“大人のフリ”して放置(我慢したり、見て見ぬふりしたり)せず、煩わしい人間関係をぶった斬り、好きな人たちとだけ生きていく——。そんな“自分基準”を掲げて、人生を楽しく、生きやすくしていきませんか? 脚本家 岸本鮎佳さんの連載「私、幸せになるんで。はい、サヨウナラ」。あなたの人間関係やモノ付き合いの整理整頓&取捨選択に際し、ぜひご参考に!
vol.14 ミュートですべて解決
「人と比べてはいけない」などとよく言うが、「人と比べない」なんて、無理だと思う。
それは、私がネガティブだからではなく、今は嫌でも人と比べなければいけない社会の仕組みが成り立ってしまっているから。
自分が人と比べてモヤモヤした気持ちを感じるときは、どういうときだろう。
私が一番に想像できるのは、「SNSを見ているとき」。
誰かの投稿を見て、
「わ、アイツ、私よりもいい仕事してる」
「アイツ、私よりいいバッグ持ってる」
「アイツ私よりいい家に住んでいる」
「アイツ私よりイケメンの彼氏がいる」
など、数えたらキリがない。
SNSを始めたときは、ワクワクしながら始めたのに、いつの間にかうれしい気持ちより嫌な気持ちになることが多かった。
気にしないようにしようと暗示をかけるが、それを見てしまった以上、無理だ。
モヤモヤの気持ちは止まらない。
かといって、情報社会と言われている今、SNSをやめたくは無い。
そこで、私が実践しているこの「モヤモヤ」を解消する方法を、お伝えします。
それは、「モヤモヤ発信をする主をミュートする」こと。
なんだ、そんな事か。と思われるかもしれませんが、ポイントは「片っ端から」ということ。
彼氏のスマホを見るのと一緒で、この場合、大事なのは事実ではなく、自分の気持ち。
あなたを嫌な気持ちにさせた投稿の主を片っぱしからミュートしましょう。
ミュートというのは、フォローを外すことではなく、ただ単にタイムラインに表示されなくなるだけなので、相手に知られる心配もありません。
「でもこの子仲良いし」「上司だし」「彼氏だし」「みんなフォローしてるし」「この投稿だけちょっと嫌な気持ちになっただけだから」
はい。関係ありません。
というか、仲良い子だからこそ、モヤッとするし、彼氏だったら尚更なのです。
あなたが嫌な思いをしたのであれば、それは心のサイン。
そのサインを無視し続けると、「モヤモヤ」は一生消えないのです。
ちょっとでも、モヤッとしたら、例えその子と仲良くてもミュートにする。バッサリと。大胆に。
私は、好きだった男性のSNSにモヤッとしました。
好きだったときは、その原因に全然気付けずに、彼の投稿が更新される度に、食い入るように見てました。
でも、徐々に徐々に「あれ?」→「何だろ?この気持ち」→「ちょっとイラッとする」→「あ、苦手だわ」になってしまったのです。
その原因は、俺仕事頑張ってるアピール、こんな俺すごくない?自慢、俺芸能人の知り合いいるんだぜ?アピールなど・・・
挙げたらキリがないですが、決して悪いことをしてないのに、モヤッとする。
こんな風に思ってしまう私は、性格悪いのかしら?と反省する必要はありません。
実際、私は友人に彼の投稿を見てもらったところ、その友人は「軽い殺意を感じる」と申しておりましたので。
私は、この方法をやったら、信じられないくらいの人数をバッサリとミュートすることになりました。
でもその結果、私は信じられないほど楽になりました。
人と自分を比べなくなった。
それは、自分の気持ちを優先させたから。
SNSは嫌でも人の情報が入ってきてしまうツール。
それは時に、便利であると同時に、自分の感情を掻き乱される存在でもある。
彼氏のケータイと一緒で、知らない方がいいこともあるのだ。
是非、一度お試しを。驚くほど楽になるから。
SNSで自分自慢する男よ・・・
ごめん、あたしはもうお前の投稿を見てないのよ。
はい、サヨウナラ。
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