20代なんてまだまだチヤホヤされてナンボでしょ!なんて思い過ごしていたら、気づけばアラサー&彼氏いない歴5年。周りは長く付き合っている彼と婚約秒読み!なんて女子が急激に増えだした。一方で、私はWEB系コンサル会社に転職し、毎日慣れない仕事に奮闘するも、このままじゃ気づいたときには30代突入してるかも・・・、とようやく焦りだした、ごく一般的なOL。ワタシ、一之瀬ゆりか 27歳のセキララ婚活ドキュメントをここに綴っていく。
前回、飲み会で出会った年上男性が思わぬ形でバツイチということが判明。その証拠を本人に突き付けたところ、意外な反応が・・・!ご覧ください。
無言で証拠を送りつける女はメンヘラ認定?
衝撃的なムービーを発見してしまったが、デートを約束した日まであと1週間もある。直接会って彼にムービーのことを問いただすことも考えたが、1週間モヤモヤしたまま過ごすのもどうかと思い、いろいろ考えた結果ワタシは決断した。
ゆりか「こんばんは。突然なんですけどご結婚されてます?」
LINEで彼にストレートな質問を投げかけた。すぐに既読がついた。
トレンディ君「本当に突然だね(笑)。してないけどどうして?週末に連絡しなかったからそう思っちゃったの?」
そういう解釈の仕方もあるのね。ここで例のムービーを投下してみるか! そう思い立って無言でポーンっとムービーだけを送信してみた。今度はなかなか既読がつかない。まぁ既読がついたとしても返信はないだろうし、未読のまま無視か、もしくはブロックされるでしょうね。だってワタシのこの行動だけを客観的に見たら、ただのメンヘラ女(笑)。分かってますとも。ネットで検索したこともバレるし、それを無言で送りつけてくるなんてヤバイ女って彼に思われるのも当然。でももうどう思われてもいいのよ(笑)。良くも悪くもいろんな経験をしすぎたせいで変に精神面が鍛えられてしまったみたい。
しかし2~3時間してから、「どこで見つけたの?」とトレンディ君から返事がきた。
ゆりか「ネットで名前検索してみたら出てきました」
変に取り繕うと話がややこしくなると思って、そう正直に答えた。
トレンディ君「そっか。実は3ヵ月前に離婚したんだよ。子供はいない」
ゆりか「そうなんですね、だったらあの飲み会のときにそう言ってくれればよかったのに」
トレンディ君「俺は、初対面の人たちの前でそんな突っ込んだプライベートを話す必要はないって思ったんだよね。だからあのときは言わなかった」
ゆりか「そうだったんですね、それは失礼しました・・・」
センシティブな内容だったのでそれ以上何も言えなかった。それにバツイチには学びがあるだろうし、バツイチだということ自体はまったく気にならない。けれど、もしワタシがムービーを見つけたことを黙ったままで離婚の事実を知らずにふたりで会っていたら、離婚している事実を果たして彼はカミングアウトしてくれていたのだろうか、という疑問が湧いてきた。
それに飲み会のときに彼が「ずっと同棲してた彼女がいたんだけど最近別れちゃって、寂しいんだよね」としきりにアピールをしていたのを思い出した。わざわざ奥さんを彼女と言い換えて、その話をワタシたちにする必要はないと思わない? そんな小さい嘘をつく意味が分からない。
トレンディ君「びっくりしたよね。ところで来週のデートだけど、19時に目黒駅の改札で待ち合わせしよう。」
デートはもちろんなくなるだろうと思っていたけど、まさかの決行・・・!?
