ファッションエディター&ライターの江口暁子さんの連載。日々のセレブウォッチから読み解いたトレンドをご紹介。
この秋のトレンドとして注目のロングブーツ。履くだけで気分一新、雰囲気もがらりと変えることができるので、着こなしの鮮度アップにぴったりなアイテムですよね。ただしばらくショートブーツ人気が続いていたこともあって、久しぶりのロング丈、どんなデザインを、どう履くと今っぽいのか気になるところ。そこで、セレブのリアルな履きこなしをチェックしてみました。
定番ブラックは旬なレイヤードスタイルでIライン強調
履き回し力最強な、ブラックのシンプルなロングブーツは、全体をモノトーンにまとめて、大人っぽく、モードに履きこなすのが今年っぽさの秘密。旬なレイヤードスタイルなら、Iラインが強調されて、スタイルアップできます。
NETFLIXの大ヒットドラマ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」でナンシー役を務める俳優ナタリア・ダイアーは、クロップド丈のダウンベストとミニスカートのガーリーカジュアルスタイルに。差し色効果抜群なバッグは、ロンシャンの新作「ボックストロット」。
秋色ロングブーツでカジュアルなボトムもシックな印象に
シックなカラーのロングブーツなら、おしゃれ感が出て、カジュアルなボトムも落ち着いた雰囲気に。ブーツはコンサバなシルエットより、すとんとしたものを。ヒール系よりボリュームソールで安定感のあるフォルムを選ぶのがトレンド見えさせるコツ。
非モテファッション提唱者として有名な元祖ブロガー、レアンドラ・メディーンは、こっくりボルドーが秋らしいザ・ロウのロングブーツをチョイス。トラッドでいてカジュアル感のあるLA発チャオ・ルチオのチェック柄アウターがアクセントとして効いていますね。
上品な配色でトレンドのミニスカートも大人顔
Y2Kブームで話題のミニスカートは、シャネルやプラダなどのハイブランドも推すトレンドアイテム筆頭格。ロングブーツとの相性のよさは鉄板ですが、大人っぽく履きこなすには、きれいめなトップスを合わせたり、上品な配色にまとめたりするのがポイント。
バルセロナ出身のインフルエンサー、カーラはジミー・チュウのゴールドブーツを、ベージュ〜ホワイトの優しげなグラデーションコーデのスパイスに。クリーンな白シャツに、ニットを肩掛けしたスクールガール風な着こなしで、今っぽさをアップしています。
タイトスカートとの“ロング×ロング”で新鮮なバランスに
今季ミニ丈がトレンドといわれる一方で、来春コレクションで話題なのがレディなタイトロングスカート。スリットががっつりと入ったデザインからロングブーツをのぞかせて、あえて重めな組み合わせの中に抜け感を作ることで、こなれた印象に。
ファッションアイコン、ヘイリー・ビーバーはポーランド発マグダ・ブトリムのブラックパテントのロングブーツを、深いサイドスリット入りスカートからアピール。お腹見せで軽やかに着こなしたクールなセットアップは、コペンハーゲン発ゲタスのもの。
マキシワンピとのモードな組み合わせはワントーンですっきりと
縦長なイメージを強調して、ボディラインをすらりと見せるロング×ロングコーデ。秋冬の引き続き、ワードローブに欠かせないマキシワンピに、ロングブーツを合わせれば、一気にスタイリッシュに。色のトーンをまとめることでスレンダー感がアップします。
英国出身スーパーモデル、ロージー・ハンティントン=ホワイトリーは、合わせやすくて軽快なホワイトのニーハイブーツをクリーム色のマキシワンピにon。バッグも同じホワイトで揃えたやわらかなワントーンコーデは、すべてボッテガ・ヴェネタのもの。
2022年春夏コレクションで話題を呼んだミュウミュウのマイクロミニをはじめ、モードシーンでミニスカートがトレンドになったことから、ブーツのロング化が加速したと言われる、今季のロングブーツ人気。コーディネートの大部分を占めるだけに、今年っぽさを投入するのに効果的なアイテムといえそうですね。この秋、ミニ丈にトライしてみたい人はもちろん、マキシ派の人もロング×ロングでこなれ感たっぷりな着こなしが楽しめそうです。
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