前回、セキララに自身の恋愛観を語ってくれた岩瀬洋志さん。今回は、7月1日(月)よりスタートするドラマ「タカラのびいどろ」で主演を務める彼に、演じる役「宝」の魅力、そして俳優としてのキャリアについて聞いてみた!
珠玉の育み愛を描く「タカラのびいどろ」
端正な顔立ち、遠目でも分かるほどスラッとしたスタイルの良さ。まるで2次元から飛び出してきたような美男子・岩瀬洋志さん。そんな彼にぴったりの容姿端麗な男を演じるとのニュースが届いた。今回が初主演にして初のジャンル・ボーイズラブ作品の実写映像化に挑戦する。
BL界での名作と呼び声の高い、BL漫画家・鈴丸みんたさん作の『タカラのびいどろ』を映像化。商業BL作品を読者投票で決定するランキング「BLアワード2023」のコミック部門で第3位、「コミックシーモア」が主催する「みんなが選ぶ!!電子コミック大賞2023」のBL部門賞を受賞するなど、その人気っぷりは明白! 世話役クーデレ先輩×天然ピュア方言後輩のやり取りが繊細に時に切なく描かれた、心を寄せ合うラブストーリーだ。
お互いを支え補い合うステキな関係性
――本作「タカラのびいどろ」が初主演になりますね。
盛り上がっていることは知っていたんですが、実は同性同士のラブストーリーを観たことがなくて。だから、まさか自分がこの作品の主演に決まるなんて!って最初は驚きが大きかったんです。でもそこからBLの作品を観たら、自分が想像していたよりすごく美的で。演出やストーリーが美しくて、人気の理由を身をもって知りました!
――では、岩瀬さんが演じる志賀宝(しが たから)はどんな人物でしたか?
世話焼きクーデレ先輩ですよね。すごく不器用だし、ぶっきらぼうだし、冷たいし。でもそれには理由があって。宝は、小さい頃に両親の不仲を目の当たりにして育ったおじいちゃん子なんです。幼少期の環境ってその人の性格を形成する根っこになり得ると思っていて。だから不器用でそっけない子に育っちゃったんだろうなって可哀想だと思うこともあって。
――世話焼きというのは?
一人っ子だし両親の関係性もあって、ひとりで解決する、ひとりで何かをするってことが多かったんですね。両親に頼れなかったから、自分でなんとかしないとって意識があったんだろうな。だからピュアすぎる大進のお世話をぶっきらぼうにする(笑)。でも根はすごく優しい子なんですよ。宝は大人びてて、なんでもできて、頼れるかっこいい先輩って見られがちだけど、本当は繊細で弱くて昔の傷が癒えていない子供な部分がありますね。
――それをほどいてくれるのが大進だったと。
そうです。大進にしか弱さを見せないのは、大進の人柄に影響されている部分もあるかもしれません。宝は大進じゃないとダメなんですよね。
――岩瀬さん自身、自分が宝と似ていると感じる点はありますか?
僕も一人っ子で、おばあちゃんおじいちゃん子なんですよ。両親が仕事で家を空けていて、一人で過ごす時間が多かったので宝の幼少期には似ているかなあ。だから、宝にとっての大進のように、僕も自分の根本を変えてくれたり影響を与えてくれる人と出会えたらもっと視野が広がっていくんだろうなと思いました。これまでとこれからの出会いを大切にしていきたいです。
――本作で初めて髪を染めたそうですね。宝を演じる上で外見的にも内面的にも意識したことは?
こだわったのは特徴的な宝の目! 宝ってすごく切れ長の目で、それを演出するためにちょっと半目+流し目を意識していました。そこは注目して欲しいですね!
「タカラのびいどろ」を通して人としても俳優としても成長
――本作を通して成長できたと感じたことはありましたか?
本当に学ぶことが多かったです。タイトなスケジュールで撮影をしたので、体力的にも精神的にも強くなり、技術もたくさん学ぶことができました。演技のお仕事を始めて1年なのでまだまだ未熟ですが、この作品は良い経験になりました。
大進役の(小西)詠斗くんをはじめ、現場のスタッフさんとたくさん交流することができて。詠斗くんとは「このセリフはこういう意図だよね」って擦り合わせをして、演出を含めてたくさん話し合いました。詠斗くんは先輩なんですが、現場に慣れない僕に現場の過ごし方などを教えてくださって、新鮮でしたし、すごく学びがありました。
また、今作には監督が3人いて、お三方がそれぞれ演出してくださって。「ニュアンスをかけてセリフを言ってみて」「何も考えずに淡々と」って演出してくれるので、僕も積極的に質問できたりして。声の使い分けや目線の使い方など、勉強になりました。やっぱりドラマっていうのはチームで、スタッフさんがいなかったら僕は何もできない。シーンによってレンズや照明を変えたり、雨のなかテントを張ってくださったり、その環境に感謝する気持ちを常に忘れないでいようと思いました。
――ドラマに初出演から初レギュラー、そして今回の初主演と確実にステップアップしていますよね。これからどんな俳優になりたいですか?
器の大きい人になりたくて。たとえばベテランの俳優さんって、心の深さを感じるような落ち着きがあるじゃないですか。そういう魅力がある人になりたい。だから、誰よりも寛大な器を持って、謙虚でいたいなと思います。
「これからがすごく楽しみ」と話す横顔は、GINGERが取材した1年前より遥かに大人な表情になっていた。光を透かしてキラキラと輝く“びいどろ(ビー玉)”のように自身の輝きを磨き続ける岩瀬さんは、きっと何にも染まらずに透明感をキープしたまま、目の前のことにひたむきに向き合っていくのだと確信した。俳優として見せる岩瀬洋志の新たな一面、ピュアラブストーリーはあなたの心を甘く、強く震わせるはず。
「タカラのびいどろ」
原作/『タカラのびいどろ』鈴丸みんた著(新書館)
出演/岩瀬洋志 小西詠斗 ほか
※7月1日(月)より、CBC・BS朝日・CBC・tvk・rkb・HBCなどにてスタート!
takara-no-vidro.com
岩瀬洋志(いわせようじ)
2004年1月6日生まれ、兵庫県出身。「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」「新空港占拠」など、話題作に出演。2024年7月期からは「タカラのびいどろ」(BS朝日系)で主演を務める。また7月16日(火)スタート「南くんが恋人」(テレビ朝日)の江藤役にて出演。
Instagram @yojidaphne
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