肌はもちろんのこと、世の中のことも本気で考えるコスメブランドが増えている。それは真に美しく生きるための「クリーンビューティ」というあり方。積極的に選ぼう。「買い物は投票」と言うように、私たちの選択こそが未来を決めるから。
ステイト オブ ジ アートとは?
「海藻」といえば肌や髪にいいイメージがあるが、それをとことんまで突き詰めているコスメブランドがSTATE OF THE ART(ステイト オブ ジ アート)だ。
その活動内容は、化粧品メーカーというより、さながら“海藻研究所”。海藻の力を最大限に引き出す方法を、4年の歳月をかけて研究。理想のコスメを誕生させるにとどまらず、海藻にまつわる社会課題の解決や、海藻の力を生かして社会貢献することに、並々ならぬ熱意を持って取り組んでいる。
目指すはサステナブルの先「リジェネラティブ」――単に環境負荷を抑えるのではなく、むしろ今よりもっと環境をよくしていくこと。「あなたと、世界を美しく」というフィロソフィーの通り、私たちの肌を健やかに育みながら、同時に世界に美しい変化をもたらしてくれるブランドだ。
肌への優しさ:化粧品開発者が追い求めた理想形がここに!
活動をリードしたのは、処方開発者の渡邉禮美(わたなべひろよし)氏。化粧品開発者として、1700名以上の皮膚科医と仕事をともにしてきたといい、ケアすればするほど肌が荒れる患者たちに接するなかで「どんな肌の人でも健やかで美しい肌になるスキンケア」を作る決意をしたという。
そのためには既存の成分ではなく、肌への負担が極めて少なく、高い保湿機能をもった新しい素材が必要――そこで目をつけたのが海藻だった。
海藻の力を最大限に引き出すため、難しいとされていた“直接発酵”に挑戦。専門家たちも難色を示すなか、独自プロセスによって実現してみせた。その技術から得られた保湿成分 LUMERA3.3(ルメラ3.3)が、ステイト オブ ジ アートのコスメの主役になっている。
環境への優しさ:今よりもっと美しい海を目指して
発酵に使われている海藻は、海の“未利用資源”。食用に不向きなため廃棄されてしまう海藻や、管理が行き届かず増殖している海藻――それらに新たな価値を与えることで、ステイト オブ ジ アートは海の生態系維持に貢献している。
海藻だけではない。社長の富塚信司氏は、繁殖力が強く厄介者とされている外来種の雑草、コシロノセンダングサの活用を推進してきたが、実はこの植物からは最近話題の“ヴィーガンレチノール”が得られる。ステイト オブ ジ アートのコスメには、沖縄県宮古島のコシロノセンダングサから採れるエキスが採用されている。
商品ラインナップはいたってシンプル。年齢や性別、季節を問わない究極の処方を目指しているといい、過剰にものをつくらないこともブランドポリシーのひとつだ。
社会への優しさ:人の悩みも、地域の悩みも、まるっと解決
未利用資源の活用は、海の生態系だけでなく、地域社会にもよい循環をもたらす。日本各地には、“ご当地海藻”ともいうべきさまざまな海藻があり、気候変動による生産量の増減や、生産者の高齢化、需要の減少などの課題が山積しているという。ステイト オブ ジ アートの活動は、それら地域課題の解消に一役買っている。
「海藻には大きなポテンシャルがある」と広報担当者。食品としてはもちろん、バイオマスエネルギーや、CO2を吸収するブルーカーボンという観点でも可能性を探っているといい、コスメにとどまらない今後の展開に期待が膨らむ。
人々を肌の悩みから解放することも、ひとつの社会貢献。海藻を通じて、人の悩みも、地域の悩みも一気に解決してしまう――なんという頼もしさ!
定番アイテム:業界のタブーに挑戦した究極の石けん
看板商品は、昔ながらの枠練り製法で作られたこちらの石けん。ブランド内で「他社の石けんが売れなくなってしまうかも」と心配する人までいるという、超自信作だ。
低刺激の美容クリームをたっぷり配合しているが、これは業界ではかつてなかったこと。通常はエマルジョンクリームを入れると固まらなかったり、泡立ちが悪くなったりする。試行を重ねた結果、毛穴以下サイズの極微細で濃密、しかも低刺激な泡ができる石けんを完成させた。成分ではなく製法で特許を取得している石けんは非常に珍しい。
水で濡らし、手の平で泡立てると、クリーム状のなめらかな泡に。これをうすく肌にのばし、こすらないように洗う。もこもこに泡立てる必要はない。細かく少ない泡は、排水後も分解されやすい。
洗顔後の肌は、すっきり&もっちり。使い続けることで、肌が健やかになっていくことを実感できるはず! この心地よさを体感したら、もうほかの石けんには戻れなくなってしまうかも。
ステイト オブ ジ アート
https://state-lumera.com/