料理家・国際中医薬膳師の齋藤菜々子さんが、美味しく食べながら体調を整える、薬膳レシピを紹介。身近な食材の薬膳的効能を知って、毎日の暮らしに役立てて。
在宅ワークなど、おうち時間が長く続いている今日この頃。そんな日常に「パスタ」は定番ではないでしょうか。いろいろとソースのバリエーションが豊富なパスタ料理ですが、今日は「カルボナーラ」をご紹介します。少し難しく思えるカルボナーラですが、実はソースは混ぜるだけで完成するのでとても簡単。火入れのコツをマスターしましょう。
また、今日は女性のお悩みにもうれしい食材「アボカド」を組み合わせます。火を入れると柔らかく食べやすくなるので、少し固めなアボカドを買ってしまったときなどにもおすすめです。
薬膳的セルフケア食材「アボカド」
・アボカド…お通じを改善する、疲労回復
アボカドのように、油脂の多い植物性の食材は、薬膳では「通便(つうべん)の食材」といい、お通じをよくしてくれます。便秘は女性に多いお悩みですが、薬膳では実はその原因はさまざま。例えば冷えて腸の動きが悪い、逆に熱で便が乾いて出ない、力不足(お年寄りや子供に多い)、緊張によるもの(旅行先などで出ない)など…。また、一般的な便秘薬は中医学から見ると、腸を冷やしながら出しているので、常用するのはおすすめできません。
そんなどの便秘にも共通して必要なのが、腸から便を滑らせる「通便」という作用です。アボカドのほかにも、ごま油やナッツ類など油脂の多いもの、きのこ類や青菜、さつまいもなど繊維質のものもおすすめです。
ソースは簡単混ぜるだけ!「アボカドカルボナーラ」
●材料(1人分)
スパゲティ 90g
ブロックベーコン 50g
アボカド 1/2個
玉ねぎ 1/4個
粗びき黒こしょう 少々
オリーブ油 大さじ1/2
A
卵 1個
牛乳 150ml
生クリーム 50ml
にんにく(すりおろし) 少々
粉チーズ 大さじ1と1/2
コンソメ(顆粒) 小さじ1/2
塩 ひとつまみ
●作り方
1. 玉ねぎは薄切りにする。アボカドは一口大に切る。ブロックベーコンは7mm幅に切る。Aを合わせ、混ぜておく。
2. 鍋に湯を沸かし、1%の塩(分量外)を加える。パスタを加え、袋の表示より1分ほど短く茹でる。
3. フライパンにオリーブ油を中火で熱し、ベーコンを焼く。焼き色がついたら裏返し、玉ねぎを加え、しんなりするまで炒めて火を止める。
4. 3のフライパンに湯を切ったスパゲティ、A、アボカドを加え、弱火にかけて全体を絶えず混ぜる。ソースにとろみがついてきたら皿に盛り、粗びき黒こしょうを振る。
●ポイント
・必ず弱火で混ぜ続けること。火を一気に強めると、ソースの卵が固まりそぼろ状になることがあります。
・熟したアボカドの場合は、仕上げに加えてもよいです。
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