20代なんてまだまだチヤホヤされてナンボでしょ!なんて思い過ごしていたら、気づけばアラサー&彼氏いない歴5年。周りは長く付き合っている彼と婚約秒読み!なんて女子が急激に増えだした。一方で、私はWEB系コンサル会社に転職し、毎日慣れない仕事に奮闘するも、このままじゃ気づいたときには30代突入してるかも・・・、とようやく焦りだした、ごく一般的なOL。ワタシ、一之瀬ゆりか 27歳のセキララ婚活ドキュメントをここに綴っていく。
今回は日本を飛び出て海外で出会った、肩書きはハイスペックな彼との出会いとその顛末をお伝えする。
海外でドラマチックな運命の出会い!?
日々の仕事に追われ、ろくな男との出会いもなく、ストレスが溜まり切っていたワタシは、リフレッシュをしようと連休を利用して友人のA子とふたりで海外旅行へ出掛けた。旅行先は、気軽に行けてグルメを満喫できる香港。
最終日の夜、最後に香港名物の100万ドルの夜景を観に行こう!と定番の夜景スポットに行ってみることにした。世界三大夜景と言われているだけあって、想像よりもはるかに美しい眺望にワタシとA子は圧倒され、ただただ感動していた。
ゆりか「せっかくだから誰かに写真撮ってもらおうよ。でも日本人いなさそうだよね。暗いから顔がよく分からないし・・・」
A子「後ろにいる男の人たちがさっき日本語話してた気がするんだよね。声かけてみる!」
そう言ってすぐさまA子は後ろにいた30歳前後と思われる男性ふたりに声を掛けてくれた。すると、A子の言う通り彼らは日本人で、写真をお願いすると快く撮ってくれた。お礼を言ってその場を離れ、ホテルへ帰ろうと近くの駅まで歩き、電車を待っていた。すると、さっき写真を撮ってくれた男性2人組に遭遇したのだ。向こうもワタシたちに気づいた様子で、照れくさそうに話しかけてきた。
男性A「さっきはどうも。おふたりはどこに泊まってるんですか?」
ゆりか「ワタシたちは○○○ホテルですよ」
男性B「そうなんですね。僕らは隣駅のホテルに滞在しているので近いですね」
A子「じゃあ途中まで一緒ですね」
という流れで、彼らと一緒に電車に乗ることになった。すると彼らは、このあと一緒に飲みに行きませんか?と提案してきた。いくら彼らが日本人とはいえ、知らない海外の土地で知らない男性とお酒を飲むのには抵抗があったし、ワタシたちは疲れ切っていたのもあって、丁寧にお断りをしたところ・・・
男性A「じゃあLINE交換しませんか!?せっかくの出会いなので、東京に戻ったら、ぜひ4人で飲みに行きましょう!!」
と連絡先を聞かれた。確かにこれも何かの縁かもしれないし、東京でナンパされるのとはワケが違う気がする。とりあえず4人で連絡先を交換し合って、その日は彼らとは別れた。
A子「ふたりともおとなしそうな好青年って感じだったね。連絡来たら会ってみるのアリだよね?」
ゆりか「そうだね。あー!何の仕事か聞くの忘れた(笑)。まぁ今度聞けばいいっか」
旅先での思わぬ出会いってなんだか運命みたいで素敵だよね!とワタシたちは少し興奮しながらホテルへ戻った。海外旅行中にふとしたキッカケで出会ってワタシたち結婚しました♡なーんてエピソードも聞いたことあるし!って、ドラマの観すぎかしら(笑)。
100万ドルの夜景マジックから目が覚めて・・・東京。
そんな旅先での思わぬ出会いから、帰国して2週間後の金曜日。東京で4人で集まろうという話が本当に実現し、広尾のイタリアンレストランで香港での思い出話に花を咲かす。大人しそうなイメージのふたりだったけれど、意外と明るくておしゃべりでお酒も進み、また4人で遊びにいこうね、と親睦を深めてその日は解散した。
東京で再会してみてどうだったかって? そりゃ香港で出会ったときは夜景マジックにかかってたから、ふたりのうちどちらかと恋に落ちたりして!なんて妄想もあったけれど、現実はそう甘くないわよね。運命的なものは特に感じられなかったけれど、こういう出会いは大切にしたい、そう思える人たちだった。
ひとつびっくりしたことは、彼らがお互いを「〇〇先生」と呼び合うので、もしかしてと思って仕事を聞いてみると、やはり東大卒の弁護士(30歳)だったということ。雰囲気から勝手に一般企業に勤めるサラリーマンだとばかり思い込んでいたから、まさかの超エリート2人組にポイントが急激に加算される(笑)。
そしてその翌日に、そのうちのひとりが個別にLINEをくれて、もう少しお話してみたいので今度はふたりで会えませんか?とデートに誘ってくれた。今まで周りに弁護士の男性っていなかったから生態が気になるところ。先生、もちろん行きますとも!
