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LIVING恋愛・婚活

2019.01.30

【アラサーリアル婚活記⑧】港区男子は本当に優良物件なのか!?の巻

20代なんてまだまだチヤホヤされてナンボでしょ!なんて思い過ごしていたら、気づけばアラサー&彼氏いない歴5年。周りは長く付き合っている彼と婚約秒読み!なんて女子が急激に増えだした。一方で、私は最近WEB系コンサル会社に転職したばかりで、毎日慣れない仕事に奮闘するも、このままじゃ気づいたときには30代突入してるかも・・・、とようやく焦りだした、ごく一般的なOL。ワタシ、一之瀬ゆりか 27歳のセキララ婚活ドキュメントをここに綴っていく。
今までさまざまなタイプの男性と出会ってきたなか、今回は最も謎が満載のイケメンエリートとの出会いと衝撃の結末をここに記していく。

リアル婚活日記

(C)YAKOBCHUK VIACHESLAV/Shutterstock.com

華金20時に港区男子との試合がキックオフin六本木

ある日、バーで働く友人に「お店のお客さんで飲み会をしたいって言っている独身の男性がいるんだけど、どうかな? 良いところで働いてるからお金もそこそこ稼いでる人だよ」と誘われ、合コンをセッティングしてもらうことになった。

4対4で飲むことに決まり、すぐに仲の良い独身女子を招集。
事前情報としては、幹事が某外資系コンサルティングファーム勤務の35歳独身ということと、同じ会社の人たちを集めたということ。
外資系コンサルって、隙のない勝ち組オーラを身にまとった、ギラギラ系港区男子の集まりってイメージがある。同じく華やかな港区女子たちが群がり、そりゃもうタワマンで女を取っ替え引っ替えしてるんだろうな、と少しこちらも構えて飲み会に臨んだ。

幹事「ひとり後輩が仕事が長引いていて遅れるけど、先に始めようか。金曜だし、パーっと飲もう!」

華金で賑わう六本木。バーの個室で幹事の男性が場を仕切る。その幹事は想像していたギラギラしたイメージとは違って、癒やし系オーラの漂った、将来良いパパになりそうな人だった。(ちなみに、今流行りの‟パパ活”のパパではない)

その他の男性ふたりには失礼だけど、お金はあるけどぶっちゃけモテなさそうだなといった印象の人たちだった。「俺なんてモテないから」とネガティブワード全開だからだ。きっとワタシの友人たちも同じことを思っているはず。なんとなく空気感で分かる。
ただ、幹事はワタシの友人のA子ちゃんをものすごく気に入ったようで、ふたりでソファ席に座り、キャッキャッと終始ご機嫌な様子。飲み会も終盤、特別な盛り上がりを見せることはなかったものの、楽しくしっぽりと過ごしていると・・・。

空気を読まない代打男の登場

リアル婚活日記

(C)Spectral-Design/Shutterstock.com

「遅れてすみません!!」

そう言って、仕事が終わって駆けつけた後輩君が個室に入ってきた。女性陣はというと、皆気を引き締めるように一度座り直す。なぜならば、こんな場に現れるなんて想定もしていなかったハーフのような端正な顔立ちに、色気のあるスタイル抜群の好青年が現れたからである。ひとまずワタシの隣に彼が座った。

話を聞くと、彼は飲み会当日に誘いを受けたので、山のようにある仕事を必死に片付けてきたという。もともと来る予定だった人が来れなくなってしまったから、人数の埋め合わせとして代打で参加してくれたらしい。普段は飲み会に参加することはほとんどないと聞いて、納得。こんな完璧そうな人が、普通合コンなんて来るわけないわよね。だってその必要性がないもの。32歳、まだまだ仕事も遊びもこれからでしょ!というオーラを発していた。そんな彼を「エリート君」と呼ぼう。

少しすると、落ち着いたクールな印象のエリート君が、突然ワタシのことをタイプだと皆の前で言い出し、ベタベタしてこようとして距離を縮めてきたのだ。何のスイッチが入ったのだろうか・・・。
2軒目へ移動しても、隣をキープされ、しつこく口説いてくる。ふざけてネタでやっているんじゃないかと思うくらいのがっつきように、彼の先輩たちも女の子たちもみんな呆れ顔。ワタシが気まずい。その日は夜中1時を回った頃に、全員解散。もちろんタクシー代はゲットしてやった。

