正しい情報で適切なケアをすることで、艶めく美髪を手に入れて。今回は洗髪にまつわるウワサについて、AGAスキンクリニック 新宿駅前院院長の西垣匠先生、ヘアスタイリスト・毛髪診断士のshucoさん、ヘンケルビューティーケア研究開発部マネージャーの福田浩明さんが真相を解説。
ウワサ1「髪は毎日洗わない方がいい」→ウソ！
基本的に毎日洗うのが正解
1日過ごした頭皮には汗や皮脂といった汚れが付着。美しい髪や健やかな頭皮環境を維持するためにも毎日洗うべき。
「季節や体質も関係するので、頭皮が敏感な人は毎日でなくても問題ありませんが、オイリーヘアの人は、洗う回数を減らすと頭皮に汚れが蓄積してしまうので注意が必要」（西垣先生）
ウワサ2「トリートメントのすすぎは、軽く髪に残るくらいがいい」→ウソ！
しっかりすすがないとダメ！
「すすぎ残しがあると、ニオイや痒み、ベタつきなど頭皮トラブルの原因にも。はじめのぬるぬる感がなくなり、スルスル滑るくらいの状態が目安です」（福田さん）
特に地肌に残らないよう、しっかり洗い流すことが大切だとか。
ウワサ3「すすぎだけで大半の汚れは落ちる」→ホント
ただしスタイリング剤は落ちない
ブラッシングやすすぎで大半の汚れは落ちるけれど、オイルやワックスなど何もつけていないことが前提。
「髪を洗う前にお湯で頭皮をよく濡らし、指の腹でマッサージすることで大半の汚れを落とすことが可能。ただし、スタイリング剤など落としきれないものもあるためシャンプーは必要です」（西垣先生）
ウワサ4「今流行りの石鹸シャンプーは髪に優しい」→ほぼウソ！
ただし弱酸性のものならOK
「石鹸シャンプーは頭皮や環境には優しいのですが、髪が弱酸性なのに対し、弱アルカリ性のため髪がきしんでしまう可能性があります」（西垣先生）
「頭皮の皮脂汚れはたんぱく質なので取れますが髪にはダメージが。弱酸性のものなら髪にいいので、一概には言えません」（shucoさん）
ウワサ5「シリコンは毛穴詰まりの原因になるから、ノンシリコンシャンプーを選ぶべき」→ウソ！
シリコンが毛穴に詰まることはない
一部の知識のない美容師から広まったというこのウワサ、実はまったく根拠がないことがわかっている。
「シリコンが毛穴に詰まったり、毛髪や地肌に悪影響を及ぼすことはありません」（西垣先生）
「サラサラつるつるの仕上がりにしたい場合やダメージがひどい場合はシリコン配合、ボリュームが欲しい場合はノンシリコンがおすすめです」（shucoさん）
ウワサ6「炭酸水や塩で髪を洗うと、毛穴の汚れが落ちる」→ホント
〈左から〉高濃度炭酸泡。ドクターメディオン ヘッドスパ スカルプパック 150ml ￥3,850／メディオン・リサーチ・ラボラトリーズ 特別な海塩を配合。モトニエi スカルプケアシャンプー 爽塩 250g ￥2,970／スカルプケアジャパン
どちらも頭皮の汚れを落とす作用がある
「炭酸ガスの気泡は汚れを付着させやすい特徴があるので、頭皮の汚れを落とす効果が。また、塩に含まれるナトリウムには垢や汚れを落とす効果があり、頭皮環境の改善が期待できます」（西垣先生）
「炭酸は頭皮の血行を良くする効果も。塩は刺激が強いので、頭皮に傷や炎症がある場合は要注意」（shucoさん）
ウワサ7「シャンプーブラシは使った方がいい」→ホント
〈左から〉手にフィットするしずく形。リラクシングマッサージブラシ ￥1,760／エトヴォス 手ぐしのように優しくとかせる。MANTA ヘアブラシ オリジナル ホワイト ￥6,050／フィッツコーポレーション
洗浄＆マッサージ効果がある
「毛穴の汚れをしっかり落とすことで抜け毛予防に。また、マッサージ効果で血行が促進され、髪に栄養が届きやすくなり頭皮環境の改善が期待できます」（西垣先生）
「ロングや毛量が多い人はブラシタイプ、ショートの人は剣山タイプが使いやすいと思いますが、自分が使いやすい形状のものを好みで選んでOK」（福田さん）
シリコン製など、頭皮への刺激が少ないものがおすすめだそう。
西垣匠先生
AGAスキンクリニック 新宿駅前院院長。大阪医科大学卒業、順天堂大学附属順天堂医院にて臨床研修。AGAスキンクリニックでの勤務を経て、2018年12月より同院の院長を務める。
shucoさん
ヘアスタイリスト、毛髪診断士。ヘアアクセサリーブランドTRESS（トレス）代表。都内でのサロンワークを経て渡仏、各国のモード誌やコレクションで活躍。帰国後も幅広く活動中。
福田浩明さん
ヘンケルビューティーケア研究開発部マネージャー。入社以来、日本のみならずアジア市場に向けたヘアカラー、ヘアケア、ブリーチの商品開発および性能評価手法の開発に従事。
