「男が惚れる男」は、ほかの男と何が違うのか。今回は、今や日本の映画界になくてはならない存在となった竹野内豊さんに、3つの質問を投げかけてみた。
Q. 竹野内さんが考える 「男が惚れる男」とは?
「自分を追求できている人。その上で、自然体でいられる人。『頑固でもいい。卑屈にさえならなければ』――悩んでいた自分にそう教えてくれた緒形拳さんは、僕にとって最上級の『男が惚れる男』かもしれません」
Q. 若いころと今とでは「惚れる男」は変わりましたか?
「あまり変わっていないように思います。ただ、年齢を重ねて“侍”のような佇まいに憧れるようになりました。それは見た目のことではなく、精神的なもの。一本筋の通った男でありたい、と強く思います」
Q. 実際に竹野内さんが惚れている男はいますか?
「2022年、京都国際映画祭で『三船敏郎賞』をいただきました。三船さんは屈強なイメージがありますが、それだけではない繊細さや、何とも言えない人間臭さがあって、僕の憧れの人です。今回、映画『イチケイのカラス』で共演した斎藤工さんの魅惑的な演技力、向井理さんのストイックさにも惚れ込んでいます」
ちなみに向井理さんと斎藤工さんにとっての竹野内さんは…
「ずっと見てきた存在の方なので、ご一緒できて幸せでした。竹野内さんとは初めて共演しましたが、常に穏やかですごく柔らかい方です。今回の役柄とも相まってですが、実はチャーミングな一面があるところも魅力だと思います」(向井理さん)
「どの時代でも俳優オーラが出ていて、愛にあふれた本当に優しい方。野鳥が肩にとまっていても、竹野内さんも野鳥も気付かないと思うんです(笑)。本当に不思議な魅力を持った方で、会うたびに、大先輩ですけど愛おしく思ってしまいます」(斎藤工さん)
映画『イチケイのカラス』
ユニークな裁判官を描いた人気ドラマが映画化。今回、竹野内さん演じる入間みちおが挑むのは国家機密。それは開けてはならないパンドラの箱だった……。ちぐはぐコンビの坂間千鶴(黒木華)との掛け合いも健在!
監督/田中亮
原作/浅見理都『イチケイのカラス』(講談社モーニングKC)
出演/竹野内豊、黒木華、斎藤工、向井理ほか
2023年1月13日(金)全国東宝系にて公開
竹野内豊(たけのうちゆたか)
1971年1月2日生まれ、東京都出身。モデルを経て、’94年、俳優デビュー。以降、ドラマ、映画、CMと幅広く活躍。2012年、映画『太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-』で第54回ブルーリボン賞主演男優賞受賞。