1月12日公開の映画『伊藤くん A to E』で、超モンスター級の“痛男(いたお)=伊藤くん”に翻弄される5人の女性のうちのひとり、“都合のいい女”を演じる佐々木希さんにインタビュー。 映画の見どころとともに、自身の恋愛観についても語っていただきました。
“伊藤くん”=自分のダメなところに気付かせてくれる存在
――発売中のGINGER2月号ファッション企画「OUTFITS TO TRY」での神々しいまでの美しさと、『伊藤くん A to E』での”ダメ女”っぷりのギャップが印象的でした。モデルと女優、それぞれのお仕事について、どう思われますか?
「どちらも好きです。それぞれまったく違う部分もありますが、互いに活かせる部分が多いので、両方を経験させていただけていることはすごく幸せだと思っています」
――“活かせる部分”とは?
「写真にはモデル自身の内面もにじみ出る気がするので、見た目だけではなく内面も磨いていく必要があると感じています。お芝居を始めて、感情の入れ方を考えるようになったことで、変わってきた部分がたくさんあります。逆にモデルのお仕事をしていたからこそ、自分がどう見えているかということはすごく意識してきたので、それは映像になっても活かせていると思います」
――今回、“都合のいい女”の役を演じてみていかがでしたか?
「智美(佐々木さんが演じる役)はさすがに過剰ですが(笑)、好きな人のために何かしてあげたい気持ちや、先回りをしたくなる気持ちはわからなくもないですよね。女性なら誰しも、共感できる部分がきっとあるのではないかと思います」
――自分自身は尽くす or 尽くされるのどちらが幸せと思いますか?
「難しいですね・・・どちらもそれぞれ幸せな部分はあるのかなと思います。でももし自分から相手のことを好きになったら、まずは尽くす気持ちでいたいですね。それは男女関係なく、人として好きになったら誰に対してもです」
――尽くしただけ、自分に返ってくる?
「でも見返りを求めるわけではないんですよ。智美はちょっと見返りを求めていたのかな? でもそれって苦しいですよね、求めている自分に疲れてしまうし。返ってこなくてもいいと思って尽くすほうが、幸せだと思います」
――この映画を観る人に、何を感じてほしいですか?
「伊藤くんの存在によって、5人の女性たちが自分自身の嫌なところや人間くさい部分に気付いていく、その過程にぜひ注目していただきたいです。何事も失敗は成功のもとなので、彼女たちのような恋愛もひとつの経験。伊藤くんはひどい男ですが、私としてはこの女性たちが伊藤くんに出会ってよかったと思いますし、もしも私自身がそのひとりだったとしても、自分のダメなところに気付かせてくれた伊藤くんに感謝したいとも思います(笑)。ダメなところもあるけれど、それぞれのキャラクターが一生懸命生きていて、私はそのみんなが好き。人それぞれ共感できる部分がきっとあると思うので、それを見つけながら観ていただけたらと思います」
映画『伊藤くん A to E』1月12日(金)より全国ロードショー!
【出演】岡田将生、 木村文乃、 佐々木希、 志田未来、 池田エライザ、 夏帆 ほか
【監督】廣木隆一
【原作】柚木麻子「伊藤くん A to E」(幻冬舎文庫)
【脚本】青塚美穂
【主題歌】androp「Joker」(image world)
http://www.ito-kun.jp/