秘めることが美徳とされてきた性やセックスについて、オープンに話せるようになってきた昨今。そんなイメージ改革の立役者である、バービーさんとSHELLYさんに、二人の考える新時代のSEXYについて聞きました。
「セクシーの感じ方は人それぞれ。縛られず、もっと自分本位でいい」by SHELLY
SHELLY SEXYという言葉には、一般的にはまだまだ性的な意味合いが含まれていると思う。でも、少しずつではあるけれど、社会や一人ひとりの意識の変化は感じているかも。
バービー 今、職場で「君、セクシーだね」なんて言おうもんなら、謝罪だけでは済まされないというのをこの数年で幾度となく見てきたよね。
SHELLY 私は容姿や体型、LGBTQいじりへの注意が、テレビで放送されるようになったことが何よりの変化だと思う。数年前は100%編集でカットされていた。最近は私の風紀委員ばりの注意を含めて笑いになって、放送に乗るようになってきた。
バービー 私も地上波で生理についての番組ができるなんて思わなかったし、SNSのコメント欄で知らない人同士が生理や性の話をしているなんて、数年前は考えられなかったよね。
SHELLY 一人ひとりの声が拾われる世の中になってきたし、自分本位になるのって、すごくいいことだと思う。人にどう思われようと、自分のブレないSEXYの軸があるということが大切。それで言うと、まさにバビたんだと思う。自分の体を愛して、自分のいいところを美しく見せるっていうのが、見ていて気持ちいいなって。
「20代後半に気付けた、自分の良さ。同時にすごい怒りが湧いてきた!」by バービー
バービー 私のなかで72kg最強説があって。72kgより痩せてしまうと直線的だし、それより重たいと乗っかりすぎているという感覚。私にとってはそれがセクシーと思える曲線だったんだと思う。あと、自分がセクシーな存在でありたいという願望もあるかな、やっぱりセックスシンボルとしてね(笑)。
SHELLY GINGER世代というのがまさに、自分の良さに気付けたり、自分なりの表現や演出ができるようになったりする年齢なのかなって。10~20代前半は人が決めた美的ルールとか価値観に縛られて、それに合わせようと努力していたけど、20代後半になるといわゆるステレオタイプに「うるせぇ!」って言えるようになった。
バービー 私も28歳のとき、ある日突然、怒りが止まらなくなったんだよね。芸人として男性社会になじもうと、女性の部分を無意識に抑え込んでいたのかもしれない。でも、落ち着いて考えると、自分も無意識に男性にジェンダーバイアスのかかった言葉をかけていたな、と加害者意識が目覚めた。あとは、男性のつらさにも気付けたっていうのが大きいかも。
SHELLY 男性は強くあるべきという考えが存在し続けるから、女性もつらい思いをし続けなければいけなくて。でも、強さを強要されることは男性にとっても苦痛なんだよね。
バービー お互いつらいなら、やめちゃえばと思っちゃう。男性でも女性でも一人ひとり性格やタイプが違うように、SEXYだって人それぞれ。その人自身が一番輝いている瞬間がセクシーだと思う。
SHELLY 自分に自信を持っている人や、私が一番輝いていると思っている姿って、性別関係なく最高にセクシーだよね。
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バービー
1984年1月26日生まれ、北海道出身。2007年にお笑いコンビ「フォーリンラブ」を結成。下着のプロデュースやエッセイ執筆、ラジオパーソナリティーなど幅広いジャンルで活動。YouTubeチャンネル「バービーちゃんねる」では、初潮を迎える少女たちに向けた、生理用品の使い方動画が話題に。
SHELLY(しぇりー)
1984年5月11日生まれ、神奈川県出身。テレビ番組、ラジオ、女性誌連載など多方面で活躍。5歳、3歳の2児の母。2020年12月に、YouTubeチャンネル「SHELLYのお風呂場」をスタート。セックスについての知識や体の仕組み、そしてジェンダーギャップに関する問題などを中心に扱っている。