ファッションエディター&ライターの江口暁子さんの連載。日々のセレブウォッチから読み解いたトレンドをご紹介。
ストリートカジュアルのブームに乗って、トレンドとして注目され始めた頃は難易度が高そうに思えたバケハことバケットハット。プラダをはじめ、ディオール、グッチ、セリーヌなど、有名ハイブランドからも次々と新作が登場するアイテムとなり、すっかり定着しましたよね。シンプルで軽量、さっとかぶるだけでこなれ見えする手軽さで、今シーズンも海外のおしゃれインフルエンサーたちはこぞって愛用しているようです。“登山”風にならない、スタイリッシュな取り入れ方、ぜひチェックしてみて!
マルタ・カリエド
スペイン人ビジネスウーマン兼コンテンツクリエイターで、マドリードとLAを拠点としたデュアルライフを送るマルタ。ごくシンプルな白タンクを、リーバイスのデニムにイン。白シャツをラフに羽織ったクリーンなデニムカジュアルに、今っぽさをプラスする主役小物はプラダの新作バケットハット。ラフィア素材が夏らしく涼しげで、サイドのロゴもほどよいインパクトを発揮していますね。ハットのナチュラルカラーとトーンを揃えた、エルメスのHウォッチで手元から大人っぽさをアピール。
アレクサンドラ・ペレイラ
カリスマ的な人気を誇るスペインの元祖ブロガーで、現在は妊娠中のアレクサンドラ。ドバイでのバカンス中、ブラック×オレンジの配色が新鮮なプラダのフルルックを披露。シンプルなミニワンピに重ねた、目の覚めるようなオレンジシャツが存在感抜群ですね。足元はカラーリンクしたラバー素材の新作グルカサンダルでポップに味付け。バッグはかっちりとしたトートでエレガンスを意識しながら、ファッショニスタ御用達のバケットハットのトライアングルロゴをモードなアクセントに。
ジス(BLACKPINK)
済州島にあるスヌーピーのテーマパークでオフを満喫したジス。韓国発ルルソウルのロングワンピに合わせたのは、「ディオールメッシュ」と呼ばれる夏仕様な素材感のシックな「ボブハット」。同系色で主張しすぎないバンド部分にディオールのロゴが刺しゅうされていて、さりげなく格上感を漂わせています。韓国ブランドMISU A BARBEのネットバッグをキュートな差し色にしながら、アレキサンダー・マックイーンのスポサンでスパイス投入。フェミニンな着こなしの引き締め役として効いていますね。
ジュリー・サリニャーナ
メキシコ出身でLAを拠点に活躍する、小柄なファッショニスタ、ジュリー。有名な音楽フェス「コーチェラ」に参戦した彼女が選んだのは、ウォッシュデニムにセリーヌの白いロゴが映えるバケットハット。ヴィンテージライクな色落ちデニムと相性ぴったりですね。エスニックテイストなブルゾンは、リサイクル素材で1点1点カスタムメイドするサステナブルブランド、リリーイヴのもので、これはミッソーニのタオルを使用しているのだとか。仕上げはショルダータイプのロエベのラフィアバッグで軽快に。
ソニア・ライソン
南仏有数のリゾート地でバカンスを楽しむ、ドイツのファッションインフルエンサー、ソニア。ユニークなサファリハットは、風に飛ばされる心配のない!?ストラップ付きのデザインが今季話題を呼んでいる、南仏出身デザイナー、ジャックムスのもの。彼女はプラダのラフィアバッグと揃えたベージュ系の色を選んで、控えめに取り入れています。メゾン・ヴァレンティノのカラフルなプリントビキニには、オーバーサイズのミュウミュウの白シャツを羽織って、リュクスな最旬ビーチコーデのできあがり。
夏の陽射し対策はもちろんのこと、独特のストリート感で今っぽくおしゃれ度をアップしてくれるバケットハット。ほかの帽子に比べて、型崩れが気にならず、持ち運びしやすいことなどもインフルエンサーたちに支持されている理由かもしれませんね。この夏はデイリーにも、ビーチやフェスなどのイベントにも、欠かせないアイテムになりそうです!
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