ヘア&メイクアップアーティスト小田切ヒロさんが、名作のヒロインをオマージュしたメイクルックを披露。今回のゲストは、南りほさん。【連載「MAKE YOU HEROINE」】
私たちはいつだって、何にだってなれる
バービーは「何にだってなれる」を体現する、世界一有名なファッションドール。1959年のデビュー以来、女性を取り巻く環境の変化を映し続けている。バービーはファッションだけでなく、ダイバーシティ(性別、人種、職業、体型など)を表現し、未来に向かって自分らしく進んでいく女性とともに歩んでいる。
「女の子の多くが親しんできたであろうバービードールがこの世に誕生したのは60年以上前。ブロンドヘアに青い目、スレンダーなボディ…みんな“バービー”と言えば、どんな顔を思い浮かべるかしら? ドールは時代を反映しているから、『社会の象徴』といわれることが多く、バービードールもそのひとつ。時代によって変化し、多様化しているのよ。現代女性の“象徴”であり、女の子の“憧れ”…今まさに、それは“韓国っぽいフェイス”。『なりたい顔ランキング1位』を手にした南りほさんは、まさに現代を代表する顔。今回、南さんをモデルにメイクで表現したのは、韓国っぽいニュアンスのバービー。さらに、トレンドの『Y2Kメイク』をミックスしてみたの。
バービーのメイクと言えば、ブルーのアイシャドウに、パッチリまつ毛。まさに、今そのトレンドがじわじわキテる! 陶器のような隙のないドーリースキンに束っぽさをあえて目立たせた付けまつ毛やグリーンやブルーのポップなアイシャドウでY2Kメイクを取り入れて」(小田切さん)
「“バービー”は女の子の永遠の憧れ。ファッションを楽しめる抜群のスタイルで、いつもおしゃれなヘアメイクをしている。今回の撮影では、バービードールにヒントを得たスーパーロングのブロンドヘア、陶器肌にあえて描いたそばかすなど…自分では普段、絶対に挑戦しないドーリーなヘアメイクに変身できてとても新鮮で、とても楽しかった。バービーのように『何にでも変身できる』ってすごく無敵なんだなと感じました。やってみたら、新しい自分に出会える。ファッションやヘアメイクを自在に変えるバービーは『私たちは何にだってなれる』と教えてくれていたんだなって」(南さん)
時代によって社会を「象徴する顔」は変化している
「今という時代にバービーみたいなメイクをするなら、アイシャドウにY2Kのエッセンスを取り入れて。グリーンやブルーなど、ポップな寒色系カラーのアイシャドウがY2Kの流れでトレンドに急浮上しているの。陶器のような隙のないドーリースキンにグリーンで囲み目をしたアイシャドウを合わせて、今っぽさを取り入れたメイクが完成」(小田切さん)
ブルーやグリーンの強い色を積極的にオン。黒まつ毛でモダン仕上げに。
「アイメイクに強い色を入れるだけで、Y2Kのファッションと相性が抜群のY2Kメイクが完成するの。ポイントは、2000年代に流行ったブルーやグリーンの寒色系カラーをグラデーションでぼかすのではなく、ガツッと大胆に入れること。つけまつ毛ではなく、品のある繊細な漆黒の自まつ毛を合わせるとモダンに」(小田切さん)
使用アイテム
幻想的な色と輝きを放つアイカラー8色とチーク・ハイライトカラー2色をセットにしたカラーパレット。Y2Kメイクを想起する右列上から2番目の偏光グリーンをまぶたにオン。どこから見ても魅了する長さとフォルムを作り出すマスカラは、約38℃のお湯で簡単にオフできる。別名“加湿ルージュ”。素の唇と一体化するような、みずみずしく軽やかな仕上がり。愛らしいフレッシュコーラルをセレクト。
南りほ(みなみりほ)
1995年11月1日生まれ、兵庫県出身。InstagramやYouTubeでも幅広く活躍中。SNSではファッションセンスを活かしたコーディネートや美容情報を発信。日本と韓国でモデル、女優として活動する。
小田切ヒロ(おだぎりひろ)
圧倒的なセンス、高い技術力、さらに引き込まれる話術で魅了する人気ヘア&メイクアップアーティスト。YouTubeやオンラインサロンでは視聴者やファンに寄り添い、真摯に向き合い悩みを解決。