キレイになるためには気持ちのメンテナンス、意識革命も重要です。業界で絶大な信頼を集める美容ジャーナリスト齋藤薫さんが、独自の視点で「いい女」に近づくためのヒントをお届けします。
どんな仕事も、競わされている。だから勝ちにこだわらずの一生懸命が、メンタルヘルスの鍵
アスリートは、心も元気、メンタルも健康と思いがち。でもどんな競技であれ、人と能力を競う上に、いわば常に一発勝負、想像を絶するストレスがかかってる。でも一見そう見えないのは、弱さを見せないのも競技のうちだから。それがまたストレスになる悪循環。ただそういうふうに、一見ストレスなど無縁のようで、実は深刻なストレスを抱えがちの仕事ってたくさんある。
女優やモデル、アーティストだって人気を競い、作る仕事なら出来を競い、売る仕事なら売りを競う。いや普通の事務職だって、誰ができて誰ができないと、知らないうちに人と競わされている。それが見えないストレスになっている事実に皆今こそ気づくべきだ。そういうふうに人と競うのが嫌だからと会社を辞めて、今日からユーチューバーになりましたと言う人だって、結局のところいいねを競い、売れっ子になればなったでタイアップの有無を競うのだから。
今の若い女性は成功願望がなく、偉くなりたがらないと言われるも、要は競うことが嫌だからなのかもしれない。それでもどこかで競わされてしまう社会。心だけでもそこから逃れたいならこう考える。仕事には勝ちもあれば負けもある、相手を変えれば、場所を変えれば結果も変わる。
それを知った上で勝ちにこだわらずにベストを尽くす、それが1番心の平和につながるということだけ覚えておきたい。アスリートのように負けてもコメントを求められない分だけ幸せ。大坂なおみはメジャーで勝つからストレスが激しくなった。私たちこそ勝たなくて良いのだと気づくべきなのである。
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