ファッションエディター&ライターの江口暁子さんの連載。日々のセレブウォッチから読み解いたトレンドをご紹介。
暑さが本格化すると、涼しくて、軽快で、アクティブなショートパンツの出番。ただ脚の露出が気になったり、子供っぽくなりすぎたり、シーンによっては難易度が高いと感じることも。そこで海外のインフルエンサーが活用しているのが、今季トレンドのビッグシャツ。シャツ襟が醸し出す“まじめさ”とビッグシルエットのモードな雰囲気が、ショーパンの露出をおしゃれにセーブして、大人なヘルシーコーデにアップデート。そんな旬カジュアルが簡単に楽しめる、セットアップも人気になっているようです。
アイリン・ケーニヒ
シックでミニマルなスタイリングを得意とし、自身のブランドも手掛けるハンブルク出身のファッションブロガー、アイリン。ナチュラルな素材感のヴィンテージ風セットアップは、オーストラリア・バイロンベイを拠点とするリラックス系ブランド、デイジー・ストゥディオス。パジャマライクなゆったりシルエットと、シャツの片側だけをインする小技に、こなれたムードが漂っていますね。足元は今季ファッショニスタのマストアイテム、シャネルのフットベットサンダルで、リュクスなエッセンスをさらり。
ペルニーレ・タイスベック
コペンハーゲン出身のファッションインフルエンサー、ペルニーレ。シンプルな白タンクに重ねたシャツは、ボクサーショーツとのセットアップでNY発フランキーショップのもの。爽やかなブルーはもちろん、オーガニックコットン素材のさらっとした質感も涼しげですね。手にした抹茶ドリンクとリンクするかのように、シャネルのチェーンバッグをクロスボディにして、メガヒットカラーのグリーンを効かせています。トレンド感を後押しするスポーティなベルクロサンダルはホワイトで軽やかに。
アヌーク・イヴ
オランダのインフルエンサーで陶芸家としても活躍中のアヌーク。ウエストがペーパーバッグデザインになったレコヨーテ・ドゥパリのデニムショーパンを、オーバーサイズの白シャツでエフォートレスに着こなしています。さらっと羽織るだけで鮮度を上げてくれる1枚はロシア・サンクトペテルブルク発ブランドBAZILIKAのもの。インナーと小物はブラックで統一して、クールな印象をキープ。足元はタウンコーデを意識して、きゃしゃなとんがりトウのパンプスできれいめに仕上げています。
レオニー・ハンネ
ドイツ出身イギリス在住の人気インフルエンサー、レオニー。夏カジュアルの定番ともいえる切りっぱなしのデニムショーパンに羽織ったのは、人気色グリーンのビッグシャツ。こちらもフランキーショップのもので、ラフなスタイルに旬なインパクトを加えています。さらにヴィヴィッドなピンク小物とカラーブロックして、今年らしさをアップ。エレガントなフォルムも、ゴールドスタッズで甘すぎないバッグはヴァレンティノ、ユニークなヒールがアクセントになるミュールはイタリア発ジ・アティコのもの。
ソニア・ライソン
カラーコーデ上手なドイツのインフルエンサー、ソニア。バカンス地イビザ島で、ルイ・ヴィトンの「モノグラム・ジャイアント」シャツを、ベーシックなチューブトップの羽織りものとして活用しています。ビッグシャツのブルーグラデーションとビタミンカラーのプラダのラフィアバッグの配色がサマーモード全開ですね。イタリア発サブデュードのボクサーショーツとルイ・ヴィトンのモノグラムサンダルはチョコ色で引き締めて、ポップだけど大人っぽい、アクティブカジュアルできあがり。
今っぽさを発揮しながら、上半身をふんわりカバーして、バランス的にもショートパンツと相性抜群なビッグシャツ。1枚ではもちろん、バカンスで水着の上に羽織ったり、ジムコーデのチューブトップに重ねてみたり、ショートパンツの気になる肌見せを“なかったこと”にしてくれる便利アイテム。この夏はビッグシャツ×ショートパンツの最強コンビで、デイリーからキャンプのようなアウトドアシーンまで、おしゃれなヘルシーコーデが楽しめそうですね。
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