前にたくさん考えてくださっていたんですが、現場でガラッと変わることもしばしば。私服で履いていった靴を「そのまま履いて撮ろう」って言ってくれたり、僕のやりたいテイストをその場で具現化してくれたり、いろんな展開がありました。


――ジョニーさん然り、本書では長谷川さんと親交のあるクリエイターとのタッグにも注目です。
関わってくださった方たちはみんな僕からオファーしました。フォトグラファーの(猪立山)泰人くんも(高橋)夏海ちゃんもプライベートで出会った友達で、仕事を一緒にするのは今回が初めてでした。もともと感度の高い人という印象があったので、「絶対楽しくなるはず」って確信していました。あんなに面白い撮影は初めてでした!
――まさに化学反応が起こったんですね。撮影中の予想外な出来事はありましたか?
予想外だらけですよ!(笑) トータル4日間撮影したんですけど、予定はもっと短かったはず…。撮影のたびに「あれ撮りたい!」「そういえばこれも!」ってどんどん増えていって、スケジュールを調整するのに苦労しましたね。いい写真ばかりなので、限られたページ数に写真を収めるのがすごく大変でした。
――ポートレート以外にも、私物カットや私服スナップ、さらには髪を染めるシーンまで収録されていました!
私物のページは、どうしてもやりたかったことのひとつです。ファッションスタイルブックなので、お気に入りや思い入れのあるアイテムを全部持っていこうと、ラージサイズのスーツケースにパンパンに詰め込んでスタジオに持っていきました(笑)。僕の家のレアモノコーナーから持ちだしたTシャツにスニーカーにキャップに…どれも大切な宝物だからこのタイミングで残しておきたかったんですよね。ブツ撮りにも立ち会って、靴の置き方や撮られる角度にめちゃくちゃこだわったのを覚えています。
ヘアチェンジの様子を撮ることになったのも思いがけないこと。ドラマ『レッドブルー』(毎日放送)の役で銀髪にすることが決まっていたので、その撮影までに黒髪のままで撮りきる予定だったんですが、急遽ドラマのヴィジュアル撮影が早まることに。いつも美容師の父にお願いしているんですが、「せっかくなら!」とスタジオを借りて染髪&撮影を一挙に(笑)。大変だったけれど、あのカットをブリッジにして、黒髪と銀髪の二部構成にできたのはすごく良かったです。

――写真のセレクトから本書のギミックまで、細部に至るまですべて長谷川さんプロデュースなんですよね。
もうぜ〜んぶやらせていただきました! (担当編集/本当に全部です。編集者いらないくらい!)レイアウトもデザインも、ラフや指定書を書いて送ってました。僕のアイデアがカタチになるなんて最高ですよね。グループ仕事や個人の仕事の合間にやっていたんですが、もうずっと楽しかったんですよね。今振り返っても苦しい時間は1秒もなかったです!
――では、本書を制作していくうえで、再発見したことや新たな気づきになったことを教えてください。
改めて、自分はモノづくりが好きだということと、自分のことがめっちゃ好きなんだなって思いました(笑)。「*p(R)ojectR®(プロジェクトアール)」やブランドさんとのコラボの経験から、プレイヤー目線だけじゃなくて、裏方の目線で気づけることが多くなったことで、向いてるんじゃないかなって思うんです。でも、そこには優劣はなくて。プレイヤーとして写真を撮るときも本気だし、編集さんの仕事を奪っちゃうくらい(笑)裏の仕事も本気。ぜんぶやりたいし、どっちも全力です。
――プレイヤーでありクリエイター。いろんなことにアンテナを立てている長谷川さんだからこそ、ご自身の芯に溶かして融合したファッションが表現されているんですね。
最初の写真集から2年半、この間に自分がインプットしたものやこれまでの人生で吸収してきたものを落とし込んだ一冊になりました。僕のファッション遍歴や偏愛の気持ちをここに刻んだことで、今の僕の最高傑作になりましたし、最大限のおしゃれを詰め込んだスタイルブックが完成しました。たくさんの人に、僕の好きな世界観を感じてみてほしいです。
FASHION STYLE BOOK『melt』

さまざまな引き出しを持った長谷川慎のファッション観を、親交の深いクリエイターとのコラボレーション、圧倒的なファッションポートレート、私服スナップや私物ワードローブなどからひもとくファッションスタイルブック。購入や特典など、詳細はこちらから。
長谷川慎(はせがわまこと)
1998年7月29日生まれ、神奈川県出身。ダイナミックなダンスパフォーマンスが魅力のTHE RAMPAGEのパフォーマー。そのファッションセンスも注目を集めており、アパレルブランド「*p(R)ojectR®(プロジェクトアール)」にも携わる。ディッキーズをはじめとする、人気ブランドとのコラボアイテムも発表。ドラマ「顔だけ先生」「恋をするなら二度目が上等」「離婚後夜」「レッドブルー」などに出演し、俳優業でも高い評価を得ている。
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