友人B「ゆりか、大丈夫だった!? あのエリート君やばいね」

友人C「あのスペックで彼女いないって嘘っぽいよね!胡散臭い気がする・・・」

帰りのタクシーの中で友人たちと、あーでもない、こーでもないと意見をぶつけ合う。読者の皆さんもお気づきの通り、今までロクな男性に出会ってこなかったから、つい疑り深くなってしまうのよね。つまりこじらせてるってこと。
クールそうな第一印象を裏切る不思議な彼は、一体何を考えているのだろう。

独り身が寂しいとアピールしてくる二面性男子

後日、エリート君と食事に行くことになった。場所は彼の職場から少し離れた閑静な住宅街にあるイタリアン。

エリート君「一度来てみたかったんだけど、いつもひとりだからなかなか来れなくて」

ふたりで会うと、この間の合コンのテンションとは打って変わって、控えめでクールな彼だった。

ゆりか「彼女はいないんですか?」

一応聞いておこうと思った。念のためね。

エリート君「いるわけないよ! いたらゆりかちゃんのこと誘わないよ」

ゆりか「奥さんも?」

エリート君「当たり前だよ。してないよ!ほらっ!指輪もしてないし。独身だと寂しいもんだよ〜。周りも結婚して遊んでくれなくなってきたしさ」

そう深いため息をつくエリート君。まぁ、彼女がいたとしても言わないわよね。分かってはいる。だけど、防衛本能が働くのかしら、なぜかとりあえず聞いてしまうこの質問。だってこのスペックで彼女なし未婚って奇跡じゃない?

エリート君は東京に居ない時期も多いらしく、東京で借りていた部屋は解約して、2LDKのマンションを買ったという、同僚の家のひと部屋を東京にいる間は借りて生活しているという。仕事はかなりの激務なようで、相当ストレスが溜まっているみたいだった。

エリート君「それで今度さ、車出すから気分転換にドライブに行こうよ! 毎週末、ひとりで寂しいんだよね」

食事の中盤でさっそく次回のお誘いが。その間もしきりに独り身で寂しいアピールをしてくる。そんなにアピールするとしつこいぞと思いながら、美味しいイタリアンに舌鼓を打った。

食事を終え、ふたりで駅へと向かう途中、突然手を繋(つな)がれた。動揺してしまい思わず振り払うと、彼はめげずにまた繋いでくるではないか。まぁ手くらいなら良いか・・・とそのまま歩いていると、駅前に近づいたところで、サッと彼が手を離した。一体どういうこと?

エリート君「今、出向しているクライアントの会社がこの辺りなんだけど、会社の人たちがたくさんいると思うから見られたら恥ずかしいなと思って。ごめんね」

ゆりか「はぁ・・・、そうなんですか」

ゆりか(心の声)(じゃあ最初から手を繋がないでよ!)

そう心の中で突っ込みたくなるくらい彼の挙動は不審だった。
駅まで送ってもらい、その日は手を繋ぐこと以外、滞りなくエリート君との初デートが終了した。前回の感情剥き出しの彼と今日の落ち着き払った彼。本当の姿は果たしてどちらなのだろう。そんな疑問がぐるぐると頭の中で巡っていく。

帰り道、エリート君と食事に行ってきたことを、LINEグループで一緒に合コンに参加した友人たちにすぐさま報告。
すると、幹事に気に入られていたA子もデートに誘われたらしく、良い人だったし、とりあえず今度幹事とデートに行ってみようかな。と前向きな報告をしてくれた。A子もずっと彼氏欲しいって言ってたから、良さそうな人と出会えたみたいで良かった。

数週間後、エリート君とドライブの日程を決めるやり取りをしていると、ちょうどそこにA子から突然LINEがきた。そういえば今日は幹事とデートなはず。どうしたんだろう?

A子「ゆりか、聞いて。今幹事さんと2軒目でバーに来てるんだけどさ・・・。衝撃的なことが聞こえちゃったの。私の空耳かもしれないんだけど・・・」

なになに! そんな言い方されたら怖い。空耳であってほしいと願うA子に一体何があったの!?

次回!「知らぬが仏ってこういうこと in 湘南」につづく。お楽しみに!

TEXT=一之瀬ゆりか

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