高い身体能力で、アクション俳優としても活躍する清野菜名さん。2023年7月28日(金)公開の映画『キングダム 運命の炎』では、緊張感のあるアクションシーンをハッピースマイルで乗り越えたそう。
笑顔をパワーに乗り越える
「激しいアクションシーンは、周りと支え合うことが大事です。難しい動きを撮り終わった瞬間は、出演者みんなで『良かったよ!』と褒め合って、緊張感のある現場に笑顔が戻るように全員が意識していました」
これまで数々の映画で、華麗なアクションを披露してきた女優 清野菜名さん。2022年に公開された、中国春秋戦国時代を描いた映画『キングダム2 遥かなる大地へ』で、そのしなやかで華麗なアクションに驚いた人は多いはず。その続編となる『キングダム 運命の炎』でも、延べ数千人のエキストラが動員されたという大規模な戦闘シーンが大きな見どころになっている。
「現場に入ると、やっぱり殺気がある。本当に戦いに行くような、なんとも言えない味わったことのない空気で、緊張感もすごかったんです。そんななかで、難しいアクションをやっていきますから、なんとかみんなで褒め合い、励まし合って、『頑張って良かった』って思えるように作っていきました。それにみんなで盛り上がれば、次のシーンの原動力にもなるんです。出演者は全員、撮影の数ヵ月前からアクションの練習を重ねているので、うまくいったときはやっぱりすごくうれしいですしね」
清野さん演じる役は、舞うように動き剣を振るう。その動きを会得するために清野さんは普段から、「右手にずっと剣がある」と思いながら生活していたのだそう。
「撮影に関係のない、普段の生活からずっと、手首を動かして剣をくるくる回す練習をしていました。剣が体の一部で、当たり前に動かせるようになりたかったんです。それに戦闘シーンは、殺陣を覚えてそのとおり動くのでは、ワンテンポ遅れて見えるんです。なので剣が体の一部になって、自然に動けるまでにならないといけませんでした」
数ヵ月にわたるトレーニングのあと、実際に剣が自分の右手のように思えた瞬間があったのだという。
「撮影で、急拠台本にないアクションシーンを足すことになったんです。練習してきた以外の動きを急につけられても、それまでなら『いきなりできない!』って思ったかもしれません。けれどそのときは、アクション指導の方に1、2回動きを見せてもらっただけですぐに、動きが自分のなかに入っていった。ああ、私この役として成長できているのかもしれない、そう思えてうれしかったです。ちなみにアクション指導の方はすごく褒めてくださるので、私もそれで調子が良くなりまして。たぶん私、褒められると伸びるタイプなんです(笑)」
自分自身を鍛え上げたあと、さらにアクションで大事になってくるのは、周りとのコンビネーションだ。
「主演の山﨑賢人くんと一緒に戦うシーンがいくつかありますが、お互い体を預けることになるので、信頼関係ができていないとすごく怖いんです。力が入りすぎてぶつかったり、大袈裟に避けすぎて嘘っぽく映ってしまったり…。だから合間合間で、ギリギリを狙って何度も一緒に練習をしていました。前作からの信頼関係もありましたし、何より山﨑くんはいつも現場で笑顔でいてくれたので、私もみんなもその笑顔からパワーをもらっていましたね」
映画『キングダム 運命の炎』
原作/原泰久
監督/佐藤信介
出演/山﨑賢人、吉沢亮、清野菜名、大沢たかお ほか
※7月28日(金)公開
https://kingdom-the-movie.jp/
清野菜名(せいのなな)
1994年10月14日生まれ、愛知県出身。映画『東京無国籍少女』『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』『キングダム2 遥かなる大地へ』などで、高い身体能力とアクションを披露。映画『耳をすませば』、ドラマ「日曜の夜ぐらいは…」などの出演も話題に。