自分は「オシャレ下手」と思っている人へ。業界で絶大な信頼を集める美容ジャーナリストの齋藤薫さんが、独自の視点でヒントをお届け。【連載「齋藤薫の美脳格言」】
オシャレが下手？それは絶対思い込み
オシャレが下手という人に言いたい。例えば、20年前まで、オシャレは今の5倍難しかった。なぜなら、欲しいアイテムを検索して探すなどありえなかったから。そもそも服を探すのは至難の業、足を棒にして探し回るしかなかったからだ。
いや、当てもなく良い服がないかなと探す場合も、一目惚れする服に出合うなど滅多にないこと。それが今、WEBは総カタログ状態で、選び放題。足を棒にした時代から比べたら、オシャレは劇的に楽になったと言って良いだろう。
ましてや10年ほど前までは“安かろう悪かろう”。デザインが洒落た、仕立ての良いものを選ぼうとしたら、それ相応のお金がかかった。いや見た目に洗練された服が、今ほど安く買える時代なんてなかったのだ。それこそ、ここ、5、6年で、良い服の価格が劇的に下がっている。もちろん、長く着るような上質な素材までを求めるのは無理。でも今のトレンドのサイクルに何となくついて行くなら、そこまでお金をかけなくても。
つまり、雑誌のファッションページを真似するのにも、簡単に探せて安く買える今の時代、失敗を恐れずにいくらでも真似できると考えて。
昔と比べても意味がないと言うかもしれない。でも今ほど時間もお金もかけずに洗練されて見え、自分の魅力を最大限に生かせる時代など過去になかったのは確か。“下手”は絶対思い込み、こうなりたいをあっという間に実現できる極めてラッキーな時代だと言うこと、忘れないでほしい。あとは、やる気だけ。オシャレの意欲だけ。