果たしてトレンディ君はワタシのことをどう思ってるだろうか。
男の友情ってこういうことなの? とんだ茶番に巻き込まれるワタシ
不安で迎えた約束の当日、少し重い足取りで待ち合わせ場所に向かった。
トレンディ君「着いたよ!」
LINEの通知を見て違和感を感じた。あれ?トレンディ君のLINEの表示名がフルネームからイニシャルに変わってる。ワタシが名前で検索かけたって言ったから変更したに違いない。
ゆりか「お久しぶりです」
トレンディ君「久しぶりだね。今日なんだけど、大学のときの同級生がやってる和食ダイニングがあるからそこにしたんだ。何食べても美味しから楽しみにしてて」
お店へ向かう道中、気まずい空気が流れるかと思いきやトレンディ君は何事もなかったかのような穏やかな様子だった。
お店に入るとカウンターが10席ほどのこじんまりとしたお洒落な空間で、「いらっしゃいませ!」と元気に出迎えてくれた店主がどうやらトレンディ君の同級生のようだ。長いロン毛をひとつに結び、ひげを生やしたワイルドな男性で、話を聞けば元俳優だというから納得。醸し出ている雰囲気がトレンディ君とそっくりだった。やはり類は友を呼ぶわね。
生ビールを注文し、ひとまず乾杯。さぁ、どういう話の展開になるかしら、そう思った矢先に煙草をくわえながら言葉を発したのはトレンディ君だった。
トレンディ君「あのムービーよく見つけたね。俺はおじさんだからイマドキの若い女の子が分からないけど、ネットで名前で検索したりするんだねぇ」
ゆりか「えーと、まぁそうですね。それにあの飲み会で皆さん全員が独身なワケないよね。って話にワタシたちの中でなったんです。だからFacebookとか探したら何か分かるかもしれないと思って検索してみたんですよね(苦笑)。そういえばLINEの名前変えましたよね?」
トレンディ君「そう。この出来事を昨日男同士の飲み会で話したんだよね。そしたらそれはフルネームが分からないように変えた方がいいって言われてさ(笑)」
ゆりか(心の声)(いや、別にやましいことしてないなら名前を変える必要ないでしょww)
そんなやり取りを聞いてなのか、店主が会話に入ってきた。
店主「久しぶりだな!若い女の子連れちゃって。何のつながりなの?」
トレンディ君「こないだ飲み会したときに出会った子だよ」
店主「へぇ。そういやお前、奥さんとの離婚どうなったの?」
店主が突然、元嫁の話を振ってきたのだ。そこから長い茶番は始まった。
トレンディ君「正式に別れたよ。俺さ、別居始めて別れるまで食事も摂れないほど精神的に病んじゃって大変だったんだよ。~以下省略~」
離婚の理由はよく分からなかったが、離婚がどれだけ大変で今精神が弱っているかトレンディ君の熱弁は続き、店主もお前みたいなイイ男を逃がすなんてもったいない、とトレンディ君をひたすら持ち上げてるではないか。
トレンディ君と店主とのやり取りをどういう顔で聞いていればいいのかわからず、黙々と食事をしていると、ふとあることに気づいた。普通だったら友人のデート中に女の子がいる目の前で、いきなり離婚の話をぶっこんでくるなんて絶対にありえない。飲食の仕事をしている人ならば、なおさらそんな空気の読めないことはしないだろう。
ということは、事前にトレンディ君が店主に離婚の話を振ってくれと頼んで自分の信頼を回復しようと仕込んだとしか思えない。そこへ、男性客がひとり入ってきた。
トレンディ君「おー!隣座れよ。」
またもやトレンディ君の友達が登場。彼もまた大学の同級生らしい。その彼もわざとらしく会話に入ってきて、やたらとトレンディ君を持ち上げる。そんな様子を見て、みんなで必死に同情を引こうとしているのが丸見えすぎて、ワタシはどんどん冷めていく。
ゆりか(心の声)(下手くそすぎるでしょ。店主も元俳優ならもっとうまく演技しなさいよwww)
はぁぁぁ、こんな茶番に巻き込まれるなんて・・・。
男性客「よし!今夜は飲もう!!コイツを癒やしてあげられるのはゆりかちゃんしかいないよ!」
すると、店主があるお酒をワタシたちの前に出してきた。なんだと思う・・・?
それがね「アブサン」ってお酒だったんだけど、これって禁断のお酒とも言われていてテキーラよりも飲みやすいけど少量で気づけば一気に酔ってしまう、強力な幻覚作用のあるお酒なのよ。そんなお酒を出してくるとは・・・。これを見た瞬間に、いろいろ察したわよね。泥酔させてお持ち帰りか、彼のいいように事を運ぼうとしたってこと。そうと分かったらサクッとこれを飲んでおさらばしよう、そう決めて何杯かアブサンを一気飲みしてやったわ。ワタシ、そこらへんの男よりはお酒に強い方なんです。
ゆりか「明日も早いので、ここらへんで失礼しますね。ご馳走さまです♪」
そういって早々とお店をあとにして、彼との連絡は一切経った。
今回の案件は結婚してるか離婚してたか以前の問題だったみたい。いい歳して自力で女ひとりも口説けない上、お酒にまで頼るなんて、みっともないわよね。
同世代の男はろくな人がいない!なんて、今回は歳上バツイチに期待してみたけれど、またとんでもないメンズに出会ってしまうとは・・・。
今まで出会ってきた男性たちとの経験から、恋愛や結婚には仕事も年齢もスペックも関係ないってことがようやくわかった。
正直いろんなメンズに振り回されてきたけど、結論いまここにいる自分に後悔はありません!
焦って婚活をしてはみたけれど、タイミングなんて人それぞれ。運命の出会いなんてなくたっていい、トキメキがなくたっていい、そう思えるようになったらまた婚活してみようかな。そのときに出会えた人となら素敵な人生を一緒に歩める気がしているから。
女独身、27歳の戦い(婚活)の日々はこれにていったん幕を閉じる。
独身アラサー女子たちに幸あれ!