女芸人 紺野ぶるまさんによる女観察エッセイ「奥歯に女が詰まってる」。GINGER世代のぶるまさんが、独自の視点で、世の女たちの生き様を観察します。
第9回 お見通しな女
私事で大変恐縮ですが、先日会社員の方と結婚をしました。
中身も外見もきちんとしていて、社会保険に入っている人。
お酒もほぼ飲まない、タバコも吸わない、ギャンブルもしない。
性格も何もかも真逆な彼と、まさかこんなことになるなんて思ってもいなかった。
そんな私に
「何言ってるの? 彼こそあなたにぴったりだよ!」
と声を揃えて教えてくれたのは女友達たちだった。
私はこのエッセイで散々彼女たちのことを、
自分を客観視できてないとか、地に足がついてないとか言ってきたけど、
まったく同じこと、もしくはそれ以上のことを思われていたらしい。
女友達ほど鋭いものはない。
「一生親友」なんて簡単に言ったりするわりには、
(こと恋愛については)お互いのことをライバルと思っている。
そのために、日頃からさり気なく、でもじっくりと監視しあっている。
(しかもすました顔して「心配してるよ~」なんて言ってみたりする!)
だからこそ、普段は何でも許せるような関係なのに、ささいなことでイラっとくることも。
女子中高生時代から積み重ねられてきたこれらの訓練?により、
彼女たちが気付いたら手にしていた特殊能力、
その名も「WATASHINIWA, WAKARU」。
占いよりも的確だ。
ただ残念ながら、この能力は自分自身には使えない。
だからわたしたちは今日もエスパー(女友達)を求めてしまう。
最後に
女友達とかけまして
芸人と解きます。
その心は
どちらもなんだかんだで落ち着ける(オチつける)でしょう。
今日も女たちに幸せが訪れますように。