ワイン大好き!語りたがりなうんちく先生
ワインが何より大好きだという彼に連れてこられたのは、銀座にある高級ワインを豊富に取り揃えたフレンチレストラン。彼の呼び名は「ワインくん」にしましょう。
ワインくん「俺はワインさえあればいいから食事はいいかな。ゆりかちゃんは好きなもの頼んで食べてね」
ゆりか「あ、そうなんですか・・・。ありがとうございます。いつも夜はあまり食べないんですか?」
ワインくん「食べることもあるけど、そもそも食事にあまり興味がなくてさ。量もそんなに食べられないし、なんでもいいんだよね~」
食べることが大好きなワタシにとっては、食の話で一緒に盛り上がれない人はとてもマイナスポイントなので正直ガッカリした。
注文した料理をワタシがひとりで頬張っている間、ピノ・ノワールの産地がどうだとか、ブルゴーニュ地方がどうのこうのと、裁判で弁護でもしてるんですか?ってツッコミたくなるくらいの勢いで喋り続けるワインくん。
先生、もうその話は聞き飽きました・・・。まったくワインに詳しくないワタシにいろいろと説明してくれようとしているんだろうけど、正直あまり興味のないワタシは適当に相づちを打ち続ける。それでも彼のうんちくは止まらない。
ゆりか「パスタ、ひとくち食べる?」
と水を差すように聞いてみた。それにひとりでひたすら食べているのも少し気まずい。じゃあ少しだけもらおうかな。そう言ってパスタに手をのばし彼が口に運んだパスタの量は、まさかの麺1本(笑)!!
それでフォークを置いた彼を見て思わず顔が引きつるワタシ。なんて変わり者なのかしら。いま思い出せば、こないだの食事会のときもまったく食べていなかった。ワインくんが実はこんなにクセの強い人だとは思わなかったわ。
ワインくん「ゆりかちゃんは何か特技とか趣味はあるの?」
ワインの話が終わると、ようやくワタシに質問を投げかけてくれた。
ゆりか「うーん、バイオリンやピアノを子供の頃に習っていたので音楽は得意な方ですね。音楽鑑賞も好きですよ」
すると、彼は嬉しそうに顔がぱぁっと明るくなった。
ワインくん「僕も音楽鑑賞好きなんですよ!!クラシックはよく聴きに行きます」
そしてまた彼のうんちくタイムが始まった。幼い子供の話をずーっと聞いてあげているときと同じような感覚になる。楽しそうに話す彼をもはや可愛いとすら思えてきたのだった。・・・今日はもう疲れたから帰ろう。
ゆりか「明日仕事が早いので、今日はそろそろ・・・」
そう言うと、まだ1軒目で早い時間帯なのにも関わらず、彼は意外にもあっさりと帰してくれた。
ワインくん「今度オペラを聴きに行くんだけど一緒にどうかな?そのあとに音楽関係者のパーティーもあるからそれも良かったら一緒に行こう。」
オペラかぁ。一回聴きに行ってみたかったし、その日はなんの予定も入ってないからちょうどいいかも。
しかし後日、彼に誘われて行ったコンサート&パーティーでまさかワタシが恥をかくことになるとは・・・。
次回!彼の口癖は「僕の祖父、〇〇なんです」お楽しみに!