何かを表現したり、新たなものを創作したり…日々、感性を活かした仕事に携わる人たちは、自身のプライベートな空間にも一層のこだわりが反映されているはず。そこで、彼女たちの“暮らし”にスポットをあてて、その類まれなセンスのよさの秘密を紐解きます。
今回は、シンプルモードなスタイル で大人女子が信頼を寄 せるリムアークのヴィジュアルディレクターの草野櫻子さん。ショップの内装などを手がける草野さん宅はアイデアとこだわりの宝庫でした。
緑と光に包まれて…憧れの“グリーンと暮らす家”
大胆にダイニングテーブルの上にセッティングされた植物たち、扉を開けた瞬間その存在感に圧倒されてしまいます。
「このダイニングテーブル、実は手作り。大きな鉢植えを置いてもゆとりのあるこのサイズ感は、既製品ではなかなか見つけられない。〝私たちらしい暮らし〞に欠かせないアイテムです」
この家の主役は間違いなくグリーン。多くの人が取り入れるインテリアですが、草野さん宅は斬新なレイアウトで変化を生んでいます。
「部屋の広さがあまりないので、テーブルや棚の上にのせたりデッドスペースに置いたり試行錯誤した結果、今のスタイルになりました。食器棚の間とか、ちょっとした隙間にグリーンを挟むことで、グッとおしゃえに見えます」
部屋のどこを切り取っても隙のない草野さん宅。何気なく置かれたアイテムひとつひとつにこだわりが隠されています。
「この部屋は収納力が低め。見える部分にあるものはちゃんとおしゃれであってほしい。見た目のデザインを気に入ることが、選びの最重要ポイントです」
ベッドルームに無造作に重ねられた雑誌も、ただそこに置かれているだけなのに、数多く集めてインテリアのように見せていました。
調理家電はすべてお気に入りのバルミューダ。
「家電はすべてこのブランドで統一しています。生活感のないスタイリッシュなデザインが素敵」
コンクリートやスチール素材をベースにしたインテリアは、一見とても無機質に思われますが、部屋の所々で目を引くキャッチーなアイテムたちがこの部屋に色を加えているよう。
「旦那さんが好きで、気が付いたらたくさん集まっていました。グリーン以外は色がないので、このくらいの遊びがいいスパイスになってくれています」
くすっと笑ってしまいそうなポップなラグ。
「海外からの輸入品です。インパクト大なモチーフですが、実は伝統的な由緒あるチベタンタイガーなんです」
「花が埋め込まれたクリスタルボールは見ているだけで癒やされる、お気に入りです」
アートを多く取り入れてもうるさくならないバランスは、無機質なシンプルさをベースにしている草野さん宅だからこそ。
「旦那さんが空間デザインや設計の仕事をしているので、思い切ったアイデア
は彼発。ふたりで話し合い作り上げるのが我が家のスタイルです」
自由な発想と理想に向けた行動力、このふたつでこの素敵な家は完成していました。