昭和、平成、令和を生き抜くジョバンナ洋子ママが、日々感じたことをお届けする連載「ジョバンナ洋子の今日もどこかでパトロール」の第10回。コロナ前にはあまり気にしなかったことを、じっくり考えることも多いこの頃。さて、今月はどんな話が飛び出すことやら……。
コロナ禍の習慣が板について
ボンジョルノ! マスクライフももう日常になってきちゃって、していることも意識しなくなっている感じじゃない? 結構マスクのデザインバリエーションも集まって、ファッションの一部として服に合わせて楽しむ感覚になってきたわ。子供の頃、母親から「石橋を叩き壊してから渡る」と形容されてたくらい、こう見えて意外に用心深いから少し人が多そうなところに移動するときは2枚重ねしてるのよ。といってもマスクカバーなんだけど。小さめサイズの不織布マスクをして、その上にこのジュエリーブランド「CASUCA」のマスクカバーをつけてるの。控えめなモノグラムでファッション性もあって、フィット感もいいのよ。春も近づいてきて、徐々に外出も増えるだろうから参考にして。
#わきまえない女 騒動
オリンピックもどうなるかしらね。オリンピックって言えば、少し前の女性蔑視騒動もなんだかな〜って感じだったわよね。本当に一応先進国なのに、日本は女性管理職の割合も1割、ジェンダー平等の実現にはまだまだ遠い感じよね。もちろんあの御仁はもっと世界を見るべきだし、ああいう発言はどうかとは思うけれど、だからと言って「#わきまえない女 ですけど何か?」みたいに開き直っちゃうみたいな女性も、私は好きじゃないのよね。一瞬のトレンドに乗っかった給湯室の会話レベルで終わっちゃって、根本の解決にならないし。
男らしさ、女らしさからの解放
きっともう何十年か経った未来は、男とか女とか、そういう呼び方も変っちゃってるかもしれないわね。今でさえ、体と心が一致しないトランスジェンダーに、あえて性別の枠を当てはめないノンバイナリーに、もう男か女かではなく、大切なのは個人なのよね。だから誰かが決めた男らしさ、女らしさからは解放される時がきたのよ。
私なんか、相当前からある意味、そういう枠超えはしてたわね。中学校入学の時に転校したんだけど、保守的な地方都市だったこともあって、かなり風当たりがキツかったのよ。きっと異分子が珍しくて新鮮だったんでしょうね。ソフトボール部でスキニーで肌も焼けてて、ショートカットで本当にボーイッシュだったから、そのルックスをからかわれて。見た目はボーイッシュでも別に中身は普通の乙女だったから、結構生きにくかったわ。日本も移民が少ないし、男社会だったわけだし、中学生時代の私が引っ越した都市のように、新たな個性や意見の参入に対して脅威を感じて過敏になるんでしょうね。そう簡単なことではないけれど、もっとそれぞれの個人を見る世の中になるといいわよね。
ミモザの日、イタリアの素敵な風習
まあ、そうはいっても体の構造は男女で違うわけだし、権利を主張して急進的にフェミニズムを語るんじゃなくて、それぞれリスペクトしあうことが大切だと思うの。イタリアでは国際女性デーの3月8日にミモザを男性から女性に送る風習があるのよね。そういうふうに思いやりを持って、足りない部分を補いあって生きていけたらいい気がするわ。いろんな意味で愛がないと。また今月もいろいろ考えながら、ポジティブに乗り越えて行きましょ。
●おすすめのワイン
ポッジョ・レ・ヴォルピ バッカロッサ
まだ冷える日も多い今月の一本は、ポッジョ・レ・ヴォルピ社の赤ワイン「バッカロッサ」です。そのルーツは、創始者マンリオ・メルジェがワインとオリーブオイルの量り売りを始めた1920年にまで遡ります。その後、1970年代にアルマンド・メルジェへ、その後90年代に入り、三代目のフェリーチェがポッジョ・レ・ヴォルピ社を設立。
国内外のぶどうを深く研究した上で革新的設備を導入し、事業を大きく展開。現在は40ヘクタールもの畑を所有し、6,000㎡の規模を誇るワイナリーでバリエーション豊かなワインを生産しています。
「バッカロッサ」のぶどうはネーロ・ブオーノというラツィオ州の希少品種。果実味溢れる凝縮感のある味わいで深いルビーレッド色。ソフトでパワフル、ビロードの様な口当たりが特徴。ローマを中心に、ラツィオを代表する赤ワインとして知られています。肉やチーズを使ったパイ、ジビエや赤身の肉のロースト、熟成したチーズなどに合うワインです。
Poggio Le Volpi Baccarossa
ラツィオ州
ネーロ・ブオーノ100%
750ml ¥3,900(参考小売価格)
フードライナー
078-858-2043
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