YouTubeチャンネル開設8年目、登録者数400万人超の人気YouTuber水溜りボンド。今回聞いたのは、書籍『ふたり。』制作秘話とふたりの関係性について。
ただ、ふたりで動画を作れることが楽しくて仕方ない
――それぞれの単独インタビューをまとめた単行本『ふたり。』が発売に。完成したものを読んで感じたことは?
トミー カンタのひとつひとつのエピソードは知っていたつもりだったけど、まとまったものを読んで初めて、7年一緒にいても見られなかった物語が見えました。カンタがずっと喋っていて、俺が合いの手を入れない状態というのも新鮮でした。
カンタ 笑いをとりに行ってないからね。本屋さんに行って並べてあるのを見たらシンプルにうれしかったな。
――仲良し男子ふたり組の休み時間を覗き見しているような、青春時代を思い出すようなチャンネル。学生時代に初めて投稿した動画は「トランプできゅうり切れるまで帰れない」という企画でした。大人になってもいい関係でいる、そして仕事を楽しむために意識していることは?
カンタ YouTubeを仕事だと思ったことはないんです。でも、プロ意識はある。トランプでキュウリ切るだけでも楽しくできると思っているし、それにやっている僕らが楽しい。やりたいことをやっていて、そのなかで見ていてくれる人がいることで、背筋が伸びて、頑張ろうって思えるんです。コンビの関係性で意識していることは、シンプルですが、相手が嫌なことをしない。それにつきます。
トミー 僕らはふたり組だからふたりしかいない。常に何が相手にとって嫌なことか認識を合わせておかないといけません。「あの動画、実は嫌だった」とか後から言うのはナシですからね。
――今、毎日投稿を続けるふたり。忙しくても、好きなことをずっと好きでいられる秘訣は?
カンタ 僕らは毎日バタバタしている方がアイデアが湧いてきます。それに常にいろんなことに興味があるので、ダレないで続けられるんです。
トミー 去年、僕のせいでコンビで活動ができなかった時期があって。今まで何百万人が見ていてくれる場所に、カンタのおかげで立てていたのに、その権利を失って、半年間呆然と、ただ家の椅子に座っていたんです。だから、動画をふたりであげられるのがありがたすぎてしょうがなくて。その大切さが改めてわかったから、楽しくないはずないんですよ。
カンタ チャンネルをふたりで再開してから、単純に去年よりも楽しいよね。
トミー 僕らの前に、ふたり組のYouTuberってあまりいなかったので、ロールモデルがないぶん、本当にこの世界でふたりだけの気分。だからこれからも、ふたりで楽しみながらつくっていきますよ。
おふたりにQ&A!
Q. カンタにとってトミーとは?
A. すべてのスタート
カンタ ひとりでは絶対にYouTuberになろうなんて思わなかった。水溜りボンドがあったから、すべてがスタートしたと思う。相方の僕が言うことじゃないけど、すごいやつなんです。トミーがいなければ、何も人生始まらなかった。
Q. トミーにとってカンタとは?
A. 水溜りボンドの人
カンタ え? うすっ。何これどういうこと?
トミー 友達だけど、それをもっと超えたもの。同僚とも違う。家族よりもずっと一緒にいる。“水溜りボンド”という関係性の人。友達とか親友って、誰でもいるし、何人いたっていいけど、“水溜りボンド”という関係性は僕らにしかないから、“水溜りボンドの人”は僕にしかいない特別なもの。
カンタ う~ん…いっそ親友って言ってくれた方がわかりやすくてうれしいんだけど。
トミー 親友じゃない。水溜りボンドの人。
カンタ きっぱり言わないで、仲悪く聞こえるじゃん(笑)。
水溜りボンド(みずたまりぼんど)
カンタ(1994年4月4日生まれ、東京都出身)、トミー(1993年7月26日生まれ、千葉県出身)からなるコンビ。大学のお笑いサークルで出会い結成。2015年、「水溜りボンド」チャンネルにてYouTube活動開始。最初の動画企画は「トランプできゅうり切れるまで帰れない」。仲の良いふたりがさまざまな企画に挑戦していく様子が人気に。現在チャンネル登録者数は400万人超え。『ふたり。』(水溜りボンド 著/幻冬舎)が発売中。